2021年12月06日 16:00
絵本の読み聞かせは、親子のコミュニケーションの一つです。ただ、小さな赤ちゃんにとって絵本はおもちゃ。読むよりも、舐めたり引っ張ったりするのが楽しいこともあるでしょう。そこでおすすめなのが、おもちゃにもなる布絵本です。今回は、布絵本の魅力や年齢に合わせた選び方をご紹介します。赤ちゃんにおすすめの布絵本も同時に紹介していくので、参考にしてください。
布絵本とは、柔らかい布で作られた絵本のこと。「読む」というよりは、「見て触って遊ぶ」という感覚のおもちゃです。出産祝いにも喜ばれる布絵本には、以下のようなメリットがあります。
布でできた布絵本は、赤ちゃんが引っ張ったり振り回したりしても破れません。ぐちゃぐちゃにしても大丈夫。口に入れることも想定されているので、思いっきり舐めたり噛んだりできます。汚れたら洗濯できるのも布絵本のメリットです。
また、布絵本にはさまざまな仕掛けがあります。シャカシャカなどいろんな音がしたり、ツルツル、ザラザラなど、目でも耳でも肌でも楽しめる赤ちゃんにぴったりのおもちゃなのです。
シンプルなものから複雑な仕掛けがあるものまで、さまざまな種類がある布絵本。そのため、月齢や年齢によっては不向きなものもあります。たとえば、生後3カ月の赤ちゃんにボタンかけが練習できる布絵本を渡しても遊び切れませんよね。赤ちゃんが思い切り楽しめるように、月齢や年齢に合った布絵本を選びましょう。
生後間もない頃から半年くらいまでの赤ちゃんにおすすめなのは、色や音などで興味を引いてくれる布絵本です。この頃の赤ちゃんは視力が未発達なので、色は原色に近いハッキリしたものがおすすめ。わかりやすい色や柄のほうが好奇心を刺激してくれます。
「ガサガサ」「プップッー」などの音も、赤ちゃんの興味を引きます。ママやパパが音を鳴らしてあげてもよいですね。扱いやすいよう、シンプルで大きめな布絵本を選びましょう。
歯が生え始めるこの時期は、歯固め付きの布絵本を選ぶとよいでしょう。舐めたり噛んだりするので、丸洗いOKのものだと衛生的ですね。
6カ月くらいまでと同様で、色はハッキリしていて音が鳴るものがおすすめです。さらに、「めくる」「入れる」など簡単な仕掛けがついているものを選ぶと親子で楽しめます。動物や食べ物、キャラクターなど、赤ちゃんが興味を示しそうなデザインを選ぶのもよいですね。
1歳を過ぎると少しずつ指先が器用になってきます。絵本も一人で上手にめくれるようになるでしょう。この頃からは、ボタンやファスナー、紐通しなどちょっと難しい仕掛けがあるものにもチャレンジできます。さらに年齢が上がってくれば、数やひらがな、物の名前が覚えられるものでも楽しめるでしょう。
紙の絵本を読むことも多くなる時期ですが、布絵本にしかない仕掛けもあるので、合わせて楽しんでいきたいですね。
赤ちゃんのための布絵本ですが、せっかくなら一緒に遊ぶママやパパも好きなものがよいですよね。ですから、仕掛けや内容は赤ちゃんに合わせながら、キャラクターやデザインは大人の好みで選んでみてもよいでしょう。読み聞かせも楽しくなるかもしれません。
また、外出先や移動中でも読めるように、持ち運びやすさを重視して選ぶのもよいですね。家の中では音が鳴るもの、お出かけには音が鳴らないものなど、使い分けても購入してもよいでしょう。
選び方のコツがわかっても、たくさんある布絵本の中から赤ちゃんに合ったものを選ぶのは大変です。そこで今回は、おすすめの布絵本の中から10商品を厳選しました。月齢・年齢が低い→高い順で紹介するので、参考にしてみてください。自分のお子さんだけでなく、家族や友だちへの出産祝いとしてもおすすめです。
アメリカの知育玩具「Sassy」の布絵本です。特徴は色。白や黒、黄や赤などのハッキリした色で赤ちゃんにも見えやすく、好奇心を刺激してくれます。どのキャラクターもニコニコしていて、ママやパパも楽しくなりそうですね。カシャカシャとなるマスコット、引っ張って楽しい紐やリボンなど、シンプルながらも赤ちゃんが興味を示す工夫がたくさんあります。お洗濯もOKなので衛生的。ストラップが付けられるループ付きです。
子どもたちが大好きなアンパンマンの布絵本には、赤ちゃんが「わかる」工夫がたくさんあります。まずは柄。アンパンマンの布絵本には、しましまやチェックなど、赤ちゃんが見えやすいといわれている柄がたくさんデザインされています。また、リンリン、パリパリと楽しい音もいっぱい。めくって遊べる仕掛けもあって、大きくなってからも楽しめます。リング付きでベビーカーにも取り付け可能。丸洗いできる安心の商品です。
黒や白などコントラストの強い色で赤ちゃんに人気の「しましまぐるぐる」シリーズの絵本。その絵本が「ぬのひもえほん」になりました。絵本を飛び出した「しましま」や「ぐるぐる」を引っ張ったり、お魚のマスコットでお話をしたり、面ファスナーをビリっとはがしたり……。赤ちゃんが大好きなタグでも遊べます。指先を使って遊べるので、月齢が上がってからでも楽しめる布絵本です。汚れたらお洗濯もできます。
となりのトトロの布絵本は、タオル素材で触り心地抜群。優しい色なのでパッっと目を引くわけではありませんが、そのぶん楽しい音が鳴ります。葉っぱや傘をめくるとカサカサと音が鳴り、下からトトロやまっくろくろすけが登場。ネコバスのしっぽはプーッと鳴ります。となりのトトロを見始める年齢になってからでも楽しめる内容です。親子で一緒に「いないいないばあ!」と遊びましょう。
りんご、オレンジ、ぶどう、バナナが描かれたおいしそうな布絵本です。果物をペラっとめくると、いろいろな顔が「いないいないばあ!」と現れます。シャカシャカ、リンリンという音も赤ちゃんの好奇心を刺激してくれるでしょう。ニコニコ、ぷんぷん、シクシクの顔も描かれていて、言葉と表情の両方で楽しむことができます。フック付きでお出かけにも便利。ふわふわ優しい手触りの温かみを感じる布絵本です。
かわいい動物たちが登場する布絵本です。ページごとに変わる仕掛けや音が、赤ちゃんを夢中にさせてくれます。赤ちゃんが大好きなミラーには、ライオンの顔が描かれていてユニーク。おサルさんの歯固めもついています。数字と同じ数の動物が描かれているので、数を覚えるきっかけにもなるでしょう。新生児期から1歳過ぎまで長く楽しめる内容です。リング付きなので、ベビーカーやバッグに取り付けて持ち運びできます。
表紙にはハチミツを食べているプーさん。めくると「いないいないばあ!」と顔を出します。それぞれのページにはくまのプーさんに登場するキャラクターが隠れていて、めくって遊べる仕組み。パリパリと楽しい音がして、何度もめくりたくなります。小さい頃はママやパパがめくってあげて、大きくなったら自分でめくってと、親子でも一人でも楽しめる布絵本です。お出かけに便利なクリップ付きで、どこでもプーさんと一緒に過ごせます。
子どもたちが大好きな「はらぺこあおむし」が布絵本になりました。カラフルなデザインは赤ちゃんの目でも認識しやすく、好奇心を刺激してくれるでしょう。カサカサ、ピッピッと楽しい音も鳴ります。表紙の隅には歯固めがついているので、歯が生え始めた赤ちゃんにもおすすめです。果物の数と同じ数字も描かれていて、数に興味を持つきっかけにもなるでしょう。リング付きでお出かけ先でも大好きなお話が楽しめます。
「きちんと いただきます」は、自分で食べることに興味を持ち始めたお子さんにおすすめの布絵本です。スプーン、フォーク、箸のマスコットが付いていて、楽しみながら持ち方を身に付けられます。手を洗ったり歯を磨いたりするページもあり、実際に食事をしているような体験ができる布絵本です。あいさつも自然と身に付くかもしれませんね。手触りや音も楽しいので、6カ月頃からでもしっかり遊べます。
1~3歳くらいまで楽しめるウンチョンの布絵本には、さまざまな仕掛けがあります。ボタンかけやファスナー、面ファスナーは普段のお着替えの練習にもなる仕掛けなどがあり、楽しみながら指先を器用にしてくれるかもしれません。さらに大きくなったら、蝶結びの練習までできます。時計や図形、英語を覚えるきっかけにもなるでしょう。ファスナーで閉じればバッグ型になるので、お子さんが自分でお出かけに持っていけます。
赤ちゃんのおもちゃを手作りする方も多いかもしれませんが、実は布絵本も手作りが可能。手作りキットが販売されていたりオリジナルの作り方を解説しているサイトもあったりするので、参考にしてみてください。フェルトや刺繍糸などの材料は、ホームセンターや手芸店、100円ショップなどで揃えられます。
手作りするときは赤ちゃんの誤飲に注意してください。小さなパーツはしっかり縫い付けたり貼りつけたりして、引っ張っても取れないようにしましょう。
布絵本には、紙の絵本では表現できないような音や手触り、仕掛けがあります。文字が少ないぶん、想像力も豊かになるでしょう。親子でのコミュニケーションにもなります。
年齢が上がってくれば布絵本はいずれ卒業していくかもしれません。しかし、布絵本には布絵本にしかない魅力があります。お子さんが楽しんでいるうちは、年齢に関わらず布絵本にたくさん触れていきたいですね。
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