2025年01月01日 00:00
小麦の代替食品としても使われる米粉。「赤ちゃんは離乳食でいつから米粉が食べられる?」「離乳食で米粉はどうやって使えばいい?」「離乳食の赤ちゃんにおすすめの米粉レシピはある?」など気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。 この記事では、赤ちゃんが米粉を食べられる時期や月齢別におすすめの調理方法、米粉を離乳食で使う際のよくある質問などについてご紹介します。 保育園勤務の管理栄養士ママが赤ちゃんにおすすめの米粉の離乳食レシピも紹介するので、ぜひ参考にして作ってみてくださいね!
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お米を細かく砕いてパウダー状にした米粉。米粉は生後5〜6カ月ごろの離乳食初期から食べられる食材です。
原材料はお米であるものの粒感はないため、固形物をうまく飲み込めない赤ちゃんにも向いています。さまざまな調理方法が可能なので、離乳食のバリエーションを増やしたい方は米粉を取り入れてみるのもよいでしょう。
米粉は炭水化物が多く、赤ちゃんの活動に必要なエネルギー源になります。そのほかにもタンパク質やビタミンB1、ビタミンEなどの栄養素も多く含まれています。
米粉は主にうるち米を使用して作られた「上新粉」と、もち米を使用した「白玉粉」が存在しています。
特にもち米が原料の米粉は加熱することで弾力が増すため危険です。咀嚼機能が未熟な赤ちゃんにとっては、窒息や誤嚥のリスクを高めてしまう恐れがあります。
離乳食で使う米粉を購入する際は、うるち米が使用されているものから選ぶとよいでしょう。
ほのかな甘みがおいしい米粉は、離乳食の赤ちゃんにもおすすめです。離乳食で米粉を使う際は、水で溶いて加熱したり料理に取り入れたりして楽しむとよいでしょう。
また赤ちゃんに米粉を与える際は、赤ちゃんの月齢や発達に合わせた調理方法を取り入れることも大切です。赤ちゃんの月齢別におすすめの米粉の調理方法について解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
水やだしで溶いてから、加熱して作る米粉のおかゆ。生後5〜6カ月ごろの離乳食初期では、おかゆとして米粉を取り入れるとよいでしょう。
離乳食開始後の赤ちゃんは、舌を前後に動かしながら食べ物を喉に送ります。米粉はお米のような粒がなく適度なとろみがあるため、口の中でゆっくり流れて飲み込みやすい特徴があります。
米粉がゆを作る際は、米粉と水を1:10の割合で鍋に入れて弱火でかき混ぜながら加熱して作るとよいでしょう。水の代わりにだし汁や育児用ミルクを使用するとバリエーションも広がるので、ぜひ試してみてくださいね。
生後7〜8カ月ごろの離乳食中期では、パサパサしがちな肉類や魚類、野菜類などのとろみ付けに米粉を使うのもよいでしょう。
離乳食中期では、舌でつぶせる程度のかたさにする必要があります。徐々に食べられる食材が増え始める時期でもあるため、飲み込みにくい食材を使用する際は米粉を取り入れるとよいでしょう。
とろみ付けに米粉を使う場合は、少量の水やだし汁で米粉を溶いてから煮汁に加えます。一度に入れるとダマになってしまう恐れもあるため、少量ずつ流し入れましょう。
生後9〜11カ月ごろの離乳食後期では、蒸しパンの材料として米粉を取り入れるのもおすすめです。赤ちゃんが手づかみ食べをする場合は、米粉蒸しパンをスティック状やひと口大に切ってあげるのもよいでしょう。
米粉で作った蒸しパンは、離乳食後期以降のおやつや主食としてもおすすめです。米粉は蒸しパン以外に、パンケーキの材料としても取り入れられます。
生後1歳〜1歳半ごろの離乳食完了期では、食べられる食材や料理が増えてきます。小麦粉の代替食品として、米粉を活用するのもよいでしょう。
小麦粉の代用として米粉を取り入れると、もちもちとしたやわらかい食感になって赤ちゃんが食べやすくなります。また加熱した米粉は小麦粉に比べて、消化にもいいため離乳食の赤ちゃんに向いています。
お好み焼きやピザ、米粉パンなどの料理として米粉を取り入れるとよいでしょう。
米粉を離乳食で手軽に取り入れたい場合は、米粉が使われているベビーフードもおすすめです。
ベビーフードはそのまま食べられるものが多く、外出先での食事や災害用の備蓄食品にも向いています。忙しくて離乳食を用意する時間がない時や疲れている時、赤ちゃんを誰かに預ける時に取り入れるのもよいでしょう。
出典:米粉屋 公式サイト
「米粉の離乳食 にんじん」はうるち米を使用した米粉のベビーフードで、生後5カ月ごろの赤ちゃんから食べられます。
米粉とにんじん、昆布粉と鰹節粉のみが使用されているため、シンプルなベビーフードを選びたい方や、ギフトとして贈りたい方にもおすすめです。
「離乳食で米粉を使うのは危険って本当?」「離乳食で使う米粉は加熱する必要がある?」「米粉の離乳食は冷凍保存ができる?」など疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は米粉を離乳食で使う際のよくある質問についてお答えしていきます。
離乳食で米粉を使うのは危険ではありません。
しかしもち米が原料の米粉を使用した場合は、加熱後の粘り気や弾力が強くなりやすいため注意が必要です。赤ちゃんに米粉を与える際は窒息や誤嚥が起こらないように、うるち米が原料の商品を選んだり、弾力が強くならないような調理の工夫を取り入れたりするとよいでしょう。
また市販の米粉製品には、小麦が含まれている場合もあります。小麦アレルギーがあって米粉製品を選ぶ場合は、必ず原材料やアレルギー表示を確認してから購入しましょう。
離乳食で使う米粉は、必ず加熱してから与えましょう。
市販の米粉製品には水やだし汁などの液体で溶くだけで、加熱せずに食べられる米粉も販売されています。しかし赤ちゃんの胃腸は大人に比べて未熟であるため、消化器官に負担をかけないためにも加熱してから与えましょう。
米粉にアレルギーはありませんが、赤ちゃんの体質や体調によってはアレルギー症状を引き起こす可能性もあるため気をつけましょう。初めて米粉を与える際は、小さじ1杯程度にしておくのがおすすめです。
また米粉製品によっては、小麦が使用されている場合もあります。小麦アレルギーがある場合で米粉製品を選ぶ際は、米粉製品を選ぶ際に必ず原材料表示を確認してから与えましょう。
米粉で作った蒸しパンやパンケーキ、お好み焼きなどは、冷凍保存も可能です。
調理が終わったら粗熱をとって、1食分ずつラップに包んで冷凍保存袋に入れてから冷凍保存します。冷凍保存した離乳食は、1週間以内に使い切りましょう。
離乳食初期から食べられる米粉は、お米本来の甘みやもちもち食感が特徴的な食品です。離乳食作りのとろみ付けや、小麦粉や片栗粉の代替食品としても活用してみるのもよいでしょう。
今回は離乳食の赤ちゃんにおすすめの米粉レシピを4つ紹介します。
材料(1人分)
・米粉 大さじ1
・水 90cc
作り方
1)鍋に米粉と水を入れてよく混ぜる。
2)弱火にかけて、沸騰したら2分程度とろみが付くまで加熱する。
ポイント:米粉がゆは、米粉と水をとろみが付くまで煮るだけで簡単に作れます。水をだし汁や育児用ミルクに置き換えて作ると、また違った風味を楽しめるのでおすすめ。
電子レンジ(600W)で作る場合は、ラップをかけて時々かき混ぜながらとろみがつくまで2分程度加熱するとよいでしょう。
材料(2人分)
・にんじん 10g
・じゃがいも 20g
・いんげん 少々
・無調製豆乳 50g
・米粉 適量
作り方
1)にんじん、じゃがいも、いんげんはみじん切りにして、やわらかくなるまで下茹でする。
2)鍋に1と無調製豆乳を加え、ひと煮立ちさせる。
3)水(分量外)で溶いた米粉を加え、とろみが付くまで加熱する。
ポイント:米粉のとろみがついて、かたい食感が特徴的なにんじんも食べやすくなります。キャベツやブロッコリーなど、口の中でまとまりにくい野菜類を使うのもよいでしょう。
材料(2〜3人分)
・米粉 50g
・砂糖 小さじ1
・ベーキングパウダー 2g
・卵 1/2個
・サラダ油 小さじ1
・牛乳 大さじ2
・にんじん(すりおろし) 大さじ1
作り方
1)にんじんはやわらかくゆでて、すりおろす。
2)ボウルに材料を全て入れてしっかり混ぜ合わせる。
3)耐熱容器に流し入れて、ラップはせずに電子レンジ600Wで2分加熱する。
4)粗熱が取れたらスティック状に切る。
ポイント:電子レンジで簡単に作れる蒸しパンレシピ。野菜嫌いの赤ちゃんでも食べやすいので、手づかみ食べをする離乳食後期以降のおやつにもおすすめです。
材料(2〜3人分)
・キャベツ 40g
・ツナ缶(水煮) 20g
・米粉 大さじ2
・青のり 少々
・水 大さじ1
・卵 1/2個
・しょうゆ 小さじ1
・サラダ油 適量
作り方
1)キャベツはみじん切りにする。
2)ボウルに1とサラダ油以外の材料全てを加え、しっかり混ぜ合わせる。
3)フライパンに油を熱し、スプーン2本を使ってタネを落とす。
4)蓋をして弱火〜中火で火が通るまで両面焼く。
ポイント:キャベツは細かく切っておくことで、離乳食完了期の赤ちゃんでも噛み切りやすくなります。米粉を使用しているため、小麦粉で作るお好み焼きよりももっちりとした食感を楽しめますよ。
料理やお菓子作りで活用できる米粉は、離乳食初期の生後5〜6カ月ごろから食べられます。加熱するととろみがついたりもちもち食感が楽しめたりするため、離乳食の赤ちゃんにもおすすめです。
赤ちゃんに米粉を与える際は、うるち米が原料の米粉から選んだり、月齢に合わせた調理方法を取り入れたりするとよいでしょう。
ぜひこの記事で紹介した米粉の離乳食レシピを参考にしながら、離乳食で米粉を活用してみてくださいね。
ライター名:谷岡友梨
保育園で管理栄養士として5年間勤務し、離乳食・アレルギー食・幼児食の献立作成、調理に携わる。現在では離乳食のレシピ考案、コラム執筆などを行いながらママたちへの離乳食相談を行っている一児の母。
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