【保育士監修】保育園での服装に悩む!冬におすすめの服装を解説

冬が深まる季節において、保育園での子どもの服装選びに悩むママも多いのではないでしょうか。特に赤ちゃんや幼児は体温調節が未熟なため、防寒性と動きやすさを両立させる工夫が必要です。 冬場は冷えから子どもを守る防寒性を重視する一方で、室内外を行き来する保育園では動きやすさや通気性も欠かせません。また、朝夕の気温差や雨や雪といった天候の変化にも対応できる服装選びが求められます。 今回は、子どもにとって冬の保育園生活を快適にする服装選びのポイントやレイヤリング(重ね着)の工夫について詳しく解説します。

保育園での冬におすすめの服装とは?

冬の保育園生活を快適に過ごすためには、子どもが動きやすく、適度に暖かさを保てる服装が欠かせません。しかし、初めて保育園に子どもを送り出すママにとっては、「どんな服装が最適なのか」と迷う場面も多いことでしょう。

ここでは、冬の保育園に適した服装選びのポイントや必要なアイテムをご紹介します。

冬の保育園に適した服装のポイント

冬場は寒暖差が激しいため、温度調節がしやすい服装が理想的です。

厚手すぎる服は室内での動きを妨げるため、ほどよい厚さのものを選んでください。ボタンやファスナーが少なく、頭からすっぽりかぶれるデザインなら、着替えも調整もしやすくなります。

さらに、通園や外遊びの際には防寒着も必要です。中綿入りのコートやダウンジャケットなど、軽量で暖かいアウターを用意するとよいでしょう。防水加工が施されていると、突然の雨や雪にも対応できます。

また、冬のズボンは、防寒性だけでなく動きやすさも考慮してください。

冷えやすい足元を守るために、内側が起毛になった素材のズボンもおすすめです。柔らかい生地なら、子どもが元気に走り回ってもストレスにならないでしょう。

子どもの寒さ対策に必要なアイテムとは?

ボアアウター

 

冬の寒さを防ぐためには、登園時や外遊び、保育園で過ごす室内環境に合わせて調節できるアイテムを選びましょう。

まず、防寒性の高いトレーナーやアウターは欠かせないアイテムです。保育園で外遊びをすることも多いため、風を通しにくい素材や軽量で動きやすいデザインのものを選ぶとよいでしょう。フードが取り外しできるタイプや袖口がリブ仕様のものがおすすめです。

また、インナーウェアにも注目しましょう。吸湿発熱素材を使用したものや通気性が良いものを選ぶことで、保育活動中に汗をかいてもムレにくく、快適に過ごせるでしょう。

さらに、足元の冷え対策も忘れてはいけません。内側が起毛素材の靴下は、足を暖かく保つのに効果的です。また、上履きが冷たい場合は、上履き用のインソールを追加することで足元からの冷えを軽減できます。

動きやすさと温かさのバランス

寒さが厳しい季節だからといって、ただ厚着をするだけでは動きにくいなどの不便さが生じることもあります。

冬の保育園において、動きやすさと温かさのバランスを考えた服装の基本は重ね着です。

アウターやインナーの他にも、薄手のトレーナーやフリースも活用してください。袖口や襟元がゴムでフィットするタイプなら、冷たい空気の侵入も防げるでしょう。

また、服装選びにおいて忘れてはならないのが、子どもの動きやすさを第一に考えることです。

しかし、フード付きの服や派手な装飾がついた服は、遊具に引っかかったり誤飲の危険性があるため、避けたほうが安心です。保育士と相談しながら、保育園の活動やルールに合った服装を心がけましょう。

保育園での防寒対策!インナーやレイヤリングの工夫も

冬の保育園生活では、寒さから子どもを守るための防寒対策が欠かせません。その中でもインナーやレイヤリング(重ね着)の工夫は、天候や気温に応じて服装の調整をするためにも大切です。

ここでは、冬の防寒対策として重宝する子ども向けのインナーウェアやレイヤリングのコツを解説します。

温かさと快適さを両立させるインナー

タートルネックインナー

 

肌に直接触れるインナーは、温かさと快適さを両立するうえで欠かせないアイテムです。特に子どもは体温調節が未熟で汗をかきやすいため、インナーは慎重に選んでください。

ヒートテックや裏起毛のインナーは、体の熱を逃さず暖かさをキープできるため、寒い朝や外遊びの時間に役立つでしょう。一方で、敏感肌の子どもには綿混素材のインナーがおすすめです。化繊素材が苦手な場合には、オーガニックコットン製品なども選択肢に入れるとよいでしょう。

また、重ね着をする際に薄手で軽量なインナーを選べば、そのうえにフリースやトレーナーを重ねても動きやすさを損ないません。毎日清潔なインナーを着せるためにも、複数枚を用意しておくと安心です。

レイヤリングの上手な活用方法

レイヤリングの基本は「薄手の服を重ねること」にあります。厚手の服を一枚着るよりも、複数枚を重ねるほうが保温性が高まり、気温の変化に応じて調整がしやすくなるからです。

保育士が気温や子どもの体温に応じて着脱させやすい、伸縮性のある素材のインナーや服装がおすすめです。また、着脱がしやすいと子ども自身で調節がしやすくなります。

さらに、レイヤリングは全体のバランスが大切です。

重ね着をしすぎると、子どもが動きにくかったり、窮屈さを感じたりすることもあるため、保育園での活動やその日の気温に応じて調節しやすいレイヤリングを心がけましょう。

冬に重宝する子ども向けのインナーウェア

冬のインナーウェア選びでまず注目したいのは、吸湿性と速乾性の高さです。

冬は暖房の効いた室内で遊んでいると汗をかき、その汗が冷えて体を冷やしてしまうこともあります。そのため、吸湿速乾性のあるインナーを選ぶことで体を冷えから守ることができるでしょう。ポリエステル混紡の素材などは、この吸湿速乾性を備えたものが多いため、おすすめです。

また、インナーウェアのデザインや柄は、なるべく子どもの好みに合わせましょう。

お気に入りのキャラクターや可愛いデザインのインナーであれば、子ども自身による着脱を促すことができます。保育園のルールに合わせたシンプルなデザインを選びつつ、子どもが気に入る色や柄を取り入れてみてください。

子どもの自主性を育む服装の選び方

冬の保育園での服装は防寒だけでなく、子どもの自主性を育むうえでも最適な時期です。子どもが自分で考えて服装を調整する力を身につけるためには、日常の中で「自分でできた」という成功体験を重ねるとよいでしょう。

ここでは、子どもの自主性を育むための服装の選び方を解説します。

着脱がしやすい素材を選ぶ

子どもが着脱しやすい素材は、柔らかくて伸縮性のあるものです。

例えば、スウェット素材やフリースは肌触りが優しく適度な伸びがあるため、子どもが袖を通したり引っ張る際に力が要りません。裏起毛がついているタイプも保温性が高く、冬にぴったりでしょう。

また、素材選びでは洗濯のしやすさにも注目してください。

保育園では、活動や気温に応じて自分で服を着脱する場面が多いといえます。頻繁に洗濯しても速乾性や耐久性のある素材を選ぶことで、不足することなく清潔な服を準備できるでしょう。

サイズ感と動きやすさを重視

保育園での子どもの服装を選ぶ際には、サイズ感と動きやすさを重視しましょう。特に冬場は重ね着をする機会が増えるため、適切なサイズ選びと動きやすさを意識することで、子ども自身で着替えをする自主性を育むことにもつながります。

子どもは成長が早いため、「少し大きめの服を買って長く使おう」と考えがちですが、袖や裾が長すぎたり、大きすぎる服は動きにくさや不便さを感じる原因になります。一方で、小さすぎる服も避けてください。窮屈な服はさらに動きの自由を制限し、子どもにとってストレスになりかねません。

着替えの際に袖や裾が通りにくいと子どもが「自分でできない」と感じてしまい、意欲が削がれることもあります。子どもにとって適切なサイズを選ぶことは、子ども自身で意欲的な着脱を促していくためにも大切なポイントであることを心がけておきましょう。

服装選びは子どもの思いを大切に

冬の保育園での服装を選ぶ際には、何よりも子どもの思いを大切にしてください。防寒や動きやすさを考慮するだけでなく、子どもの気持ちや好みに寄り添うことで、自分で選ぶ力や主体性を育む機会にもなります。

子どもが「これを着たい!」という気持ちが湧くことで、自分で着脱や準備をする意欲も湧きやすくなるでしょう。また、「今日は寒いから中にもう一枚着ると暖かいよ」と声をかけたり、「このズボンだと靴を履きやすいよ」などのアドバイスをしたりすることで、子ども自身で服装を調整する力を養うことにもつながります。

子どもが「どうしてこれを選ぶのがいいのか」を理解できるように促すことは、ただ親が決めたものを着るのではなく、自分で考えて服装を調整する力を育むうえで必要なサポートなのです。

保育士が解説!保育園の服装選びで注意するべきことは?

保育園での服装選びは、子どもの快適さや安全性を確保するだけでなく、保育士からの援助を無理なく受けるうえでも重要です。服装を選ぶ際の基本的な注意点を踏まえておくことで、保育士のサポートもしやすく、子どもが快適に園生活を過ごせる服装を準備できるでしょう。

ここでは、保育園の服装選びで注意するべきことを解説します。

気温や天候の変化をチェックする

保育園での服装選びにおいて、気温や天候の変化をチェックすることはとても大切です。

特に冬場は朝晩と気温差が大きく、服装の調整が欠かせません。子どもは体温調節が未熟なため体調不良の原因となることもあるからです。日々の気温や天候を確認し、それに応じた適切な服装を準備することが、快適で健康的な保育園生活の基本となります。

まず、朝の時点でその日の最高気温と最低気温を確認してください。最低気温に合わせて暖かい服装を準備しつつ、日中の活動中に暑くなりすぎないよう、調節しやすいインナーや服を選ぶとよいでしょう。

また、急な気温の変化に備えて、保育園に予備の服を置いておくこともおすすめです。薄手の長袖やインナー、靴下などを用意しておけば突然の寒暖差に対応しやすくなります。保育士と事前に共有をしておくと安心でしょう。

重ね着をしすぎない

寒さを心配するあまり、子どもに重ね着をしすぎないようにしましょう。寒い冬の朝には、しっかりと防寒させたい親心が働くのは自然なことですが、重ね着が過剰になると、かえって子どもにとって不快な状況が生じることもあります。

保育園では外遊びや室内での活動が多く、子どもは活発に体を動かします。その際、服が重なりすぎていると体が自由に動かせず、転倒のリスクを高めることにもつながりかねません。

重ね着は最低限に留め、レイヤリングを活用するなどして、子どもがのびのびと活動できる服装を心がけてください。

子どもの様子を観察する

寒さや暑さに対する感覚は、子どもによって異なります。そのため、子どもの表情や仕草、行動をよく観察し、状況に応じて柔軟に服装を調整することが求められます。

保育園から帰ってきた子どもが「暑かった」「寒かった」と口にしたり、無意識に上着を脱いだりする場合は、服装の調整を考えるべきサインだと捉えましょう。特に赤ちゃんの場合は汗をかいていないか、手足が冷たくなっていないかなど、念入りに体の状態を確認してください。

また、子どもの体調の変化にも注意が必要です。体調が優れない日は普段よりも寒がりになったり、逆に熱っぽく感じて薄着を好んだりすることがあります。その日の体調に応じて柔軟に服装を調整し、無理をさせないように心がけてください。

まとめ

冬の保育園における服装選びは、試行錯誤の繰り返しともいえます。その際は動きやすさや防寒性を意識した服装を心がけることで、適切な服装選びができるようになるでしょう。

どうしても不安なときは、保育士に相談してください。保育活動に対応できる服装や必要な着替えなどのアドバイスが受けられます。寒い冬でも保育士と連携し、子どもにとって適切な服装を準備することで、園生活はさらに充実していくことでしょう。


ライター名: Masayo.M
修士(教育学)
熊本大学大学院教育学研究科 修士課程 修了
保育者として保育園をはじめ、幼稚園や認定こども園において15年以上の勤務経験があります。
子育て世代のママに向けて、笑顔や価値につながる記事執筆を心がけています。


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