2017年06月14日 15:10
妊娠初期から妊娠後期まで、妊婦さんに必要な栄養を手軽に摂取できるレシピを管理栄養士の杉山みな子さんがご紹介。今回は妊娠中の野菜不足を解消することができる「野菜たっぷりスパニッシュオムレツ」です。このオムレツ1人前で1日に必要な野菜の40%が含まれており、葉酸やビタミンB12といった妊娠中の食事で必要な栄養価のしっかりと摂取することができます。しかも、塩分も控えめなので、妊娠後期の妊婦さんの減塩対策にもオススメですよ!
エネルギー:262Kcal、たんぱく質:14.7g、カルシウム:135mg、塩分:0.7g
※今回のレシピでは22cmのフライパンを使用して調理しました。
1.野菜の下準備。玉ねぎは薄切り、かぼちゃは2、3mm、トマトは1㎝位の厚さに切ります。しめじは石づきを取ってほぐし、絹さやは筋を取っておきます。インゲン豆は缶詰やパックを使うと便利です。
2.耐熱皿に玉ねぎ、かぼちゃを平らに並べ、サラダ油(小さじ1)をかけてラップをしてから、レンジで約4分(600wの場合)加熱します。
3.ボールに卵、牛乳、粉チーズ、塩こしょうを入れ、混ぜ合わせます。
4.フライパンにサラダ油(小さじ2)を入れて全体に広げ、バター、レンジで加熱した野菜、トマト、しめじ、絹さやを入れた後、混ぜ合わせておいた卵を流し入れます。
5.フライパンを火にかけ、ふたをして弱火で約15分加熱します。焼きあがったら約10分置いておき、余熱でしっかりと中まで火を通します。
6.食べやすい大きさに切り分け、お皿に盛り付けて出来上がり?冷めてから切るときれいに切ることができます。
下準備をしたら、フライパンに入れて加熱するだけ簡単に作ることができます。
ポイントは弱火で加熱すること。写真のように、かなりの弱火でOKです。余熱で中まで火を通す時は、つまようじなどで中心を刺して火が通ったことを確認しましょう。
このレシピは、野菜をしっかりと食べることができるのが、妊婦さんにオススメのポイント。今回は夏野菜に多い緑黄色野菜を特にたくさん入れました。用意した野菜以外では、ほうれん草やさつまいもなどを入れても美味しいです。旬の野菜を入れて様々なスパニッシュオムレツを作ってみてください。
1回で4〜6人前作れるので、作り置きにも最適なレシピです。お仕事をされている妊婦さんは、余ったオムレツをサンドウィッチにして、翌日のお弁当にするのもオススメですよ。
また、バターとパルメザンチーズを使っているので、塩分が控えめでもしっかりとした味わいのボリューム満点のおかずになっています。味を変えたい時は、ケチャップにタバスコを2、3滴入れて付けてみてください。スパイシーなメキシカンソースとなり、スパニッシュオムレツとの相性もよく、最後まで美味しく食べることができますよ!
野菜のスープやマリネ、パンと合わせて低カロリーかつ高たんぱく、高食物繊維な献立にしてみました。今回の献立ではパンをご紹介していますが、塩分制限のある妊婦さんは、主食は塩分を含まないごはんのほうが◎。また、パンの場合、クロワッサンなど脂質の高いものは食べ過ぎに注意しましょう。
このレシピでは、1人分で1日に必要な野菜の40%を摂取することができます。エネルギー、塩分が控えめでも良質なたんぱく質、食物繊維などをバランスよく摂ることができるおかずです。妊婦さんにとって葉酸とともに大事な栄養素であるビタミンB12 は一日の約半分の量を摂ることができます。
また、妊娠後期に多いむくみなどの症状には、食事を通じて減塩対策を行うことが大事。野菜に多く含まれるカリウムには、ナトリウムを外に排出する働きもあるのも特徴です。
卵は必須アミノ酸を多く含む、とても栄養価の優れた健康食材です。手軽に使えるので、妊娠中にも積極的に食べてほしいです。コレステロールが高いイメージがありますが、一日1個程度食べるくらいなら問題ありませんよ。
妊娠中はもちろん、赤ちゃんを産んだ後の授乳期も栄養を摂ることが大事です。母乳育児をお考えの妊婦さんは、特に必要なエネルギー量や栄養素が増えるので、マタニティのうちに色々な料理のレシピを覚えておくと便利ですよ。赤ちゃんを迎えた後の食生活も余裕が持てるようになります。
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記事監修:管理栄養士 杉山みな子さん
一般企業、外食産業を経て出産を機に退職(現在2児の母)。現在は育児をしながら母校である東京家政学院大学に勤務し、後輩の育成に携わっている。地域や企業に向けて食育活動も広く行なっており、料理教室や食育教室を主宰、行政発行の冊子の監修やレシピ開発、メタボ対策や高齢者向け講習などの実績を持つ。