産後のヘアカラーはいつから問題ないの?授乳への影響は?

妊娠中、特に妊娠後期のお腹が大きくなった後は、ヘアサロンに行って長時間施術を受けるのも大変です。そのため出産後、気付くと髪の根元が黒くなって目立ってしまった、白髪が根元に出てきてしまった、なんてこともあります。しかし出産後、ヘアカラーはいつからやってもいいのかわからず不安になってしまうという方は多いのではないでしょうか。特に母乳を上げている場合、授乳に影響があるのでは?と思ってしまうことも。 そこで今回は、産後のヘアカラーはいつから行っても問題がないのか、授乳に影響はあるのかについて紹介していきます。

産後はいつからヘアカラーをしていいの?

出産後、ヘアカラーをするのは1カ月検診が終わった後で、体調が整っていれば基本的には問題ありません。

 

出産直後は、お産による身体のダメージからまだ回復しきっていない方がほとんどです。またホルモンバランスも乱れており、体調がなかなか整わない場合もあります。

 

出産後、身体が妊娠する前の状態まで戻るまでの期間を「産褥期(さんじょくき)」といい、この期間は身体をゆっくり休めることが大切です。産褥期の期間は個人差もありますが、6~8週間ほどかかるとされています。

 

産褥期には、出産によって大きくなった子宮が収縮し、元に戻ろうとします。また、子宮から悪露(おろ)と呼ばれる血が混じった分泌物がでることもあります。これらの大きな変化が起こっているうちは、なるべく体をゆっくり休めて外出などは控えましょう。ヘアカラーはもちろん、ヘアカットのために美容院に行くのもやめておきましょう。

 

1カ月検診を受けて、産後の身体が順調に回復していると診断されれば、外出してもOKです。

 

ヘアカラーの薬剤は授乳中でも影響はない?

 

ヘアカラーにはカラーリングの薬剤を使用しますが、授乳中であっても薬剤が赤ちゃんに悪影響を及ぼす心配はありません。

 

イギリスの国民保健サービス(NHS)も「母乳育児中に髪を染めることは問題ないと考えられています。染毛剤に使用されている化学物質はほとんど血流に入らないため、母乳にかなりの量が伝わる可能性はほとんどありません。」としています。

(引用:https://www.nhs.uk/common-health-questions/pregnancy/is-it-safe-to-use-hair-dye-when-i-am-pregnant-or-breastfeeding/

 

出産後の肌や頭皮はデリケートになっている

 

授乳中にヘアカラーをしても母乳に影響が出ることはありませんが、出産後のヘアカラーには注意が必要です。なぜなら妊娠中から出産後にかけて、女性の肌や頭皮はデリケートになっており、ヘアカラーによって頭皮や肌にトラブルが出てしまうことがあるからです。

 

妊娠中は、女性ホルモンが多く分泌されています。しかし出産時をピークにして、産後は急激にホルモンの分泌量が減少してしまうのです。ホルモンバランスが大きく変化することにより、肌や頭皮は不安定になってしまいます。

 

肌や頭皮がデリケートになることによって、妊娠前は問題なく使えたヘアカラー剤にかぶれてしまう、刺激を感じてしまうといったことがあるのです。

 

また育児による睡眠不足やストレスで、肌や頭皮がさらにデリケートになってしまうこともあります。生まれたばかりの赤ちゃんは睡眠サイクルができておらず、夜泣きをしてしまうことも多くあります。授乳も3時間おき、4時間おきなどこまめに行わなくてはならないため、お世話をするママはなかなかまとまった睡眠をとることができない状態になりがちです。

 

睡眠不足は肌や頭皮のターンオーバーの乱れにつながります。そのためより肌や頭皮がデリケートになってしまい、ヘアカラーでかぶれてしまう可能性があるのです。

 

出産後、授乳中でヘアカラーをする場合は、あらかじめ美容師さんに出産後であることを伝えて刺激の少ないヘアカラー剤を選んでもらったり、事前にパッチテストを行ったりしておくと安心です。

 

カラーリング剤を付けた後、かゆみなどを感じたら、すぐに美容師さんに伝えて洗い流してもらいます。かゆみなどを我慢して何度もヘアカラーをしていると、アレルギー反応が強くなり、アナフィラキシーショックを起こす場合もあり危険です。少しでも異変を感じたら、まずは美容師さんに伝えるようにしてください。

 

一度でもかぶれやかゆみを感じたことがある人はヘアカラーはやめる

 

ヘアカラーをしたあとに、一度でも頭皮や顔がかぶれたことがある方は、ヘアカラーをすることはやめておきましょう。かぶれや赤みが出た場合、ヘアカラーの有効成分「酸化染料」に対するアレルギーが起きていることが多くあります。

 

かぶれが軽く収まり、すぐに治ったとしても、何度も繰り返してヘアカラーをすることでアレルギー症状は悪化します。最悪の場合、息切れ、咳、動悸、めまい、血圧低下などのアナフィラキシーショックを起こすことがあるのです。

 

ヘアカラーでアレルギー症状が出ている場合は、ヘアマニキュアやカラートリートメントなどアレルギーを引き起こしにくい他の方法で髪色を楽しみましょう。

 

出産後の身体は自分が思うよりもダメージを受けている

 

出産後、自分ではもう十分に回復したと思っていても、実はまだ出産のダメージが残っているということもあります。また、授乳などで肩や腰に負担がかかっていることもあります。そのため腰痛などに悩まされているママも多いのです。

 

美容院でヘアカラーをするとなると、1時間半から2時間ほどは時間がかかります。その間イスに座ったままでいることが、腰や肩に負担になってしまうことも。美容院で施術を受ける際は、きちんと体調が回復しているかを考えてからが安心です。

 

待ち時間などもありますから、あらかじめ美容院を予約する時に、なるべく混雑しない日時で予約を入れてもらい、施術に必要な時間などを聞いておきましょう。出産後は受けられないメニューもありますから、予約時に確認しておくとより安心です。

 

また、産後は身体を冷やすとよくありませんから、ひざ掛けなどを持って行くなどして対策しておくのも◎。体調に不安がある場合は、カットとカラーを別の日にして、施術時間を短くするのもおすすめです。

 

産後の抜け毛にヘアカラーは影響する?

 

出産後に、抜け毛が増えてしまって悩むママも多いと思いますが、抜け毛をなるべく少なくしたい場合、ヘアカラーは避けた方がいいでしょう。

 

出産後、抜け毛が増えてしまう理由は、ホルモンバランスの変化です。髪は通常、髪が伸びる「成長期」、髪の成長が止まる「退行期」、髪が抜ける「休止期」という3つの期間を繰り返しています。

 

妊娠中はエストロゲンとプロゲステロンというふたつの女性ホルモンが多く分泌されるのですが、このホルモンの影響で成長期が長くなり、髪が抜けにくくなるのです。しかし出産後は、エストロゲンとプロゲステロンの分泌量が減ります。そのため、今まで抜けていなかった髪が一気に抜けていきます。さらに通常なら退行期に入るはずの髪も休止期に入り、髪のボリュームが減って薄毛になってしまうことがあるのです。

 

抜け毛に影響するのはホルモンバランスだけではありません。産後は、育児に時間が取られてしまい、ついつい自分の食事を後回しにしてしまうことがあります。そのため栄養不足になり、より抜け毛が多くなってしまうことも。また、育児のために睡眠不足になったり、ストレスが増えることも抜け毛を増やす原因です。

 

産後のママの髪は、どうしても抜け毛が多くなりがちです。ヘアカラーは健康な頭皮であっても多少のダメージは与えてしまい、抜け毛につながるとされています。デリケートになりがちな出産後、授乳中の頭皮の場合、さらにダメージが強くなってしまう可能性もあるため、抜け毛が気になっている場合はヘアカラーはやめておきましょう。

 

授乳までの時間が空いてしまうと胸の張りが気になる場合も

 

授乳中にヘアカラーを行う場合は、施術時間が長すぎるとおっぱいが張ってしまって辛い場合もあります。

 

どのくらいの時間、授乳しなくても大丈夫かどうかは個人差がありますが、特に乳腺炎になりやすい方は注意が必要です。

 

授乳時間が空いてしまうのが不安な場合は、自宅近くの美容院を選んで移動時間を少なくする、カットとカラーの日を別にして、一度にかかる施術時間を少なく抑えるなどするとよいでしょう。

 

赤ちゃんが生後半年くらいになり、3時間ほどの外出ができるようになっていれば、一緒に美容院に行って途中で授乳するという方法もあります。授乳室が備え付けられている、個室で施術が受けられるなど、ママでも安心して行ける赤ちゃん連れ歓迎の美容室もありますから、ぜひお近くで探してみてください。

 

市販のヘアカラー剤を使って自分で染めてもいい?

 

出産後、授乳中だとなかなか赤ちゃんを置いて外出するのは大変だからと、市販のヘアカラー剤を使って自分で髪を染めてみようとする場合もあります。

 

市販のヘアカラー剤は、ムラなく簡単に誰でも髪を染められるよう、強めの薬剤を使っている場合もあります。そのため、美容院よりも肌や頭皮に刺激を与えてしまうことがあるので注意が必要です。

 

出産後に自分で市販のカラーリング剤を使って髪を染める場合は、なるべく刺激の少ないカラーリング剤を選びましょう。ジアミン系や過酸化水素が含まれているものは刺激が強いため、これらが含まれていないものを選ぶようにしてください。

 

またヘアカラーを付ける前に必ずパッチテストを行いましょう。植物系のヘアカラー剤など低刺激をうたっている商品であっても、人によっては合わない場合があります。

 

刺激が少ないヘアカラー剤でも、産後のデリケートな頭皮には強すぎる場合があります。頭皮にはヘアカラー剤を塗らないようにする、髪の生え際や耳は保湿クリームを塗って保護しておくなど、肌に直接薬剤がつかないようにしておきましょう。

刺激が心配な場合は、ヘアカラーではなく、ヘアマニキュアやカラートリートメント、ヘナカラーを選ぶのもオススメです。

 

ヘアカラーは、髪のメラニン色素を分解し、脱色しながら染料を髪の中で結び付けるため、思い通りの色にしっかり染まります。髪を染める力が強い分、頭皮に刺激を与えてしまうのです。それに対してヘアマニキュアやカラートリートメントは、髪の表面だけに色を付けて、コーティングするものです。髪色を明るくすることはできませんが、その分刺激が弱くなります。

 

ヘナカラーは植物性のヘアカラーで、トリートメント効果も期待できます。しかし植物アレルギーがある方などは、刺激を感じたり肌荒れを起こしてしまう場合もありますから、ヘナカラーでもあらかじめパッチテストを行うようにしましょう。

 

自分で染める場合は子どもの誤飲にも注意!

 

市販のカラーリング剤を使って自宅で髪を染める場合は、子どもが薬剤を誤飲しないように注意しましょう。赤ちゃんや小さい子供の手の届くところに薬剤を置いてしまうと、思わぬ誤飲につながることもあります。

 

また、ヘアカラー剤を塗った後、放置する時間がありますが、その時に薬剤が赤ちゃんや子どもの手に付かないように気を付けてください。特に授乳中の赤ちゃんがいる場合は、赤ちゃんを抱っこした時など、赤ちゃんがママの髪に触れないよう気を付けなくてはいけません。カラーリング剤がついた手をしゃぶってしまい、薬剤を誤飲してしまう可能性や、口に入れなくても、手に薬剤がつくことでかぶれてしまう可能性もあるのです。

 

カラーリング後も、使った手袋やクシなどは赤ちゃんの手に触れないよう、ビニール袋に入れて縛ってゴミ箱に入れるなどしておきましょう。

 

授乳中でも髪色のオシャレを楽しみたい!

 

出産後、お宮参りやお食い初めなどの行事のために、髪色をキレイに染めておきたいという思うママも多いものです。

 

ヘアカラーが母乳に影響する心配はありませんから、体調がよければ美容院や市販のヘアカラーを使って、髪色のオシャレも楽しみましょう。

 

ただし、出産後の肌や頭皮はデリケートな状態になっています。また出産で受けたダメージから、ママの身体が充分に回復していない場合もあるのです。

 

まずは体調を第一に考えて、無理をしない範囲でカラーやカットをしてもらいましょう。特に頭皮の状態があまり良くない場合は、ヘアカラーはやめて、ヘアマニキュアなど他の方法で髪色を変えることも選択肢に入れてください。

 

自分らしいオシャレをママになっても楽しんでみてくださいね。