2025年11月01日 00:00
 
						
					生まれて間もない赤ちゃんの手に触れたとき、その冷たさに「なぜ、こんなに手が冷たいの?」「もしかして体調が悪い?」など、不安を感じたママも多いのではないでしょうか。 新生児の手が冷たく感じられると、不安になるママも少なくありません。 しかし、赤ちゃんが生まれて間もない時期は手の冷たさだけで判断せず、全身の温かさや赤ちゃんの反応などを見て、総合的に判断するようにしましょう。 ここでは、新生児の手が冷たい主な理由や、心配な冷たさとの違いなどについて解説します。

新生児の手が冷たく感じられると、不安になるママも少なくありません。
しかし、赤ちゃんが生まれて間もない時期は手の冷たさだけで判断せず、全身の温かさや赤ちゃんの反応などを見て、総合的に判断するようにしましょう。
ここでは、新生児の手が冷たい主な理由や、心配な冷たさとの違いなどについて解説します。
新生児の手が冷たくなるのは多くの場合、体が順調に成長している証ともいえます。
生まれたばかりの赤ちゃんは、まだ体温を安定させる機能が未発達な時期です。
特に、血液が心臓や肺などの臓器を温めるために体幹部を中心に送られるため、手の末端部分は血流が少なくなります。こうした生理的な現象から、新生児の手が冷たく感じられることは、ごく自然なことなのです。
また、赤ちゃんは子宮の中で温かな羊水に守られて育ってきたため、外の環境に適応する過程で一時的に末端の温度差が大きくなることもあります。
まずは赤ちゃんの手が冷えているからといって過剰に心配することは避け、体温調節機能や血液の循環が少しずつ発達していく過程であることを理解しておきましょう。
体温調節機能が未発達な赤ちゃんにとって、手の末端が冷えやすくなるのは自然なことです。その際にお腹や背中が温かく、赤ちゃんが元気で機嫌が良ければ、基本的に問題はありません。
一方で手の冷たさに加え、「顔色が青白い」「唇が紫色になっている」「体幹部まで冷たい」などの症状がある場合は注意が必要です。体温が下がりすぎている可能性があり、放置すると低体温症につながる恐れがあります。
その際は焦らずに、まずは室温を上げたり、衣類やブランケットで保温したりして赤ちゃんの体を温めてください。それでも改善が見られない場合は、必ず医療機関に相談しましょう。
新生児の手が冷たくても、まずはお腹が温かい状態であれば基本的に心配はいりません。
手の冷たさだけで不安にならず、お腹や背中などの中心部の温かさを基準に確認することが、冷静に赤ちゃんの体調を見守るためのポイントです。新生児期は何かと不安になることも多いですが、体幹の温もりを守る意識を持つことで不安も軽減されるでしょう。
また、赤ちゃんのお腹の温もりだけでなく、表情や動きにも意識を向けてください。
授乳後に落ち着いて眠っているか、呼吸が整っているかなどを確認することも体調のサインを発見するための指標になります。
新生児の手が冷える原因として最も考えられることは、体温調節機能の未発達による血流の偏りです。その他にも外気温や室温、身につけている衣服などの影響も受けやすく、寒い環境ではさらに手の末端が冷えやすくなるでしょう。
ここでは、新生児の手が冷える主な原因と考えられる理由について解説します。
新生児は体温を保つ力が未熟なため、周囲の温度や湿度の影響を受けやすく、特に冬場や冷房の効いた部屋では末端から熱が奪われやすくなります。また、空気が乾燥していると皮膚の水分が失われて保温効果も下がるため、さらに冷えやすくなるでしょう。
室温が低すぎると手だけでなく体幹部まで冷たくなったり、顔色が青白くなったりすることがあります。このような状態が続くと赤ちゃんの体に負担をかける恐れがあるため注意してください。
新生児にとって適切な室温と湿度は季節や服装によっても異なりますが、顔色や機嫌が良ければ、多少手が冷たく感じられても不安になる必要はありません。エアコンや加湿器を上手に活用し、赤ちゃんにとって快適に過ごせる室温と湿度を保ちましょう。
新生児は自分で体温を調節する力が弱いため、衣類の量や素材が季節や環境に合っていないと体温のバランスを崩しやすくなります。
例えば、衣服を着せすぎることで出た汗が蒸発し、熱が奪われてしまうことで結果的に手が冷たくなることがあります。反対に薄着すぎる場合は、体全体の熱が外へ逃げやすくなるため、末端の血流が減って冷えが増すこともあるでしょう。
特に季節の変わり目や外出時は、屋内外の温度差で体温が乱れやすくなるため注意してください。赤ちゃんの背中やお腹に触れ、こまめに温かさを確認するとよいでしょう。手の冷たさだけで体調を判断せず、体幹の温度や機嫌も合わせて確認してください。
赤ちゃんに着せる衣類は、基本的に「大人が快適と感じる服装にプラス一枚」が目安です。
状況に応じて衣類を調整する習慣をつけることで、赤ちゃんにとって快適さと安全性の両方を保つことができるでしょう。
新生児は血液を全身に巡らせる循環機能が未熟なため、室温や服装が適切でも一時的に手が冷たくなることは珍しくありません。
また、生まれつき血管の収縮や拡張に敏感な体質を持つ赤ちゃんもいます。
こうした体質を持つ赤ちゃんは、ちょっとした環境変化や姿勢の違いによっても血行の流れが変化しやすく、授乳後や深い眠りの最中などの代謝が落ち着いている状態で一時的に手がひんやりするのです。
しかし、お腹が温かく、基本的に顔色が良くて機嫌も安定していれば焦らずに様子を観察してください。もし、手の冷えが長時間続いたり、唇や肌の色が紫がかってきたりする場合は室温や服装を見直し、まずは応急処置として軽く手をさすって血流を促しましょう。
それでも改善しない場合は、必ず医療機関に相談してください。

新生児の冷え対策には、適切な室温と湿度を保つことが欠かせません。手の冷えだけでなく体調不良を防ぐためにも室温や湿度の管理は重要です。家庭でも実践できる冷え対策を行いながら、赤ちゃんにとって快適な環境を維持しましょう。
ここでは、新生児の冷え対策に適した温度管理の目安や環境づくり、季節別に適した服装について解説します。
新生児が快適な環境で過ごし、手の冷えを防ぐためには室温と湿度の管理をまず意識してください。
理想的な室温と湿度は季節や服装によって異なりますが、おおむね夏では26〜28℃前後、冬は18〜20℃前後、湿度は年間を通して50〜60%程度を目安にするとよいでしょう。
特に冬場は暖房などによって空気が乾燥しやすくなるため、加湿器や濡れタオルを利用して適度な湿度を保つようにしましょう。また、夏場は冷房を使う際、冷気が直接赤ちゃんに当たらないよう風向きを調整し、必要に応じてガーゼケットなどで体を覆うと安心です。
さらに、外気温との温度差が大きい場合は赤ちゃんの体に負担をかけるため、急激な室温変化は避けるようにしてください。こうした環境づくりを意識することで赤ちゃんの手の冷えや体調不良を軽減することができるでしょう。
新生児の手の冷えを防ぐためには、季節に応じた服装と肌着の調整も必要です。
春や秋のように朝晩と日中の気温差が大きい季節は、通気性と保温性のバランスを意識し、短肌着や長肌着に加えて、必要に応じてコンビ肌着やカーディガンを重ねると体温調節がしやすいでしょう。
特に夏は薄手の短肌着やメッシュ素材のロンパースなど、汗を吸収しやすく通気性の高い素材を選んでください。
また、冬は綿素材の肌着の上に厚手のカバーオールやベストを重ね、さらに室温に応じてブランケットを併用してもよいですが、着せすぎによる発汗には注意しましょう。
どの季節でも、赤ちゃんの体調や機嫌を見守りながら、必要に応じて服装と肌着を一枚増減させる習慣をつけてください。
新生児の冷え対策では、手の冷たさだけにとらわれず、体幹の温かさを直接確かめることを重視してください。確かめる際には服の上からではなく、肌に直接触れて温もりを確認することがポイントです。肌に温もりが感じられ、柔らかく温かい状態であれば、体温は安定しているサインです。
また、肌に触れて確認する習慣は、赤ちゃんとのスキンシップにもつながります。
毎日の授乳やおむつ替えのタイミングで自然に体幹の温かさを確かめれば、冷えの早期発見ができるのと同時に、ママの温もりによって赤ちゃんが安心し、血行も促されやすくなるでしょう。
こうした小さな積み重ねは赤ちゃんの体温の安定だけでなく、親子の絆を深めることにもつながります。

新生児の手の冷えを日常的に防ぐためには、あまり神経質になりすぎず、家庭でできることから始めてください。日常の中で無理なく続けられるケアは、ママと赤ちゃんにとってストレスにならずに済むでしょう。
ここでは、新生児の手の冷え防止に効果がある日常のケアについて解説します。
新生児の手が冷たく感じられたときには、まずはスキンシップを通じて温める方法を取り入れてみましょう。気づいたときに即座にできるおすすめの対処法です。
例えば、授乳や抱っこの際にママの手で赤ちゃんの手を包み込み、軽くさすってみてください。血流が促され、次第に温かさが戻ってくるでしょう。このとき強く握ったり摩擦をかけすぎたりせず、あくまでやさしいタッチを心がけてください。
また、赤ちゃんをママの胸元に抱っこして手のひら同士を触れ合わせる「手合わせ抱っこ」も効果的です。ママの体温を伝えるだけでなく、親子の絆を深め、赤ちゃんの情緒を安定させる効果も期待できます。
新生児は外気温や室温の変化に敏感なため、季節や環境に合わせた保温対策が必要になります。
例えば、室内ではコットン素材のスリーパーが便利です。保温と通気のバランスが取れるだけでなく、夜間の授乳やおむつ替えの際にも手早く着脱ができるため、赤ちゃんの体を冷やさずに済みます。
また、ミトンなどの小物は末端の冷え対策に効果的ですが、締め付けが強すぎるものは血流を妨げる恐れがあるので避けてください。
おくるみも赤ちゃんを包み込み、体温を保ちやすくしてくれますが、厚手すぎると熱がこもる場合があるため、室温に応じて素材や厚みを調整しましょう。
赤ちゃんに防寒アイテムを取り入れる際には、防寒と同時に温度のこもりすぎを防ぎ、赤ちゃんの背中やお腹に触れて体温を確認しながら適切なアイテムを選ぶことを心がけてください。
新生児の手の冷えを防ぎ、健やかな成長をサポートするためには、日常の中で無理なく取り入れられる工夫を積み重ねることです。その工夫の中でも、室温と服装の調整や赤ちゃんとのスキンシップは、日常でも取り入れやすい冷え防止の対処法だといえます。
さらに、日中は窓辺で日光浴をさせる習慣をつけることで赤ちゃんの体内時計が整い、代謝や血行が促進されやすくなるでしょう。外気浴も天候や気温を見ながら短時間から始めると、少しずつ外気に慣れる中で体温調節力を高めることができます。
こうした小さな工夫を生活に取り入れることで、赤ちゃんにとって健康的で冷えにくい体づくりにつなげることができるでしょう。まずは、できることから始めてみてください。
新生児の手が冷たく感じられると、心配になるのは親として当然のことです。特に初めての育児では、ちょっとした変化にも敏感になるママも少なくありません。もし不安になったら、まずは赤ちゃんの体幹部の温度を直接肌に触れて確かめることです。それから室温や湿度、服装のバランスを整え、スキンシップを通して体を温めてあげましょう。
新生児期はあっという間にすぎてしまう貴重な時間です。顔色や機嫌が良ければ、手の冷たさは成長の過程として見守り、この時期ならではの温もりや愛おしさをしっかりと感じながら、育児を楽しんでくださいね。
ライター名: Masayo.M
修士(教育学)
熊本大学大学院教育学研究科 修士課程 修了
保育者として保育園をはじめ、幼稚園や認定こども園において15年以上の勤務経験があります。
子育て世代のママに向けて、笑顔や価値につながる記事執筆を心がけています。
あわせて読みたい