2024年05月01日 00:00
ふわふわ食感が楽しめる米粉の蒸しパンは、赤ちゃんの離乳食に向いている食べ物です。美味しそうな蒸しパンですが「離乳食の蒸しパンで、米粉のものはいつから食べられる?」「米粉蒸しパンはなぜ離乳食にいいの?」「簡単に作れる米粉蒸しパンのレシピはある?」など疑問に思う方も多いのではないでしょうか。 この記事では、離乳食の米粉蒸しパンが食べられる時期や離乳食に向いている理由、1回の摂取目安量や大きさなどの与える際のポイントを解説します。 保育園勤務の管理栄養士ママが、離乳食後期以降の赤ちゃんにおすすめの米粉蒸しパンレシピも紹介するので、ぜひ参考にして作ってみてくださいね!
米粉蒸しパンには米粉以外にもさまざまな食材が含まれているので、生後7カ月ごろの中期以降から与えられます。中期の赤ちゃんに米粉蒸しパンを与える場合は、パンがゆのようにやわらかく調理したものを与えましょう。
米粉蒸しパンをそのまま食べられるようになるのは、生後9カ月の後期以降です。蒸しパンは水分量が少ないので、喉に詰まらせないように水分も一緒に摂ることを意識しておきましょう。
ふわふわでやわらかい食感の蒸しパンは、離乳食に挑戦中の赤ちゃんでも食べやすい食べ物です。蒸しパンは小麦粉やホットケーキミックスを使用して作られているものが一般的ですが、赤ちゃんに与える場合は、米粉で作られた蒸しパンを選ぶのもよいでしょう。米粉を使った蒸しパンが赤ちゃんに向いている理由について解説します。
米粉で作られた蒸しパンは、赤ちゃんが活動するのに必要なエネルギー源になる食べ物です。生後9カ月の後期ごろになると活発的に動けるようになるため、多くのエネルギーが必要になります。主食やおやつとして、普段の離乳食で米粉蒸しパンを取り入れてみるとよいでしょう。
また米粉蒸しパンは小麦粉やホットケーキミックスで作られている蒸しパンに比べて、消化吸収に時間がかかりにくい特徴もあります。そのため胃腸が未熟な赤ちゃんには、米粉蒸しパンがおすすめです。
蒸しパンといえば蒸し器で作るイメージがありますが、実は電子レンジでもおいしく作れます。電子レンジで作る蒸しパンは短時間での調理が可能なので、簡単に米粉蒸しパンを作りたい時にも向いています。
電子レンジで調理をする場合は、中にしっかり火が通っているか確認してから与えましょう。
一般的な蒸しパンは小麦粉が使われているため、小麦アレルギーがある赤ちゃんは食べられません。米粉蒸しパンの主成分である米粉はお米からできているので、小麦アレルギーがある赤ちゃんでも食べられます。
ただし市販の米粉や米粉蒸しパンの中には、小麦粉やグルテンが添加されているものも販売されています。小麦アレルギーがある赤ちゃんに市販の米粉や米粉蒸しパンを与える場合は、必ず原材料表示を確認して小麦粉が使われていないものを選びましょう。
おかゆ状に調理すれば中期から、蒸しパンとしてそのまま与えるには後期以降から食べられる米粉蒸しパン。離乳食に米粉蒸しパンを与える場合は、いくつかのポイントを押さえておくとよいでしょう。今回は離乳食で米粉蒸しパンを与える際のポイントを解説します。
離乳食に米粉で作る蒸しパンを与える場合は、米粉の原材料が「うるち米」のものから選びましょう。
米粉にはもち米から作られているものと、うるち米から作られているものがあります。もち米は加熱すると粘り気が強く弾力があるため、しっかり噛んで飲み込むことができない赤ちゃんには向いていません。
うるち米から作られている米粉を選びたい場合は、商品の原材料表示に「上新粉」や「かるりん粉」と記載されているものから選ぶのもよいでしょう。
離乳食で米粉蒸しパンを与える場合は、赤ちゃんの月齢に合わせたかたさや大きさにして与えましょう。
米粉蒸しパンは水分量が少ないため、赤ちゃんの口腔機能に合っていないとむせてしまったり喉に詰まってしまったりする恐れがあります。米粉蒸しパンを与える際は、水分も一緒にとるように意識しておきましょう。
※炭水化物の中で、1食のうちに使う食材が米粉蒸しパンだけである場合の目安量です。他の炭水化物と組み合わせる場合は、記載されている目安量より減らしてもよいでしょう。
作った米粉蒸しパンは、ラップに包んで密封してから冷凍保存も可能です。多めに作って冷凍しておけば使いたい時にすぐに使えるので、離乳食作りに負担を感じている方はぜひ試してみてください。
米粉蒸しパンを作ったら粗熱をとってからひとつずつラップに包んで、冷凍保存袋に入れてから冷凍しましょう。冷凍した米粉蒸しパンは、1週間以内に使い切るようにしておくといいですね。
解凍する際は霧吹きなどで表面に水をふりかけてから、電子レンジで解凍するとおいしく解凍できます。
米粉蒸しパンは、赤ちゃんの月齢に合わせた形状にすれば離乳食中期から食べられます。ふわふわの食感でやわらかい米粉蒸しパンは赤ちゃんの離乳食に向いている食べ物なので、ぜひ毎日の離乳食で取り入れてみてください。
今回は生後9カ月以降の後期から食べられる米粉蒸しパンレシピを紹介します。
【材料(2個分)】
・米粉 50g
・砂糖 小さじ1
・ベーキングパウダー 小さじ1/2
・にんじん 80g
・無調整豆乳 50cc
作り方
1)にんじんはすりおろす。
2)ボウルに米粉、砂糖、ベーキングパウダーを加えて混ぜ合わせる。
3)2)に1)と無調整豆乳を加えてしっかり混ぜ、シリコンカップに入れる。
4)フライパンに底から1cm程度のお湯を沸かし、3)をのせて蓋をして15分間蒸す。
ポイント:にんじんの米粉蒸しパンは、にんじんのやさしい甘みを感じられます。牛乳なしのレシピなので、乳アレルギーの子どもにも向いています。
【材料(2個分)】
・米粉 50g
・ベーキングパウダー 小さじ1
・砂糖 小さじ1
・無調整豆乳 50cc
・きなこ 小さじ2
・バナナ 1/2本
作り方
1)バナナは皮をむいて7mm角に切っておく。
2)ボウルに米粉、ベーキングパウダー、砂糖を加えてしっかり混ぜ合わせる。
3)無調整豆乳ときなこを加えてさっくり混ぜ、シリコンカップに入れる。
4)フライパンに底から1cm程度のお湯を沸かし、3)をのせて蓋をして15分間蒸す。
ポイント:ビタミンやタンパク質が一緒に補える米粉蒸しパンレシピです。バナナを嫌がる場合は、つぶして生地に混ぜ込んでから蒸すのもおすすめです。
【材料(4個分)】
・絹ごし豆腐 100g
・かぼちゃ 60g
・卵 1個
・米粉 80g
・ベーキングパウダー 10g
・砂糖 20g
作り方
1)かぼちゃは皮を削ぎ落とし、やわらかくなるまでゆでて潰す。
2)ボウルに1)と全ての材料を加えて泡立て器でしっかり混ぜ合わせる。
3)耐熱容器に流し入れて、台の上に数回落として空気を抜く。
4)ふんわりとラップをして、電子レンジ600Wで2〜3分加熱する。
5)ひっくり返して粗熱が取れたらスティック状に切る。
ポイント:耐熱容器で作る米粉蒸しパンレシピです。電子レンジで作るので、簡単に蒸しパンが作れます。豆腐が入ることでよりしっとりおいしく召し上がれます。
米粉蒸しパンは炭水化物なので、赤ちゃんの朝ごはんにも向いています。朝ごはんにはタンパク質やビタミン・ミネラルなどの栄養が補える惣菜系の米粉蒸しパンもおすすめです。離乳食の朝ごはんにおすすめの米粉蒸しパンレシピを紹介します。
【材料(3個分)】
・米粉 50g
・ベーキングパウダー 小さじ1
・砂糖 小さじ1
・卵 1個
・ツナ缶(水煮) 1/2缶
・マヨネーズ 大さじ1
・コーン(冷凍) 小さじ2
作り方
1)ツナとマヨネーズ、コーンを混ぜ合わせておく。
2)ボウルに1)と材料全てを入れてしっかり混ぜ合わせる。
3)シリコンカップに入れて、電子レンジ500Wで3分30秒加熱する。
ポイント:卵やツナなどのタンパク質も一緒に補える惣菜蒸しパンレシピです。栄養のある朝ごはんを手軽に作りたい時におすすめです。
【材料(3回分)】
・米粉 50g
・ベーキングパウダー 小さじ1
・砂糖 小さじ1
・牛乳 50cc
・さつまいも 30g
・プロセスチーズ 適量
・黒ごま 適量
作り方
1)さつまいもとプロセスチーズを1cm角に切る。さつまいもは水にさらしておく。
2)水気を切ったさつまいもを耐熱皿にのせて、ふんわりとラップをして電子レンジ600Wで5分加熱する。
3)ボウルに米粉とベーキングパウダー、砂糖と牛乳、2)とプロセスチーズを加えてしっかり混ぜ合わせる。
4)シリコンカップに入れて上から黒ごまを散らす。
5)フライパンに底から1cm程度のお湯を沸かし、3)をのせて蓋をして15分間蒸す。
ポイント:具材がゴロゴロ入った米粉蒸しパンは、食べ応えもしっかり感じられます。チーズの塩味とさつまいもの甘みが相性抜群でおいしく召し上がれます。
米粉で作られている蒸しパンは、赤ちゃんの離乳食にもおすすめの食べ物です。米粉蒸しパンを使う際は、米粉の選び方や1回の目安量などのポイントを押さえて毎日の離乳食作りで取り入れてみてください。
米粉蒸しパンは蒸し器だけでなく電子レンジやフライパンでも簡単に作れます。実際にどんな米粉蒸しパンを作ればいいか迷っている方は、ぜひこの記事のレシピを参考にして作ってみてくださいね。
ライター名:谷岡友梨
保育園で管理栄養士として5年間勤務し、離乳食・アレルギー食・幼児食の献立作成、調理に携わる。現在では離乳食のレシピ考案、コラム執筆などを行いながらママたちへの離乳食相談を行っている一児の母。
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