【管理栄養士監修】離乳食でコーンが食べられるのはいつ?缶詰めで手軽に作れるレシピ4選

糖質やビタミン、食物繊維などの栄養素が豊富なとうもろこし。とうもろこしを手軽に取り入れられるコーン缶は、離乳食の赤ちゃんにもおすすめの食材です。「離乳食でコーン缶はいつから食べられる?」「クリームコーン缶は食べさせてもいい?」「市販のコーン缶はどうやって選べばいい?」など気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。 この記事では、離乳食でコーン缶を与える時期やおすすめの種類、コーン缶の選び方などについてご紹介します。 保育園勤務の管理栄養士ママが離乳食初期から食べられるおすすめのコーン缶レシピも紹介するので、ぜひ参考にして作ってみてくださいね

離乳食でコーン缶は初期から食べられる食材

 

コーン缶は赤ちゃんが食べやすいような形状にすれば、生後5〜6カ月ごろの離乳食初期から食べられる食材です。

生のとうもろこしと比較するとビタミンB群やカリウムは少ない傾向がありますが、食物繊維はコーン缶の方が豊富に含まれています。赤ちゃんが便秘気味で気になっている方は、コーン缶から食物繊維を補うのもよいでしょう。

また未開封のコーン缶は比較的長期保存が可能なので、離乳食作りのために家に常備しておくのもおすすめです。

【月齢別】離乳食で使えるコーン缶の種類

うらごしコーン

 

とうもろこしを離乳食で手軽に取り入れられるコーン缶。コーン缶にはとうもろこしの粒をそのまま楽しめる「ホールコーン缶」と、粒をすりつぶした「クリームコーン缶」の2種類が販売されています。

またクリームコーン缶にはなめらかな口当たりの「裏ごしタイプ」と、すりつぶした粒が入っている「粒入りタイプ」も存在しています。それぞれとうもろこしの形状が違っているので、赤ちゃんの月齢や発達に合わせたコーン缶を選ぶとよいでしょう。

初期は「クリームコーン缶(裏ごしタイプ)」

生後5〜6カ月ごろの離乳食初期では、裏ごしタイプのクリームコーン缶がおすすめです。裏ごしタイプのコーン缶には粒がないので、固形物をうまく飲み込めない離乳食初期の赤ちゃんにも向いています。

なめらかな口当たりで甘みがしっかり楽しめるので、スープやソースとして使うのもよいでしょう。離乳食初期で粒入りのコーン缶を使用する場合は、粒をザルなどで濾してから使用すると離乳食でも取り入れられます。

中期と後期は「クリームコーン缶」

生後7〜11カ月ごろの離乳食中期や後期では、裏ごしタイプや粒入りタイプのクリームコーン缶がおすすめです。

裏ごしタイプのクリームコーン缶は程よいとろみが特徴的なので、固形物をうまく食べられない時期の赤ちゃんに使用するとよいでしょう。離乳食中期や後期の赤ちゃんが粒感を嫌がらないようであれば、粒入りタイプのクリームコーン缶を取り入れてみるのもよいでしょう。

粒入りタイプのクリームコーン缶には、砕いたとうもろこしの粒や薄皮が入っています。とうもろこしの食感を離乳食で生かしたい場合は、粒入りタイプのクリームコーン缶を使用するとよいでしょう。

完了期以降は「ホールコーン缶」も使える

生後1歳以降の離乳食完了期はクリームコーン缶だけでなく、ホールコーン缶も使えるようになります。ホールコーン缶は、とうもろこし本来のシャキッとした食感が楽しめる食材です。

完了期ごろになると赤ちゃんの奥歯が生え始めたり、歯ぐきでしっかり噛めるようになったりするため、コーン缶の粒をそのまま食べられるようになります。

とうもろこしの粒を嫌がらないようであれば、離乳食でホールコーン缶を取り入れて食感を活かした料理で取り入れるとよいでしょう。

離乳食で使う市販のコーン缶の選び方

離乳食の赤ちゃんに使うコーン缶は、スーパーやAmazonや楽天市場などのネット通販などの市販で購入できる食材です。コーン缶にはさまざまな種類が存在しているので、離乳食で使うコーン缶を選ぶ際はいくつかのポイントを押さえておくとよいでしょう。

砂糖や食塩が無添加

離乳食で使うコーン缶を選ぶ際は、砂糖や食塩が無添加のものから選ぶとよいでしょう。

市販のコーン缶には、砂糖や食塩が添加されているものも販売されています。離乳食期の赤ちゃんは、味覚の形成のためや腎臓への負担を軽減させるために素材本来の味を生かした調理法にする必要があるため砂糖や食塩が使用されていないコーン缶から選ぶのがおすすめです。

無添加のコーン缶はとうもろこし本来の甘みや風味を楽しめるので、さまざまな食材と組み合わせて取り入れるとよいでしょう。

遺伝子組み換えでないもの

離乳食で使うコーン缶は、遺伝子組み換えでないものから選ぶのもよいでしょう。原材料表示を確認して、「遺伝子組み換えでない」と記載されているか確認してみてください。

遺伝子組み換え食品は安全とされているものの、長期的な摂取による影響はまだわかっていません。離乳食の赤ちゃんにできるだけ安心して食べさせられるものを選びたい方は、遺伝子組み換えでないコーン缶から選ぶのもよいでしょう。

使いやすい容量

離乳食で使う食材は、少量しか使いません。コーン缶は開封するとできるだけ早く使い切る必要があるため、離乳食でも使いやすい少量タイプや使い切れる容量のものから選ぶのもよいでしょう。

大容量タイプのコーン缶を使用する際は、雑菌の増殖や酸化を進めないためにも冷凍保存がおすすめです。

離乳食でコーン缶を使う際の注意点

赤ちゃんの月齢や発達に合わせた形状のコーン缶を使うことで、離乳食でも手軽にとうもろこしの食感や風味を楽しめます。離乳食で赤ちゃんにコーン缶を与える際は、いくつかの注意点についても知っておくとよいでしょう。

食塩入りは、塩抜きしてから使用する

離乳食で食塩が添加されているコーン缶を使う場合は、熱湯をかけて塩抜きしてから取り入れるとよいでしょう。

コーン缶には、食塩が使用されている商品も販売されています。離乳食初期や中期では調味料がほとんど必要ないため、食塩不使用のものを選ぶか塩抜きしたコーン缶を使いましょう。

後期以降で調味料を生かした離乳食を用意したい場合には、塩抜きせずにそのまま使用しても問題はありません。食塩入りのコーン缶を使用する際は、他の調味料の量を減らすなどの工夫を取り入れるとよいでしょう。

初めて与える際は少量から

とうもろこしが原料のコーン缶は、比較的アレルギー症状を引き起こしにくい食材です。しかし赤ちゃんの体質や体調によっては、コーン缶を食べたあとに体調不良をもたらす可能性もあるので注意が必要です。

初めてとうもろこしを与える場合は、少量のコーン缶から与えて徐々に量を増やしていくとよいでしょう。初めての食材を与える際は身体に不調が見られたときにすぐ病院を受診できるために、平日の午前中に与えるのがおすすめです。

離乳食で使うコーン缶は冷凍保存が便利!

離乳食で使う食材は少量しか使わないため、余ったコーン缶は冷凍保存しておくのもおすすめです。

コーン缶は未開封の場合は比較的長期保存が可能ですが、開封後は2〜3日以内に使い切る必要があります。コーン缶を冷凍保存する場合は、製氷皿や冷凍保存容器に1回量ずつ小分けにしてから冷凍するとよいでしょう。

また冷凍したコーン缶は、1週間以内に使い切る必要があります。付箋やラベルに冷凍した日付を記載しておくのもおすすめです。

離乳食におすすめのコーン缶レシピ

とうもろこしの甘みや粒感が楽しめるコーン缶。コーン缶は生のとうもろこしで必要な下ごしらえが必要ないので、離乳食で簡単に取り入れられます。

生後5カ月以降の赤ちゃんにおすすめのコーン缶を使った離乳食レシピを4つ紹介するので、ぜひ参考にしながら作ってみてくださいね。

【初期】ミルクコーンポタージュ

初期】ミルクコーンポタージュ

 

材料(1〜2回分)

・クリームコーン缶(裏ごしタイプ) 大さじ1

・育児用ミルク(調乳済み)     大さじ1

作り方

1)耐熱皿にクリームコーン缶と育児用ミルクを加えて混ぜる。

2)ふんわりとラップをして電子レンジ600Wで40秒加熱する。

ポイント:とうもろこしと育児用ミルクの甘みで、赤ちゃんでも食べやすくなるコーンポタージュレシピ。クリームコーン缶は1回量ずつ冷凍しておけば、使いたい時に調乳した育児用ミルクと合わせて電子レンジで加熱するだけでも簡単に作れます。

【中期】コーンリゾット

【中期】コーンリゾット

 

材料(2回分)

・ごはん         60g

・ブロッコリー      小房2個(20g)

・水           200ml

・クリームコーン缶(裏ごしタイプ) 50g

作り方

1)ブロッコリーはみじん切りにする。

2)鍋にごはんとブロッコリー、水を加えて中火で加熱する。

3)沸騰したら弱火にし、クリームコーン缶を加えて混ぜ合わせる。

4)蓋をして15分程度煮る。

ポイント:クリームコーン缶を使ったリゾットレシピです。とうもろこしの甘みでブロッコリーの青臭さを軽減できるため、赤ちゃんでもおいしく食べられます。鍋でごはんから作るので、離乳食を簡単に用意したい方にもおすすめです。

【後期】ツナとコーンのふんわり蒸しパン

【後期】ツナとコーンのふんわり蒸しパン

 

材料(1回分)

・ホットケーキミックス  60g

・卵           1個

・クリームコーン缶(裏ごしタイプ) 大さじ3

・ツナ缶(油漬)     1缶

作り方

1)電子レンジ対応の保存容器に材料全てを入れて混ぜ合わせる。ツナ缶の汁気も全て使います。

2)ふんわりとラップをして電子レンジ600Wで3分加熱する。

3)粗熱が取れたら食べやすい大きさにカットする。

ポイント:電子レンジ対応の保存容器に材料を入れて、電子レンジで加熱するだけの簡単蒸しパンレシピ。とうもろこしとツナの相性が抜群で、おいしく食べられます。手づかみ食べができる赤ちゃんには、スティック状にカットするのもおすすめです。

【完了期】のりコーンおやき

【完了期】のりコーンおやき

 

材料(1回分)

・ホールコーン缶    大さじ1

・小麦粉        大さじ2

・水          大さじ1と1/2

・青のり        少々

・サラダ油       適量

作り方

1)ボウルに小麦粉と水、青のりを入れてしっかり混ぜ合わせる。

2)汁気を切ったホールコーン缶を加えて混ぜる。

3)フライパンにサラダ油を熱し、2をスプーンで落として両面焼く。

ポイント:ホールコーン缶を使用したとうもろこしのおやきレシピです。口の中でパラパラと散らばりやすいとうもろこしの粒も、おやきにすることで赤ちゃんでも食べやすくなります。

まとめ

生後5〜6カ月ごろの離乳食初期から与えられるコーン缶。コーン缶にはホールコーン缶やクリームコーン缶などの種類があるので、赤ちゃんの月齢や発達に合わせたものを選ぶとよいでしょう。

とはいえ離乳食でコーン缶をどのように進めたらいいか、不安に感じているママやパパも多いのではないでしょうか。

そんなときは、この記事を参考にしながら離乳食でコーン缶を進めてみてくださいね。コーン缶を上手に取り入れることで、生のとうもろこしを使うのが面倒と感じている方でも簡単にとうもろこしを使った離乳食が用意できますよ!


ライター名:谷岡友梨
保育園で管理栄養士として5年間勤務し、離乳食・アレルギー食・幼児食の献立作成、調理に携わる。現在では離乳食のレシピ考案、コラム執筆などを行いながらママたちへの離乳食相談を行っている一児の母。


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