【保育士監修】子育てをハッピーに!イライラが抑えられないときに知っておきたい対処法とは?

子育ては、幸せを感じる瞬間がある一方で、時には思い通りにいかずイライラが抑えられないことも少なくありません。特に新米ママにとっては、初めての子育てで不安や戸惑いを感じることも多いことでしょう。 そこでおすすめしたいのが、育児で忙しいママでも簡単にイライラが軽減できる対処法です。イライラを軽減し、子育てをもっと楽しむためには、ちょっとした工夫や環境づくりが効果的だといえます。 今回は、日々のイライラをうまく乗り越え、子育てをハッピーにするためのヒントや対処法を詳しくご紹介します。

感情が抑えられないママの心理とは?

頭抱える母

 

子育て中はイライラや不安、悲しい気持ちが抑えきれなくなることがあります。特に新米ママは初めての子育てでイライラが募りやすく、心に余裕を持つことが難しいと感じることも多いでしょう。

ここでは、子育て中に生じる感情が抑えられない要因や乱れやすい時期について解説します。

忙しい日常が引き起こすストレス

子育て中は、家族と一緒に過ごす時間が多いように見えますが、実際には孤独を感じる場面も多いでしょう。特に、相談できる相手がいない場合は、ストレスが溜まりやすくなります。さらに、赤ちゃんのお世話や家事に追われて自分の時間が取れない場合も、イライラが積み重なっていくでしょう。

また、身体的な疲れもストレスを悪化させる要因です。睡眠不足が続くと、イライラしやすくなったり、冷静な判断が難しくなったりすることもあります。さらには心身のバランスを崩すこともあり、ささいなことで感情が抑えきれなくなることも少なくありません。

子育てに伴う不安や悩み

子育てに伴う不安や悩みは、避けられない課題といえます。日々の関わりが、子どもの成長にどう影響を与えるのかを不安を感じることは自然なことです。例えば、夜泣きにどう対応すればいいのか、離乳食をいつから始めるべきかなど、初めての経験ばかりで迷う場面も多いことでしょう。

こうした不安や悩みは、「きちんと子育てをしなければ」との気持ちから生じることも少なくありません。決して悪いことではありませんが、その気持ちが強くなりすぎると、自分自身を追い詰める原因にもなります。これが積み重なると自己否定や焦りの感情が強くなり、イライラを抑えられなくなることがあるでしょう。

感情が乱れやすい時期とその背景

まず、感情が乱れやすい時期は「産後のホルモンバランスの変化」です。

体内のホルモンレベルが急激に変化することで気分の浮き沈みが激しくなったり、涙もろくなったりすることがあります。特に、初めて赤ちゃんを育てる場合は、慣れない育児に対する不安や疲労感が加わり、感情が抑制できなくなることも少なくありません。

また、赤ちゃんが動き回るようになる1歳前後は、家事や育児の両立がさらに難しくなってきます。

赤ちゃんの行動範囲が広がることで目が離せなくなり、事故のリスクなどの心配が絶えなくなるでしょう。こうした状況下において気持ちの余裕がなくなると、イライラや焦りが生じやすくなります。

​感情をコントロールするための基礎知識

窓際で光浴びストレッチ

 

子育て中は何かと予測できない出来事の連続であり、そのたびにイライラや不安が募ることもあるでしょう。しかし、感情をうまくコントロールするための知識を把握しておくことで自分の感情に向き合い、冷静に対応する力を高めることができます。

ここでは、子育て中に感じるイライラや、不安な感情をコントロールするための基礎知識を解説します。

アンガーマネジメントの基本概念

アンガーマネジメントの基本的な考え方は、「怒りの感情を否定しない」ことです。怒りそのものは自然な感情であり、誰にでも起こるものです。それを「感じてはいけない」と無理に抑え込もうとすることで、かえって強い感情を抑えきれなくなることがあります。

怒りをコントロールする第一歩は、「今、自分は怒っている」と自覚し、その感情を一旦受け止めることです。育児中に感じるイライラや不安も、そう感じている自分を否定することなく、一旦受け止めてみましょう。

ただし、アンガーマネジメントを完璧にできる必要はありません。自分の感情を理解し、コントロールする意識を持つことで、子育てにおけるイライラや不安が軽減し、気持ちが楽になる場面が増えていくでしょう。

感情的な反応が引き起こす子どもへの影響は?

ママからの感情的な言葉や態度は、子どもの心に直接的な影響を与えます。

例えば、怒りをぶつけるように子どもに接してしまうと、子どもは自分が否定されたと感じてしまうでしょう。さらに、こうした感情的な反応を繰り返し受けることで、子どもは萎縮してしまい、「自分は愛されていないのでは?」などの不安を引き起こすことがあります。

また、子どもへの感情的な反応はママ自身にも影響を及ぼすでしょう。

例えば、怒りやいら立ちに任せた言葉や態度を子どもにとってしまった場合、「言い過ぎてしまった」「もっと優しくできたはず」と自己嫌悪に陥ることがあります。こうした後悔が積み重なると親としての自信を失い、育児に対するイライラが増長する悪循環に陥りやすくなるでしょう。

瞬間的な感情のイライラを防ぐテクニック

子育て中は予期せぬ出来事や子どもの行動に対して、気がつけばイライラが爆発寸前ということもあるでしょう。こうした感情を抑制するためには、感情の変化を早めに察知することです。

「少し疲れてきた」「これ以上続くとストレスになりそう」といった自分の状態をこまめにチェックする習慣をつけてください。習慣化することで、冷静に感情をコントロールする力が身につくでしょう。

また、物理的にその場を離れるのも効果的です。例えば、子どもが泣き止まずにどうしようもなくなったとき、その状況にずっと身を置いているとイライラが募りやすくなります。

その場合は、子どもが安全であることを確認した上で、別の部屋に移動して深呼吸をする時間をとってください。

深呼吸は、簡単に実践できる効果が高いリラックス法です。イライラや疲れを感じた際には、積極的に取り入れていきましょう。

イライラを軽減する育児環境の整え方

ルンバ

 

子育て中のイライラを軽減するためには、育児環境を整えることも大切です。ちょっとした工夫をすることでイライラが軽減し、穏やかな気持ちで育児に向き合えるでしょう。

ここでは、子育てから生じるイライラを軽減する環境の整え方をご紹介します。

家事を時短化できる仕組みをつくる

家族全員で家事を分担する方法もありますが、協力を得ることが難しい場合は、家事の効率化を考えてみましょう。

子育て中は、家事に費やす時間が限られてきます。そのため、掃除や洗濯は完璧を目指さずに、思いきって便利な家電を活用してください。例えば、ロボット掃除機や乾燥機能付き洗濯機を使うことで家事の負担が軽減され、自分のリフレッシュや子どもと過ごす時間を確保することができるでしょう。

また、宅配食材サービスを利用することもおすすめです。買い物や料理の手間が減り、自由な時間が増やせます。こうした便利な家電やサービスは種類も豊富です。うまく使いこなすことで、余裕を持って育児を楽しむことができるでしょう。

生活リズムを整えるタイムスケジュールの工夫

生活リズムを整えることは、ママと子どもにとって心身の健康を保つための重要なポイントです。まず、1日の流れを見直し、ざっくりとしたタイムスケジュールをつくるところから始めてみましょう。

朝起きる時間、食事のタイミング、昼寝、遊びの時間、そして夜の就寝時間などを大まかに決めておくことで、1日の見通しが立てやすくなります。ただし、最初から完璧を目指す必要はありません。赤ちゃんや幼児の生活リズムはまだ不安定なことも多いため、最初は柔軟に考えて少しずつ調整してください。

子どもの生活リズムが整ってきたら、ママがリフレッシュできる時間も組み込んでいきましょう。

焦らずに子どものペースを大切にしながら、少しずつ取り組んでください。

疲れを癒す休息スペースを確保する

子育て中のママにとってイライラや疲れを軽減し、癒すための休息は必要です。

まず、自宅でママ専用のリラックスゾーンを探してみてください。広いスペースである必要はありません。リビングの片隅や寝室の一角など、少しの空間で十分です。例えば、その場所にクッションやお気に入りのブランケットなどを置くだけで、ママにとって癒しのスペースになるでしょう。

また、休息スペースを確保する際は、子どもが安全に過ごせる場所も考慮してください。

ママと子どもが安心して過ごせる空間を意識することが、心の余裕を生むことにもつながります。子どものプレイマットやおもちゃを近くに置き、ママが目を離さずに休める環境を整えると安心です。

子育てをよりハッピーにするための対処法は?

子育ては幸せを感じる一方で、不安や悩みを伴うものです。しかし、その不安や悩みに応じた対処法を実践することで、子育てをよりハッピーに楽しむことができるでしょう。

ここでは、日々のイライラや不安を軽減し、子育てをよりハッピーにするための対処法をご紹介します。

ママ自身のリフレッシュ方法を知る

リフレッシュの第一歩は、日常の中で自分が好きなことやリラックスできることを再確認することです。

例えば、音楽を聴いたり、好きな香りのアロマを焚いたりしてリラックスするだけでも効果があります。心地よい時間をつくることで育児の疲れが和らぎ、気分転換にもなります。短時間でも、「これをすると気持ちが軽くなる」というものを見つけておきましょう。

また、身体を動かすこともリフレッシュには効果的です。

近所を散歩したり、ヨガやストレッチをしたりするなどの軽い運動は、心身の緊張をほぐしてくれます。時には子どもと一緒に実践することで、楽しい時間を共有できるでしょう。

子育ての悩みを共有する

悩みや不安を一人で抱え込んでしまうと心が疲れてしまい、日々の子育てに余裕を失うことがあります。そのため、悩みや不安を共有する相手を見つけましょう。

まずは、家族や親しい友人など、信頼できる人に自分が感じていることを話すことから始めてください。話すことで自分が抱えている気持ちを整理することができ、相手から解決策が得られることもあります。

また、オンラインコミュニティやSNSの活用もおすすめです。同じ悩みを持つママ同士がつながり、情報を共有できる便利なツールだといえます。

ただし、情報の信頼性や受け取るアドバイスが自分に合っているかを見極めるようにしてください。他人の育児方法をそのまま取り入れるのではなく、自分と子どもに合った方法を柔軟に選ぶことが大切です。

地域の行政サービスや子育てサークルの活用

子育て中に生じるイライラや悩みは一人で抱え込まず、地域の行政サービスや子育てサークルを積極的に活用しましょう。

地域の行政サービスでは、その多くが育児に関する相談窓口を設けており、専門的なアドバイスを受けることができます。自分では気づかない視点を得られることもあるため、住んでいる地域で提供されている支援を確認して、積極的に活用してください。

また、子育てサークルの活用も効果的です。同じ子育て中のママたちとの交流や、情報交換は心身のリフレッシュにもつながります。さらに、育児の知識や経験をママたちとシェアすることで、相互に助け合いながら子育てを充実させることができるでしょう。

まとめ

子育てから生じるイライラを抑えるためには、その原因を知り、感情の背景にある自分の不安や疲れを理解することです。完全になくすことは難しいかもしれませんが、イライラを感じた際に適切な対処法を実践することで、少しずつ軽減できるでしょう。

また、あなたが抱えるイライラや悩みは、決して一人で背負うものではありません。周囲のサポートを積極的に活用して、自分自身を大切にしてください。ママが笑顔で過ごせると家庭が明るくなり、子どもも幸せな気持ちを感じられるでしょう。


ライター名: Masayo.M
修士(教育学)
熊本大学大学院教育学研究科 修士課程 修了
保育者として保育園をはじめ、幼稚園や認定こども園において15年以上の勤務経験があります。
子育て世代のママに向けて、笑顔や価値につながる記事執筆を心がけています。


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