ワンオペ育児を乗り越えるコツとは?

お仕事を持たないママもお仕事をしているママも、一日中ほぼ一人で子育てをしているひとは多くいるはず。辛く苦しくイライラして、子どもにも良くないとわかっていても、いつも憂鬱な気分でいませんか?そんなワンオペ育児についての対処法をご紹介します。

ワンオペ育児とは?

ワンオペとはワンオペレーションの略。作業を一人で全てこなすという意味があります。
夫がいないシングル家庭、夫がいるけれど仕事が忙しく帰りが遅い、休みが少ないなど、一方的に一人で育児を負担している状況を「ワンオペ育児」と呼ばれています。
これはワンオペ育児だという感じ方や捉え方は一人ひとり違います。

例えば、
・夫が単身赴任
・休みの日、夫が家にいるのに育児をしない
・朝目が覚めたときから眠るまで育児は全て一人で行う
こういった、厳しい状況をいう人もいれば、

・一日中一人で育児をしていても、夜はお風呂に一人では入れればワンオペではない
・休日に数時間一人の時間をもらえればワンオペではない
・茶碗洗いだけ、洗濯ものをたたむだけ、ゴミを出すだけ、子どもをお風呂に入れてくれるだけ、どれかひとつの家事や育児をしてくれればワンオペではない

こういうとらえ方をする人もいるでしょう。
このように捉え方を前向きにしながら気持ちを保持している人もいるでしょう。

育児は子どもの年齢が低ければ低いほど、自分の思うような生活ができず子どもの世話だけで一日が終わってしまいます。辛さを誰も変わって代わってくれず 、誰も理解してくれず、子どもが生まれたら当然のことと捉える社会情勢も保護者を苦しめる一因となっています。

専業主婦も仕事を持つママも一人で育児をするのは辛いこと

専業主婦は仕事を持つことなく、一日家にいて子どもと過ごすなんて遊んでいるようなものだと捉える風潮がまだまだあります。同じ子育てをする保護者同士でもこういった感情を持っている人もいるでしょう。
また、夫など家族も、仕事することがどれだけ大変で責任のあることか、家で子育てだけをしている主婦にはわからないなどという態度や言動をする人もいます。

専業主婦は、終わりの見えない家事と育児に日々追われ、子どもから離れて自分だけで過ごしたり考えたりする時間が持てず大変辛い思いをしています。子どもの年齢が小さければ小さいほど、自分のことをしたりゆっくりしたりする時間はありませんね。

子どもが眠っている間にあれこれ家事を済ませたい、できれば夕飯の下ごしらえまで済ませたいと、家事と育児のことを考えても、子どもが寝ない、愚図る、など予想もしないことが毎日起きるのです。
仕事から帰ってきた夫に、一日何をやっていたの?どうしてごはんができてないの?家の中がこんなに散らかっているの?と言われたら、がっかりとした心境になるのではないでしょうか。

また、お仕事を持つ保護者は、保育園などに子どもを預け仕事に出かけ、お迎えをしてすぐに食事の支度やお風呂など短時間に育児と家事がぎっしりと詰まっています。疲れすぎて子どもを寝かしつけながら朝を迎える人も多いのではないでしょうか。

休みの日くらいは、お互い仕事を持っているのだから、夫に子どもを見てもらいたい、散歩くらい連れて行ってほしいと思っても、夫も疲れていて結局自分が休まず一日育児と家事をしているというママもいるかもしれません。

シングル家庭の場合は、夫や妻がいないのですから、ワンオペが日常になるのです。

ワンオペ育児になってしまう理由とは?

ワンオペ育児になってしまう理由をもう少し掘り下げてみましょう。

夫の仕事の時間が長い

夫の仕事は朝から夜遅くまでであり、子どもとの生活リズムが合わない、休日も仕事を家庭の中でしていたり、疲れすぎていてゴロゴロしたりスマホを触ったまま動かないのではないでしょうか。
また、朝・昼・夜の食事が出されること、自分の衣類が洗濯されていること、部屋の中がきれいに保たれていることなど、お世話してもらっていることが当然と思っている、子育ては母親の仕事などと無意識ながら思っている男性が多いものです。
子育てに忙しい時期ほど、自立してほしいのですが、家事と育児は女性がすることでセットだと思い、子育てに忙しく動いている妻に自分もお世話してもらっているという甘えた状況になっているのです。
気を回してほしい、感づいて欲しい、忙しさを察し手伝ってほしいというこちらの思惑は通じないことがほとんどかもしれません。

地域や実家とのつながりが薄い

隣近所の人と言葉や会話をかわしたり、夫や自分の実家へ頻繁に行ったりすることも、最近はありませんね。
幼稚園や保育園へ子どもが入園するまでは、子育ては孤独に一人ですることがほとんどでしょう。

働いているひとが増えてきた

夫婦そろって仕事を持っている家庭が増えました。そのため、仕事と家事・育児の両立を一人でおこなっているママが増えてきています。保育園や幼稚園へ入園していても、家庭での育児は一人で行っていれば、ワンオペ育児になってしまうでしょう。

解決策は、こんなにある!

辛く苦しく出口が見えないワンオペ育児。どんな解決策があるのでしょうか。

家族会議で夫の意識改革を目指そう

自分の辛い状況を話す、家庭内でやってもらいたいことをはっきりと話してみましょう。忙しい・疲れていると言われた場合は、どれか一つだけでもやって欲しい、または、子どもを見てもらってひとりで買い物や出かける時間が欲しいと話してみましょう。
ママが仕事をしていればもちろん、主婦業であっても家事や育児は立派な仕事です。休日やリフレッシュする時間を確保するのは当然のこと。
けれど、初めは美容室に行く間に子どもを見てもらうなど、短時間から始めてみるのもいいでしょう。
そうすることで、子どもは想像と違うことをする、育児を頑張っても誰も褒めてくれない、など、思い通りに行かないことを知ってもらうことになります。一人で育児を毎日していれば、辛い気持ちになるのは当然だとわかってもらいましょう。

夫にしてもらえる家事・育児
・ゴミ出し
・子どもと入浴
・休みの日に子どもと遊んでもらう、または、出かけてランチなどしてきてもらう
など

体と心に余裕がある日は、でかけよう!

家の中では子どもとの遊びの広がりにも限界があります。お天気の良い日は外へ出かけるだけでも気分が落ち着きますよ。買い物をするだけでもいいでしょう。
子育てセンターや児童センター、図書館や公園、など時には子どもの喜ぶ場所へいくのもいいですね。
ママが一人で子どもと向き合い遊ぶだけではなく、出かけることで子どもにも良い刺激があり、ママ以外の人との関りをするのも楽しみになります。同年代の子どもとの遊びも楽しい時間になるでしょう。
毎日は大変ですが、出かけてみませんか。
同じ境遇のママや、職員の人に話を聞いてもらうと、気持ちがすこしおさまるかもしれません。

ママ友など、同じ境遇のひとと話そう

出かけて公園で遊ぶ、SNSなどでつながるだけでも同じ気持ちを共有できるので、気晴らしになります。大変な思いをしているのは自分だけではないとわかるだけでも、心が落ち着くものです。
人と関りを持つことはめんどくささや大変さも伴うので、上手に距離を置きながら楽しい付き合いができるといいですね。

頼れる場所を探そう

様々な保育・育児のサービスを調べてみましょう。保育園や幼稚園へ入園していなくても、各自治体には一時預かりサービスがあるはず。時間ごと、一日ごと、週単位などで子どもを預かってくれますよ。預かってもらう理由が仕事や通院などでなくても、ママのリフレッシュが目的でもいいんです。
預けられる施設によって、時間帯や曜日、給食やおやつのサービス、料金が違います。認可保育園・幼稚園・認定こども園・認可外保育園・託児所などのほかにも子育て支援サービスのひとつとしてファミリーサポートセンターなどで見てもらうことも可能です。
そういったサービスもどんどん利用することで、また新鮮な気持ちで子どもと向き合うことができるはずです。

積極的に手抜きをしよう

保育サービスを利用するほかにも、家事を手抜きすることも考えてみましょう。買い物の代行サービスやオンラインショッピングでの宅配サービス、食事のテイクアウトの利用、お部屋のクリーニングサービスなど、様々な家事サービスを利用してみましょう。
家事に手抜きができることで心に少しずつ余裕ができ、子どもとも楽しく向き合えるかもしれません。

(例)
・夜は子どもと一緒に眠り、朝早起きして家事のいくつかを行う
・土日は家事の手抜きをし、ランチや夕食は外食や出前などにする
・テイクアウトや出前ができないときは、冷凍食品やスーパーのお惣菜で!
・乾いた洗濯物はたたまず、家族それぞれの収納ケースに入れて、そこから使う
・疲れているときはシャワーのみ
・掃除は見える場所だけ拭き取りワイパーなどで済ませる
・定期的に宅配してくれるオンラインショッピングサービスを使う(日用品)

家事については、毎日行わなくても良いことや手抜きをしてよいものがたくさんあります。どんなことなら手抜きができ、どんな方法があるのか、リサーチし、できることからやってみましょう。

自分のしたいように過ごすことで、発想の転換を!

育児がどうしてこんなに辛いのか、時には子育てに対して自分に嫌悪感を抱いたり、子どもがかわいく思えなかったりし、悩むことがあるかもしれません。
ワンオペ育児は辛いけれど、誰かのせいにしてしまうのなら、自分のしたいように動くことで発想の転換ができるかもしれません。
例えば、行きたいところへ出かける、子どもを誰かに預けて仕事をするなど好きなことをしましょう。
自分一人で子育てを抱えてしまう責任感の強い人や、誰にも言えず悩みを抱えて辛い思いをする真面目な人は特にワンオペ育児に対する解決策が見つかりにくくなります。

子どもにはママが必要ではありますが、意外と真剣にならなくてもちゃんと育つものなのです。また、何か好きなことや仕事に打ち込む母親の姿を、子どもは頼もしく見ているものです。母親が楽しんで笑顔でいることが、子どもにとって何より大切なことです。

上手く家族や周囲に頼り、ママが大切にされることで、子どもへの愛情も向かうのではないでしょうか。

親は子どもに育てられているのかもしれません

一番近い家族である夫に、察してもらえないのは辛いことかもしれませんが、人は自分が体験したことでなければ共感できないものです。
ママが子どもに愛情をかけ続けるためにも、夫にどんどん言葉で伝え、子育てを任せましょう。
夫は気が利かないのかもしれませんが、やり方を知らないというのも育児をしない一因でもあります。
こういう時はどうしたらいいのか、どうしてほしいのかを具体的にその都度伝え、ストレスを溜めないようにしていきたいですね。

まとめ

ワンオペ育児について、またその解決方法について考えてみました。
夫婦のコミュニケーションは、家族を作り育て、うわべだけではない心のやり取りをしていくことになります。子どもが生まれたからこそ、これまでとは違う気持ちや思いやりのかけかたを学んでいくステージになるのです。
子どもに親として育てられていくのかもしれません。

また、ママも様々な人に頼り、子どもを社会にも育ててもらうことが大切です。
色々な方法を知り、うまく使って、少しでもストレスのない育児をしていきましょう。