子どもに読み聞かせたい!日本の名作昔話5選

絵本の読み聞かせは、親子のコミュニケーションのきっかけにもなりますし、相手の気持ちを理解するための「想像力」や自分の気持ちをより正しく表現するための「語彙力」を育むには、大変効果的です。これらの能力をさらに高めるためにおすすめしたいのが、「日本の昔話」。今回は、時代を越えて多くの人から支持されている昔話の中でもぜひ知ってほしいものをピックアップしてみました。1冊でも多く読み聞かせてあげてくださいね!

したきりすずめ

・文:石井 桃子
・イラスト:赤羽 末吉
・出版社:福音館書店

出典:Amazon.co.jp

「すずめやすずめ すずめのおやどは どこじゃいな…」

「したきりすずめ」は、代表的な日本の昔話です。優しいおじいさんと対照的に描かれたおばあさんの欲深さ。

絵本の中では、「良い人」と「悪い人」がしっかり描き分けられています。周囲への優しさを忘れ、自分のことしか考えられない人間は、最後に必ず痛い目に遭うという教訓が、分かりやすく描かれた話です。

この絵本の情感あふれる文章と素朴で美しい丹緑本風の絵も、大変魅力的ですよ。

ももたろう

・文:まつい ただし
・イラスト:あかば すえきち
・出版社:福音館書店

出典:Amazon.co.jp

こちらは、誰もが良く知る日本の昔話「ももたろう」。

こちらの絵本では、桃が流れてくる音や鬼退治の目的が、聞き慣れた話と少し違うかも知れません。

しかし、美しい日本語や繊細な描写、リズミカルな表現は、とても素晴らしいと思います。

「原典に忠実だということで、選んでみた」「耳慣れない音の表現が面白い」「絵に迫力があり、愛らしい」「子どもでも、力強い絵や優しい文体のセリフに感じるものがあるようだ」といったクチコミは、参考になりそうですね!

かさじぞう

・文:松谷 みよ子
・イラスト:黒井 健
・出版社:童心社

出典:Amazon.co.jp

こちらは、日本の有名な児童文学作家「松谷 みよ子」が描いた「かさじぞう」。

ある年の暮れ、笠を売りに入った笠作りのおじいさんは、笠がなかなか売れないまま、帰路に着くことになりました。すると…。

この絵本の中では、笠作りのおじいさんとおばあさんには過去に6人の子どもがいて、みんな小さい頃に亡くなってしまったという設定。

お地蔵さんからのささやかな贈り物が、まるで亡くなった子ども達からの贈り物のように捉えることもでき、とても深い感動を覚えます。

情愛を感じられる、ほのぼのとした素晴らしい話です。

かちかちやま

・文:山下 明生
・イラスト:小山 友子
・出版社:あかね書房

出典:Amazon.co.jp

後ろから付いていきながら、うさぎが火うち石をカチカチ叩きます。

「さっきからカチカチいうのは、なんの音じゃ?」「カチカチ山のカチカチ鳥よ」。

殺されたおばあさんの仇討ちにと、たぬきを懲らしめるうさぎ。残酷な話のように感じますが、子どもの心を大きく動かし、大きく考えさせるためには、これくらいストレートな描写の方がよいかも知れません。

また、木版画で描かれた挿絵は、迫力はありつつも温かみがあると好評。色々なことを感じ取れる味わい深い1冊です。

はなさかじい

・文:小沢 俊夫
・イラスト:赤羽 末吉
・出版社:福音館書店

出典:Amazon.co.jp

「はなさかじい」は、正統派の昔話。こちらの絵本は方言で描かれており、リズムやテンポも良くて、とても読みやすいと評判です。

「TV日本昔話ナレーターになったような気分で、気持ち良く読むことができる」「この本のいいところは,分かりにくいところも、あえて分かりやすくしないころ」「理不尽も、残酷も、時代がかったとんちも、現代風にアレンジしていないところがいい」といったクチコミは、とても参考になりますね。

また、絵本の中の「擬音使い」では、想像がどんどん広がっていくので、日本語の素晴らしさを改めて感じることでしょう。

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