離乳食でしらすを食べよう!扱いやすいテクニックとレシピ4選

いわしの稚魚であるしらすは身がやわらかく、赤ちゃんにも食べやすい魚です。「いつからどのくらいの量を食べさせられる?」「しらすの塩抜きはいつまで必要?」など疑問に思う方も多いのではないでしょうか。今回は離乳食でしらすを食べられる時期や、下ごしらえや冷凍保存のテクニック、おすすめの離乳食レシピを紹介していきます。

しらすは生後5〜6カ月の初期から食べられる魚

たんぱく質が豊富なしらすは、生後5〜6カ月頃の初期から食べられます。おかゆや野菜に慣れ、豆腐などの大豆製品を試した後に与えるとよいでしょう。しらすは塩分が強いので、離乳食では塩抜きをしてから与えます。

※魚類の中で、1食のうちに使う食材がしらすだけである場合の目安量です。他の魚類の食材と組み合わせる場合は、記載されている目安量より減らしてもよいでしょう。

ちりめんじゃこより釜揚げしらすがおすすめ

離乳食でしらすを選ぶ場合は「釜揚げしらす」がおすすめです。

しらすは水分量が多い順に「釜揚げしらす」「しらす干し」「ちりめんじゃこ」と分けられています。ちりめんじゃこは水分量が少なく身がかたいので、口腔機能が発達していない赤ちゃんには向いていません。水分量の多く、食べやすい釜揚げしらすを与えるようにしましょう。

簡単下ごしらえテクニック

しらすは塩分が強いので、離乳食で使う場合は塩抜きが必要です。鍋でゆでて塩抜きする方法が一般的ですが、わざわざ鍋を使うのは面倒臭いですよね。

忙しい離乳食準備の負担を減らせる、簡単な塩抜きのテクニックを紹介していくので参考にしてみてください。

熱湯をかけて塩抜きする方法

沸騰させたお湯を、しらすの上から回しかけるだけで簡単に塩抜きができます。

湯沸かし器があればスイッチを押すだけで、簡単にお湯が沸かせるので便利ですよね。少量ではなく多めのお湯をかけることで、しっかり塩分を取り除けるのでおすすめです。

この方法である程度塩分は取り除けますが、熱湯をかけた後しばらくお湯につけておくことでよりしっかり塩抜きができます。

 

1)お湯をわかす

2)しらすを茶こしやザルなどに移す

3)沸かしたお湯を2)の上から回しかける

 

電子レンジで塩抜きする方法

耐熱容器にしらすと水を入れて、ラップをしてから電子レンジで加熱する方法も簡単です。ラップはピッタリ密着させるのではなく、空気の逃げ道を作ってあげるようにふんわりと被せましょう。

 

1)耐熱容器に1回量のしらすと、しらすがかぶる程度の水を入れる

2)ふんわりとラップをして、電子レンジ600Wで40秒加熱する

3)茶こしやザルなどで2)を濾して水気を切る

 

しらすの塩抜きはいつまで必要?

面倒なしらすの塩抜きを、はやくやめたいという人も多いですよね。しらすをそのまま与えられるのは完了期以降です。

完了期以降になると、使える調味料が増えてきます。味付けの一環として、しらすの塩分を利用するのもいいですね。しらすをそのまま使用する場合は、塩分がしっかりついているので、他の調味料を増やし過ぎないように気をつけましょう。

だし汁としらすの塩分だけでも、料理の味を引き締めてくれるのでおいしく食べられます。

冷凍保存テクニックと解凍方法

しらすを冷凍する際は、冷凍保存袋での保存が便利です。

塩抜きをした後のしらすを、月齢ごとの形状に切ってから冷凍保存袋に平にして入れます。1回量ずつ割り箸などで筋目をつけておくと、使いたい分だけパキッと割れるので便利です。

冷凍したしらすは、10日以内に使い切るようにしましょう。

簡単に解凍するには、電子レンジがおすすめです。耐熱容器に1回量の冷凍しらすと水少々を加え、ふんわりとラップをして電子レンジ500Wで40秒加熱して解凍します。

しらすを使う際のポイント

しらすはオールシーズン手に入りやすい魚なので、積極的に取り入れたい食材です。しかし、いざ使ってみると「食べさせても吐き出してしまう」「しらすにアレルギーはある?」と感じる人もいらっしゃるのではないでしょうか。

赤ちゃんが、しらすを安全においしく食べられるためのポイントを紹介していきます。

しらす嫌いの赤ちゃんへの工夫

しらすを食べさせても吐き出してしまったり、泣き出したりする場合もありますよね。

しらすには独特の魚臭さがあるため、苦手なのかもしれません。

魚臭さを和らげる工夫として、トマトなどの酸味が強い食材と混ぜたり、育児用ミルクなど赤ちゃんの好みの味に混ぜてあげたりするとよいでしょう。

しらすアレルギーに気をつける

しらすは消費者庁が定めている、アレルギー症状を発症させやすい食材でもある特定原材料に含まれていません。

しかし、体調や体質によってはアレルギー症状を引き起こす赤ちゃんもいるようです。初めて与える場合は小さじ1の量を与え、病院があいている平日の午前中に与えるようにしましょう。

また、しらすには小さいエビやカニが混入しているものが多く販売されています。目に入る程度のエビやカニは取り除いてあげましょう。

しらすの離乳食おすすめレシピ

魚の中でも比較的使いやすいしらすは旨味が強く、食材の味を生かした離乳食に向いています。完了期頃にはしらすの塩味を活かして調理するのもいいですね。今回はしらすを使ったおすすめのレシピを紹介していきます。

【初期】しらすとトマトのとろとろ

 

材料(1回分)

・しらす             小さじ1

・トマト(湯むきし種を取ったもの)   1/8切れ

・水               大さじ1/2

作り方

1)しらすと水(分量外)大さじ2を耐熱容器に入れてふんわりとラップをし、電子レンジ500Wで40秒加熱して水を切る

2)1)をすりつぶし、水大さじ1/2を加えてよく混ぜてなめらかにする

3)トマトをすり鉢ですりつぶす

4)皿に2)と3)を盛り付ける

ポイント:しらすはすり潰すだけだと水分が足りないので、水を足してなめらかにしてあげましょう。

【中期】ほうれん草としらすの胡麻おひたし

 

材料(1回分)

・しらす      10g

・ほうれん草(葉) 10g

・だし汁      大さじ1/2

・すりごま     少々

作り方

1)しらすと水(分量外)大さじ2を耐熱容器に入れてふんわりとラップをし、電子レンジ500Wで40秒加熱して水を切りみじん切りにする

2)ほうれん草はやわらかく茹でてみじん切りにする

3)1)と2)、だし汁、すりごまを和える

ポイント:しらすの旨味がおひたしによく合います。ごまは脂質が多いので使い過ぎには注意しましょう。

【後期】わかめとしらすの焼きおにぎり

 

材料(1回分)

・軟飯     10g

・片栗粉    小さじ1

・しらす    10g

・わかめ(乾) 少々

・サラダ油   少々

作り方

1)しらすと水(分量外)大さじ2を耐熱容器に入れてふんわりとラップをし、電子レンジ500Wで40秒加熱して水を切り、粗みじん切りにする

2)わかめは水に戻してみじん切りにする

3)ボウルに軟飯、片栗粉を加えしっかり混ぜて1)と2)を加えて再度混ぜ、丸く成形し表面を平にする

4)フライパンに油を熱し、中火で両面焼く

ポイント:やわらかい軟飯も片栗粉を混ぜるとまとまりやすくなります。手づかみ食べにもぴったり。

【完了期】しらすとピーマンのおかか和え

 

材料(1回分)

・しらす   10g

・ピーマン  1/2個

・かつお節  少々

・だし汁   大さじ1

・しょうゆ  数滴

作り方

1)しらすと水(分量外)大さじ2を耐熱容器に入れてふんわりとラップをし、電子レンジ500Wで40秒加熱して水を切る

2)ピーマンは長さ1cmの千切りにする

3)耐熱容器に1)2)かつお節、だし汁、しょうゆを加えて混ぜてふんわりとラップをして電子レンジ600Wで2分加熱する

ポイント:鍋を使わず電子レンジだけで作れるレシピで簡単です。

まとめ

身がやわらかく、まだ歯が生え揃っていない赤ちゃんでも食べやすいしらす。冷凍保存もできるので、私自身も娘の離乳食でよく食べさせていました。調味料を減らし、しらすの旨味や塩分を活かして、上手に離乳食に取り入れてみてはいかがでしょうか。


ライター名:谷岡友梨

保育園で管理栄養士として5年間勤務し、離乳食・アレルギー食・幼児食の献立作成、調理に携わる。現在では離乳食のレシピ考案、コラム執筆などを行いながらママたちへの離乳食相談を行っている一児の母。

 


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