【管理栄養士監修】離乳食に栄養満点な豆乳!使える時期とおすすめレシピ5選

赤ちゃんのからだ作りに欠かせないたんぱく質の豆乳。「離乳食で豆乳はいつから食べられる?」「赤ちゃんに豆乳はどのくらいの量を与えてもいい?」「使い切れなかった豆乳は冷凍保存ができる?」など、疑問に思う方も多いのではないでしょうか。 この記事では、離乳食で豆乳が食べられる時期や月齢ごとに与えられる量、豆乳の冷凍保存方法や使用する際の注意点について解説します。保育園勤務の管理栄養士ママが、赤ちゃんにもおすすめの豆乳離乳食レシピも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください!

豆乳は初期から食べられる食材!

離乳食食べるこども

 

大豆を原料として作られている豆乳は、生後5〜6カ月ごろの初期から食べられる食材です。おかゆや野菜類、豆腐に慣れたあとに与えるとよいでしょう。

豆乳には大豆サポニンやレシチン、イソフラボンなど健康にいい栄養素がたくさん含まれています。植物性脂肪なのでカロリーも低く、胃腸に負担をかけにくいので離乳食の赤ちゃんにも向いています。

手軽に離乳食でたんぱく質を補いたいという方は、下ごしらえの必要もない豆乳をぜひ取り入れてみてください。

 

離乳食で使う豆乳は「無調整豆乳」がおすすめ

離乳食で使う豆乳は、無調整豆乳を選ぶとよいでしょう。無調整豆乳は大豆と水のみで作られている豆乳です。

豆乳は大豆固形分の違いによって「無調整豆乳」「調製豆乳」「豆乳飲料」の3種類が存在しています。調製豆乳や豆乳飲料は飲みやすくするために、砂糖や果物が添加されているのが特徴。

飲みやすい豆乳は甘みが強い場合もあるので、赤ちゃんに与える際は大豆本来の味を楽しめる無調整豆乳がおすすめです。

 

初期や中期では、加熱してから与えましょう

ナベで熱している豆乳

 

市販の豆乳は製造時に加熱・殺菌されているため、そのまま飲んでも問題はありません。

しかし大豆が原料の豆乳は、アレルギー症状を引き起こしやすい食材です。離乳食開始後の初期や中期のうちは、アレルギー症状を抑えるためにも加熱した豆乳を与えるとよいでしょう。

手軽に豆乳を加熱したい場合は、レンジでの加熱がおすすめです。耐熱容器に移してふんわりとラップをし、電子レンジ500Wで30秒程度加熱しましょう。

 

<赤ちゃんの月齢別>豆乳の1回摂取目安量

赤ちゃんの月齢ごとに与えられる豆乳の1日摂取目安量をご紹介します。豆乳は大豆を原料としているため、アレルギー症状を引き起こす可能性があります。初めて与える場合は、小さじ1程度から始め、少量ずつ増やしていきましょう。

<赤ちゃんの月齢別>豆乳の1回摂取目安量

 

※たんぱく質の中で、1食のうちに使う食材が豆乳のみである場合の目安量です。(豆乳50mlで豆腐30g程度として換算しています)他のたんぱく質食材と組み合わせる場合は、記載されている目安量より減らしてもよいでしょう。

 

豆乳の冷凍保存方法

離乳食では少量しか豆乳を使わないため、使い切れずに余ってしまうことも多いですよね。豆乳は冷凍保存も可能なので、開封後に余った分はすぐに冷凍しておくとよいでしょう。

豆乳を冷凍する際は、製氷皿や冷凍保存容器に入れてから冷凍するのがおすすめです。しかし、冷凍した豆乳は、1週間以内に使い切るようにしてください。

ただし豆乳は冷凍すると、原料である大豆が分離し、食感がボソボソになってしまう可能性があります。

初期や中期の赤ちゃんに冷凍した豆乳を使う場合は、解凍後にすり鉢などでなめらかにしてから与えるとよいでしょう。

 

ホワイトソースにしてから冷凍がおすすめ

使い切れなかった豆乳は、ホワイトソースにしてから冷凍するのが向いています。

製氷皿などにいれて冷凍すると、離乳食の時に使いやすいためおすすめです。

さらに、ホワイトソースにして冷凍しておくことで、豆乳の解凍後のボソボソ感や大豆独特の青臭さが抑えられるので赤ちゃんでも食べやすくなります。

 

離乳食で豆乳を与える際の注意点

離乳食初期から食べられる豆乳は、下ごしらえの必要もなくそのまま使えて便利な食材。たんぱく質を取り入れたい時にもおすすめです。

大豆本来の味や風味を生かして離乳食のバリエーションも増やせるので、積極的に取り入れてみてください。手軽にたんぱく質を補える豆乳ですが、赤ちゃんに使う場合には2つのポイントを押さえておきましょう。

 

開封後はできるだけ早く使い切る

豆乳は開封後すぐに使い切るようにしましょう。フタがある容器の場合はしっかりとフタを閉めて、冷蔵保存で2~3日を目安に使い切りましょう。

開封後の豆乳は、味や鮮度が落ちていってしまいます。余った豆乳は大人の料理に使ったり冷凍保存したりしておくとよいでしょう。

スープやドレッシング、ソースとしても使えるので、そのまま飲むのが苦手な方はぜひ普段の料理で取り入れてみてください。

 

大豆アレルギーに気をつける

豆乳の原料である大豆は、アレルギー症状を引き起こしやすい特定原材料28品目のうちのひとつです。初めて豆乳を与える際は1さじ程度から与えて、皮膚や粘膜のかゆみや湿疹、じんましんや呼吸困難などのアレルギー症状が出ていないか観察しましょう。

アレルギー症状が現れてもすぐに病院を受診できるように、初めて豆乳を与える際は平日の午前中にしておくといいですね。

 

赤ちゃんの月齢別!豆乳のおすすめ離乳食レシピ

今回は保育園勤務の管理栄養士ママが、赤ちゃんの月齢別におすすめの豆乳離乳食レシピをご紹介します。離乳食で使う際は、つぶした野菜類を豆乳でのばしてペースト状したり、調味料として使ったりするのもよいでしょう。

 

【初期】レンジでかぼちゃ豆乳

【初期】レンジでかぼちゃ豆乳

 

材料(1回分)

・かぼちゃ(皮なし)   10g

・水           大さじ1

・無調整豆乳       小さじ1

 

作り方

1)耐熱容器にかぼちゃと水を加える

2)ふんわりとラップをして電子レンジ500Wで2分加熱する

3)フォークでかぼちゃをしっかりつぶし、豆乳を加えて混ぜる

4)ふんわりとラップをして再度電子レンジ500Wで40秒加熱する

 

ポイント:電子レンジを使用するので、鍋でゆでる必要がなく簡単に作れます。かぼちゃのやさしい甘みで大豆独特の青臭さが抑えられるので、赤ちゃんも食べやすくなります。冷凍かぼちゃを利用するのもおすすめです◎

 

【中期】バナナ豆乳パンがゆ

【中期】バナナ豆乳パンがゆ

 

材料(1回分)

・食パン(8枚切り耳なし) 1/2枚

・水             100ml

・無調整豆乳         50ml

・バナナ           1/4本

 

作り方

1)食パンを手で1cm角程度にちぎり、鍋に入れる

2)水を加えて弱火にかけ、食パンがやわらかくなるまで煮詰める

3)バナナは粗つぶしにしておく

4)2)に豆乳とバナナを加え加熱する

 

ポイント:食パンは赤ちゃんが自分でもぐもぐできるように、つぶし過ぎないように作るのがポイント。豆乳は加熱しすぎると分離してしまうので、弱火で加熱すると上手に仕上がります。

 

【後期】具沢山!豆乳スープ

 

材料(1回分)

・にんじん    10g

・玉ねぎ     10g

・レタス     10g

・だし汁     100ml

・無調整豆乳   50ml

・しょうゆ    数滴

 

作り方

1)にんじん、玉ねぎ、レタスは5mm角に切る

2)鍋に1)、だし汁を加えて弱火〜中火でやわらかくなるまで煮る

3)豆乳、しょうゆを加えて味をととのえる

 

ポイント:だし汁でしっかり煮ているので、調味料はしょうゆだけでもしっかり素材の味を楽しめる豆乳スープに出来上がります。ごはんも一緒に煮込んで、リゾットとしてアレンジするのもおすすめです。

 

【完了期】サバ豆乳味噌うどん

【完了期】サバ豆乳味噌うどん

 

材料(1回分)

・ゆでうどん    1/2玉(100g)

・サバ缶(味噌)  15g

・白菜       1枚

・水        150ml

・無調整豆乳    50ml

 

作り方

1)ゆでうどんと白菜は1cm幅程度に切る

2)鍋に水とサバ缶の汁小さじ2、白菜、うどんを加え弱火〜中火で加熱する

3)サバの骨を取り除いて、手でほぐしながら2)に加える

4)豆乳を加えて煮込む

 

ポイント:手軽に魚を取り入れたい方におすすめのサバ缶。缶詰のサバには中骨が入っていることもあるので、手でほぐしながら骨がないことを確認してから使いましょう。サバ缶の汁を使うことで、調味料を使わず味付けできるので簡単です。

 

【完了期】和風豆乳シチュー

【完了期】和風豆乳シチュー

 

材料(1回分)

・かぼちゃ     10g

・にんじん     10g

・玉ねぎ      10g

・ツナ缶(水煮)  20g

・水        100ml

・無調整豆乳    80ml

・しょうゆ     数滴

・水溶き片栗粉   適量

 

作り方

1)かぼちゃ、にんじん、玉ねぎは皮をむいて1cm角に切る

2)鍋に1)、ツナ缶、水を加え弱火〜中火でやわらかくなるまで煮込む

3)豆乳、しょうゆを加えて味付けをする

4)水溶き片栗粉でとろみをつける

 

ポイント:片栗粉でとろみをつけた小麦粉不使用の豆乳シチュー。ごはんにかけて食べるとおいしく食べられます。

 

まとめ

低脂肪で胃腸への負担が少ない豆乳は、赤ちゃんにもおすすめのたんぱく質。生後5〜6カ月ごろの初期から食べられるので、おかゆや野菜類、豆腐に慣れた頃に無調整豆乳を与えてみるとよいでしょう。

豆乳は手軽に使えるので、普段の離乳食作りに疲れ切ってしまっている方や料理のバリエーションを広げたいという方はぜひ豆乳を取り入れてみてください。


谷岡友梨
保育園で管理栄養士として5年間勤務し、離乳食・アレルギー食・幼児食の献立作成、調理に携わる。現在では離乳食のレシピ考案、コラム執筆などを行いながらママたちへの離乳食相談を行っている一児の母。


あわせて読みたい

関連リンク:【管理栄養士監修】離乳食に使えるきな粉はいつから?栄養満点レシピ4選