【保育士監修】延長保育は忙しいママの味方!気になる料金とメリットとは

現代では女性の社会進出の増加に伴い、保育園や施設を利用するママたちが増えています。その中でも仕事や体調などの理由により、延長保育を利用したいママたちも多いのではないでしょうか。 さらに延長保育について、「料金はどれくらいかかるの?」「どんなメリットがあるの?」といった疑問を持つことも少なくありません。ママと子どもにとって無理なく延長保育を利用するためには、事前に仕組みや注意点を理解しておく必要があります。 今回は、延長保育の仕組みや料金体系、ママと子どもにとってのメリットや注意点を詳しく解説します。

知っておきたい延長保育の仕組み

保育園で遊ぶ子供

 

仕事や家庭の事情で通常の保育時間に送迎ができない場合、延長保育は忙しいママたちの強い味方になります。特に新米ママにとっては、延長保育の具体的な仕組みを知ることで、安心して利用することができるでしょう。

ここでは、延長保育の基本的な仕組みや利用方法を解説します。

そもそも延長保育とは?

延長保育とは、認可保育所や認定こども園、小規模保育事業所において、通常の保育時間の前後に子どもを預けることができる保育サービスのことです。こうした延長保育は、仕事や家庭の事情で通常の保育時間内に送迎ができないママたちの負担を軽減する役割を果たしています。

実際に多くの保育園や施設において、延長保育が提供されています。例えば、朝7時からの登園や夕方以降の19時まで対応している保育園もあり、その時間帯や仕組みは園によりさまざまです。

また、利用する際は事前に手続きを行う必要があります。手続きを踏まえて保育の必要性が認可されることで、延長保育が利用できるのです。

延長保育の利用可能な時間帯と対象年齢

延長保育の利用が可能な時間帯は、保育園や施設によってさまざまですが、主に早朝と夜間の2つの時間帯に分かれています。

早朝保育は多くの保育園で、朝7時頃から子どもの受け入れを行っています。一方、夜間保育は、通常保育の終了時間である17時や18時以降に始まり、19時から20時頃まで対応しているケースが一般的です。施設によっては、22時まで延長保育を行っているところもあり、時間帯の設定に幅があるといえるでしょう。

また、延長保育を利用できる対象年齢についても、保育園や施設ごとに基準が設けられています。一般的には通常保育の対象年齢と同じく、0歳から小学校入学前までの乳幼児が対象です。

延長保育の利用に必要な手続き

延長保育を利用する際には、事前に延長保育の申し込みを行うのが一般的です。

通常保育の入園手続きとは別に「延長保育申込書」に利用する理由や時間帯、曜日、頻度などを記載して直接、保育園や施設に提出します。申込書は、一般的に各区役所で入手できますが、ダウンロードができる場合もあるため、確認をしておきましょう。

また、申し込みの際には、家庭の事情や保護者の勤務状況を証明する書類が必要になることもあります。例えば、勤務先から発行された就労証明書やシフト表などを求められる場合があるため、こちらも事前に確認をしておくとよいでしょう。

延長保育を利用するメリットは?

夕方に遊ぶ子供

 

延長保育を利用することは、忙しいママや子どもにとって多くのメリットがあります。ママの仕事や育児の負担を軽減するだけでなく、子どもにとっても慣れ親しんでいる環境で、安心感を持って過ごすことができるでしょう。

ここでは、延長保育を利用することで得られるメリットを解説します。

延長保育は忙しいママの味方になる!

延長保育は、日々多忙なスケジュールをこなすママたちにとって心強い味方となります。その最大のメリットは、仕事や家庭の事情に合わせて保育時間を調整できる柔軟性があることです。

特に、フルタイムで働くママや不規則な勤務時間を抱えるママたちにとって、この保育サービスは欠かせない存在だといえます。時間にとらわれず仕事に集中できることで、ママに心の余裕と安心感をもたらすでしょう。

育児と仕事の両立ができる

日々の限られた時間において、育児と仕事の両立を図ることは容易ではありません。その際に延長保育は、育児と仕事の両立を目指すママたちにとって大きな助けになります。

通常保育が終了する17時や18時は、フルタイムで働くママたちにとって業務時間であることが多いでしょう。そのため、延長保育を利用すれば、仕事を中途半端に切り上げる必要がなくなります。また、突発的な残業や会議が発生した場合に備え、延長保育の利用時間を職場に伝えておくことで焦らずに対処できるでしょう。

育児と仕事を両立する上で欠かせないのは、時間の確保です。延長保育は、忙しいママたちに時間と心の余裕を与えてくれます。この余裕が、仕事と子どもと向き合う時間をより充実したものにしてくれるでしょう。

慣れた環境や保育士のもとで安心して預けられる

延長保育を利用する大きなメリットの一つは、慣れた環境や保育士のもとで安心して子どもを預けられることです。さらに、子どもにとっても新しい場所や人に慣れる必要がないため、安心して過ごすことができます。

保育園や施設に通う子どもにとって、慣れ親しんでいる保育士が延長保育を担当することは、大きな安心感につながるでしょう。保育士は、日頃から子どもの個性やペースをよく理解しているため、その子に合わせた適切なサポートが可能です。

また、延長保育では異年齢の子どもたちと過ごす機会が増えるため、遊びや学びの幅も広がります。こうした経験は、子どもの社会性や成長を育む上でもメリットになるでしょう。

気になる延長保育の利用料金は?

通帳を見るまま

 

延長保育を利用する際、料金が気になるママも少なくありません。保育園や施設、地域によって料金体系が異なるため、家庭に負担をかけないためにも事前にしっかりと確認をしておくことが大切です。

ここでは、延長保育を利用する際に踏まえておきたい料金体系や相場を解説します。

延長保育の料金相場

多くの保育園や施設において、延長保育の料金は基本的に時間単位で設定されています。一般的な相場としては、1時間あたり100円から300円程度です。中には、日割りで1日あたり100円から500円程度の料金を設定している地域もあり、運営形態によって料金相場に幅があります。

また、延長保育を希望する時間帯や曜日によっても料金が異なる場合があります。特に、夜間や土曜日など、通常の保育時間外にあたる時間帯は料金が高く設定されている場合もあるため、事前に確認をしておきましょう。

延長保育の料金体系は?

延長保育の料金体系は、基本的に時間単位が多いといえますが、月額や日割りで料金を設定している保育園や施設もあり、その体系はさまざまです。月額で2,000円から4,000円程度、日割りで支払う場合は300円から600円程度が一般的でしょう。

また、延長保育の料金体系は多くの保育園や施設において、仕事や家庭の状況に合わせて柔軟に利用できるよう工夫されています。子どもが通う保育園の料金体系をよく理解したうえで、育児と仕事を両立するために必要なサポートを上手に活用していきましょう。

別途料金が発生することもある

延長保育を利用する際には、延長保育の料金以外にも別途料金が発生することがあります。その多くは、補食やおやつを利用する場合です。こうした別途料金についても、保育園や施設ごとの提供内容や料金が異なるため、事前に確認しておくと安心でしょう。

また、土曜日の延長保育利用や利用時間を超えてしまった場合にも、別途料金が発生することがあります。特にお迎えの際には、できるだけ時間に余裕を持つようにしてください。さまざまな事情で利用時間を超えてしまいそうなときは、連絡をしてお迎えまでの対応をお願いしましょう。

延長保育を利用する際に踏まえておきたい注意点

延長保育は、育児と仕事を両立させるために便利な保育サービスですが、利用する際にはいくつかの注意点を理解しておく必要があります。

ここでは、延長保育を利用する際に踏まえておきたい注意点のポイントを解説します。

延長保育が認められないこともある

延長保育は、一般的に保育園や幼稚園、認定こども園などで実施されています。この延長保育は誰でも利用できるわけではなく、対象者は普段から在籍している園児のみです。対象年齢もそれぞれの園によって設定が異なる場合もあるため、確認をしておきましょう。

また、延長保育を利用する理由に関しても、保護者の就労や疾病、介護等において通常の保育時間内での送迎が困難であることなどの「保育の必要性」が認められなければなりません。一方で、冠婚葬祭や学校行事、保護者のリフレッシュなどの一時的な理由による利用は認められないことを理解しておいてください。

延長保育は保育料無償化の対象外

現在、国で推進されている「保育料無償化」の制度は、乳幼児期の子どもを育てる家庭の経済的負担を軽減しているといえます。しかし、この保育料無償化は、保育に関わる全ての料金が対象になるわけではなく、延長保育は保育料無償化の対象外です。

ここで注意すべきことは、延長保育は保育料無償化の対象外であっても、一時預かり保育は、利用料の一部が無償化の対象になる場合があることです。

この一時預かり保育は、地域の保育園、認定こども園、地域型保育事業に在籍していない乳幼児が対象です。保護者の就労の有無を問わず、買い物や冠婚葬祭などの一時的な理由でも利用することができます。

延長保育と一時預かり保育の利用条件や対象、保育料無償化の有無が異なることを理解しておきましょう。

子どもの生活リズムへの影響

延長保育は保育時間が長くなるため、その分帰宅が遅くなります。特に利用当初は寝かしつけの時間が遅くなったり、翌日の朝に疲れが残ったりすることもあるでしょう。こうした状態が続くと、子どもが昼間に疲れやすなり、食事の時間に偏りが生じる可能性もあります。毎日元気で過ごすためにも、生活リズムが崩れないように注意してください。

また、延長保育を利用することで、親子の時間が少なくなることも考えられます。子どもにとって、家族と一緒に過ごす時間は大切です。これが不足すると、子どもが情緒的に不安定になったり、寂しさを感じたりすることがあるでしょう。

延長保育を利用する際は、できるだけ家族で過ごす時間を大切にし、週末や長期休暇などに親子でゆっくりと過ごす時間を設けるようにしてください。

まとめ

延長保育は、忙しいママたちにとって心強い味方となりますが、上手に活用するためには計画的な利用と確認が必要です。ママと子どもにとって最適な方法で延長保育を活用することで、仕事と育児の両立がしやすくなるでしょう。

また、延長保育を利用する際に子どもの様子が気になったり、何か不安を感じることがあったりした場合、保育士に相談してください。保育士が親子の状況を把握できることで、より適切なアドバイスや対応を受けることができるでしょう。

延長保育の利用を通して、仕事と育児が充実した毎日を送ってくださいね。


ライター名: Masayo.M
修士(教育学)
熊本大学大学院教育学研究科 修士課程 修了
保育者として保育園をはじめ、幼稚園や認定こども園において15年以上の勤務経験があります。
子育て世代のママに向けて、笑顔や価値につながる記事執筆を心がけています。


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