離乳食を二回にしていいのはいつから?サインでわかるタイミングとは

離乳食を食べるのに慣れてくると始まる二回目の離乳食。「離乳食の二回目はいつから始めればいい?」「二回食の時間帯や量はどうすればいい?」「二回目の離乳食の時間がずれてしまっても大丈夫?」など疑問に思う方も多いのではないでしょうか。 この記事では、離乳食で二回食が始まる時期や赤ちゃんからの4つのサイン、離乳食で二回食を与える際の時間帯や量、進める時のポイントや注意点について解説します。 保育園勤務の管理栄養士ママが離乳食の二回目を始める際によくある質問についてもお答えしていくので、ぜひ参考にしてみてください!

離乳食の二回目を始める目安は生後7カ月ごろ

離乳食の食べる量が増えて来る離乳食中期。赤ちゃんの発達や状態に応じて離乳食の二回目は、生後7カ月ごろの中期食から始めるのがおすすめです。ただし生後7カ月というのはあくまでも目安であり、絶対に二回に増やさなければいけないわけではありません。

生後7カ月前後になって中期食に進めるか悩んでいる方は、赤ちゃんからのサインを目安に2回食に進めてみるのもよいでしょう。

赤ちゃんからの4つのサイン

生後7カ月ごろになったら、赤ちゃんからの4つのサインを見逃さないようにしておきましょう。離乳食中に見られる赤ちゃんの仕草は、離乳食の二回目を開始する目安にもなります。

サインにはそれぞれ意味があり、赤ちゃんに合わせてあげることが大切です。例えばどの程度増やせばよいか、どの形状で食べさせれば良いかなどを知ることで離乳食の二回目がスムーズにいくでしょう。サインやその理由なども解説していきますので、離乳食の回数を増やしてもいいか悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。

離乳食に慣れてきた

離乳食に慣れてきたサインを確認できたら、二回食に進めるのもよいでしょう。

よく見られるサインとしては以下があります。

<離乳食に慣れてきたサイン>

・おかゆや野菜ペーストを嫌がらなくなった

・食べられる食材が増えてきた

・一定の量の離乳食が食べられる

・一回量では足りず、もっと欲しがる

生後7カ月になったから二回食を始めるのではなく、離乳食に慣れてきたという赤ちゃんからのサインを目安に進めてみてください。

また離乳食をたくさん食べる赤ちゃんで回数を増やしてあげたいという場合は、初期後半であっても二回食に移行するのもいいですね。

スプーンで食べるのを嫌がらない

スプーンで食べる赤ちゃん

 

スプーンを使って離乳食を食べるのに、抵抗がないかどうか観察してみましょう。スプーンを嫌がらず口に入れることができるようになっていれば、離乳食を食べるのに慣れてきたと考えられます。

離乳食をスプーンで口に運ぶと自分で口を開けてくれたり、スプーンで食べることに興味を持っている様子が見られたりする場合は生後7カ月を目安に中期食を開始するとよいでしょう。

口の中の食べ物をもぐもぐ・ごっくんができる

口の中に入ったおかゆや野菜類などの食べ物を自分で、もぐもぐしてごっくんと飲み込めるようになっているかを確認してみてください。もし赤ちゃんが自分でもぐもぐとごっくんができているのであれば、離乳食を二回に増やすのもよいでしょう。

生後7〜8カ月の中期食では、舌と上あごで食べ物をつぶせるようになっていきます。実際に中期食を与えてみてまだ上手に食べられなさそうだなと感じたら、食べ物の形状を戻して様子を見ながら徐々に進めてください。

生活リズムが整ってきている

離乳食の一回目の時間が、毎日決まった時間で食べられているかどうかも観察してみましょう。生活リズムが整ってきていて、いつも同じようなタイミングで離乳食を与えられているのであれば、生後7カ月以降に二回食に進めるのもいいですね。

一回目の離乳食が決まった時間で食べられていたり生活のリズムが整っていたりすると、二回食のスケジュールが組みやすくなります。

離乳食二回食の時間や量は?

いろいろな離乳食

 

生後7〜8カ月ごろを目安に開始する中期食。離乳食が二回になるので、与える時間帯や離乳食の量など気になる方も多いですよね。離乳食の二回食を始めるにあたって、気になる時間帯や離乳食の量、食材の形状などを紹介します。

離乳食を二回与える際の時間帯

離乳食の二回目は午後の時間帯がおすすめです。母乳やミルクなどの時間帯に合わせて、二回目を与える時間を決めておくとよいでしょう。

二回食では、午前一食+午後一食の二回を組み合わせて食べるようになります。一回目と二回目の離乳食の間隔は、消化の時間を考慮して4時間程度あけて与えましょう。二回目の食事は遅くても19時までには終わらせておくことで、就寝中のからだに負担がかかりにくくなります。

二回食での一回の食事量

二回食での一回の食事量は、一回目と同じ量で問題ありません。しかし二回食が始まったばかりの頃は、一回量を食べきれないことも多くあります。

二回食が始まったばかりの時期は食べないことを考慮して、あらかじめ二回目の量を一回目よりも少なく盛り付けておくのもよいでしょう。

この時期の栄養補給は、離乳食だけでなく母乳やミルクなどからも補えています。全部食べさせないといけないと感じて焦らずに、赤ちゃんのペースで食べられる量を与えてみてください。

二回食での食材の形状

離乳食が二回になる中期食は、舌でつぶせるかたさのものを与えましょう。

生後7〜8カ月の中期食は、乳歯が生え始める時期でもあります。まだ歯が生え揃っておらず、食材を歯で噛むことは難しいので、舌でつぶせる程度にしてあげることが大切です。

<舌でつぶせるかたさの食材>

・豆腐

・やわらかくゆでてつぶしたいも類など

離乳食の二回目を進める際のポイント

赤ちゃんのサインから中期食に進めることが決まったら、離乳食の二回目を始める際のポイントを押さえておくとよいでしょう。離乳食の二回目が始まったらどんなことに気をつければいいのか、わかりやすく解説します。

食事にリズムをつける

中期食になって離乳食が二回になると、午前が一回目の離乳食、午後に二回目の離乳食など時間を決めておくとよいでしょう。ある程度決まった時間に与えることで食事にリズムがつきやすく、離乳食以外のスケジュールも組みやすくなるのでおすすめです。

ただし予定や赤ちゃんの体調や気分によって、離乳食の時間がずれることもよくあります。いつもと違う時間になってしまったとしても、焦らずにまた翌日からリズムを戻してあげるとよいでしょう。

主食・主菜・副菜や果物を組み合わせる

中期食に入ると食べられる食材も増えてきます。主食や主菜、副菜や果物など、いろいろな食材を組み合わせた離乳食を与えるとよいでしょう。

離乳食が二回になると、離乳食を作る負担も増えてしまいます。主食や主菜、副菜などがそろった大人の料理から取り分ける方法もおすすめです。大人の料理の味付けをする前に取り出して再度加熱し、舌でつぶせる程度にしたものを与えるのもよいでしょう。

赤ちゃんのペースに合わせて与える

離乳食を与える際は、赤ちゃんのペースに合わせて与えることも大切です。生後7カ月であっても、まだ中期食の形状をうまく食べられない場合や、二回食を極端に嫌がるようであれば、無理に二回食に進める必要はありません。

中期食になって食べるのを嫌がるようになった場合は、初期食の形状に戻してあげたりペースト状の食材と混ぜたりすることで食べやすくなるので試してみてくださいね。

いろんな味や舌触りを楽しめるようにする

いろんな食材の味や、舌触りを楽しめるようにしてあげるのもよいでしょう。離乳食二回目が始まる中期食では、使える調味料はまだ少ない時期です。かぼちゃの甘みやじゃがいものとろみ、だしの旨味など食材本来のおいしさを利用して、いろんな味を楽しませてあげましょう。

また固形物を上手に食べられるのであれば、やわらかく煮て刻んだ食材やとろみをつけた煮物などのメニューもおすすめです。

離乳食の二回目を始める際の注意点

午前と午後に与える二回食ですが、離乳食の二回目を始める際に、気をつけておきたい注意点が2つあります。離乳食の二回目を始める際の注意点を解説するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

アレルギーに気をつける

初めて与える食材は、午前中に与える一回目で使うようにしておきましょう。初期の時と同様に初めて与える食材は1さじ程度から与え、じんましんや発疹などのアレルギーの症状が現れていないか確認しながら徐々に増やしていきます。

午前中の離乳食で初めての食材を試すと、アレルギー症状が現れてもすぐに病院を受診できるので安心です。

離乳食後の母乳やミルクは与える

ミルク

 

生後7〜8カ月ごろの離乳食中期では、まだ離乳食だけで栄養を補うのは難しいため、母乳やミルクが必要な時期です。母乳やミルクは、初期の時と同様に離乳食の後に与えましょう。

母乳は赤ちゃんが欲しがる量を与え、ミルクは1日3回を目安に与えます。赤ちゃんが空腹で機嫌が悪い場合は、先に少し授乳してから離乳食を与えるのもよいでしょう。

離乳食の二回目に関するよくある質問

今まで一回だった離乳食が、二回に増えるとママやパパの負担も大きくなります。「二回目の時間がずれてしまっても大丈夫?」「離乳食の二回目はお風呂の前か後どっちがいい?」「二回目の離乳食をお休みしてもいい?」など疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

離乳食の二回目に関するよくある質問について、保育園の管理栄養士ママがお答えしていきます。

二回目の時間がずれてしまっても大丈夫?

離乳食の二回目の時間は、ずれてしまっても問題ありません。

基本的に離乳食の時間は決めていても、その日の予定や赤ちゃんの機嫌によってはずれてしまうこともありますよね。また翌日から決まった時間に戻してあげるとよいでしょう。

毎回ずれてしまうという場合は、もしかすると今決めている時間帯が向いていない可能性もあります。ママやパパの与えやすいタイミングで、赤ちゃんが負担にならない時間帯を決めてみてください。

離乳食二回目はお風呂に入れる前か後どっち?

離乳食の二回目を与える時間帯は、お風呂の前でも後でもどちらでも問題はありません。

ただし離乳食を与えた直後にお風呂に入る場合は、吐き戻したりする可能性もあるので注意が必要です。離乳食の後にお風呂に入れる場合は、赤ちゃんのからだに負担がかからないように30分程度あけてから入るのがおすすめです。

離乳食の二回目をお休みするのはいい?

離乳食は、お休みしても問題ありません。ただし離乳食を与えられない場合でも、母乳やミルクは与えるようにしておきましょう。

離乳食は赤ちゃんが嫌がって食べてくれなかったり、状況によっては二回目の離乳食があげられなかったりすることもありますよね。また精神的や身体的に負担が大きいママやパパは、たまにはお休みの日を作って息抜きするのも大切です。

生後7〜8カ月ごろの中期食の赤ちゃんは、母乳やミルクからも栄養を補っている時期です。また翌日から二回食に戻してあげるとよいでしょう。

一回目の離乳食の残りを二回目に使ってもいい?

一回目に食べさせた離乳食の残りを、二回目に与えるのは避けましょう。

赤ちゃんは細菌への抵抗力が弱いので、一回目の食べ残しを二回目に与えることで食中毒につながる恐れがあります。

全然食べてくれないと捨てるのがもったいない気持ちにもなりますが、一度赤ちゃんに出した離乳食は破棄して新しいものを用意しましょう。

まとめ

生後7〜8カ月ごろの中期食になると始まる二回目の離乳食。二回目の離乳食を始めるタイミングは月齢にとらわれず、赤ちゃんからのサインを目安に始めるのもよいでしょう。

中期食になると離乳食作りの負担が大きくなってしまい、時間がずれてしまいやすかったり、作る元気がなかったりして初めのうちは戸惑うママやパパも多い時期です。多く作って冷凍しておいたものや、市販の離乳食を活用するなど、負担の少ない方法で進めるのもおすすめ。

離乳食の二回目を進めるポイントや注意点を押さえて、赤ちゃんとママ・パパのペースで離乳食を進めてみてくださいね。


谷岡友梨
保育園で管理栄養士として5年間勤務し、離乳食・アレルギー食・幼児食の献立作成、調理に携わる。現在では離乳食のレシピ考案、コラム執筆などを行いながらママたちへの離乳食相談を行っている一児の母。


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