2022年09月02日 18:00
生後まもない赤ちゃんには、手足をバタバタさせる行動がみられます。動きはとてもかわいらしいですが、頻繁にバタバタさせている姿をみると、「体調が悪いのか?」と不安に感じるママ・パパも多いのではないでしょうか?今回は、赤ちゃんが手足をバタバタさせる理由や対応方法についてまとめました。赤ちゃんとの日々をより楽しむために、ぜひ参考してみてください。
手足を繰り返し動かす様子は生まれてまもない赤ちゃんによくみられる行動のため、多くの場合、体調に問題はありません。それでは、そもそも赤ちゃんはなぜ手足バタバタさせるのでしょうか?この章では、考えられる理由をいくつかご紹介します。
とくに新生児期の赤ちゃんは、膝や肘が丸まった姿勢をしていることが多いですよね。これは、ママのおなかの中にいたときの名残と言われています。生まれてまもない赤ちゃんは外の世界に慣れるため、手足をバタバタさせて少しずつ筋肉を伸ばす練習をしているのです。手足を動かすことは、寝返りやハイハイをするのに必要なトレーニングにもなりますよ。
赤ちゃんが機嫌よく手足をバタバタさせている場合は、遊んでいるのかもしれません。生まれたての赤ちゃんにも視力・聴力といった感覚はありますが、最も優れているのは触覚とされています。感覚が未熟な赤ちゃんにとって、手足をバタバタさせる・おもちゃをつかむなどの動きから伝わる感覚は、すべて刺激的なもの。手足を動かすことで外の様子を赤ちゃんなりに感じとり、楽しんでいるのでしょう。
まだ言葉を話せない赤ちゃんは手足を動かすことで、ママやパパに自分の欲求を伝えようとしている可能性があります。おむつを替えてほしい・ミルクやおっぱいがほしい・遊んでほしいなどさまざまな原因が考えられるので、赤ちゃんが過ごしやすい環境にあるか、様子をしっかりみてあげましょう。
新生児期の赤ちゃんは、手足に動きを伝える中枢神経がまだ発達していないため、意志とは関係なく体が動いてしまうことがあります。ちなみに新生児期の赤ちゃんによくみられる動きとして、「モロー反射」というものも。音や急に抱き上げられたときなど、外部からの刺激にびっくりしたように手を伸ばす反応のことです。成長とともに少しずつ気にならなくなるため、見守ってあげてくださいね。
機嫌よく手足をバタバタさせているのであれば心配はないのですが、普段と様子が違う場合は注意が必要です。体調不良が原因になっている可能性もあるため、手足の動き以外に以下のような様子がみられたら、かかりつけの医師に相談してみてください。
<病院を受診した方がいい場合>
・激しく泣いている
・元気がない
・呼びかけても反応がない
・顔色が悪い
・手足の動きが痙攣や震えにみえる
また深夜や早朝など病院が開いていない時間であれば、子ども医療でんわ相談「♯8000」を利用しましょう。赤ちゃんの症状に対して、小児科医師・看護師から適切な処置や対応の指示を受けられます。休日・夜間診療を行う病院も教えてもらえますよ。
赤ちゃんが手足をバタバタさせるのは、自分の意志を伝えたい、体を動かす練習をしているなど成長過程のひとつです。まだ言葉を話せない赤ちゃんとの大切なコミュニケーションにもなるため、無理にやめさせる必要はありません。機嫌よく手足を動かしているのであれば、話しかける・触れてみるなどスキンシップを楽しみましょう。ただし機嫌が悪い場合は不快感を訴えている場合もあるため、注意が必要です。
機嫌が悪い状態で手足をバタバタさせている場合は、ママやパパに自分の欲求を伝えようとしている可能性があります。原因として考えられる理由をいくつかご紹介するので、赤ちゃんの様子にあわせて1つずつ対処してみてください。
おむつが濡れてしまい、不快感を訴えていることもあります。おむつをチェックし、おしっこやうんちが出ていれば替えてあげましょう。
暑い・寒いといった体調の変化に気持ち悪さを感じる赤ちゃんもいます。汗をかいていないか・布団は濡れていないか・体は冷えていないかなどを確認し、服装や室温を調節してあげてくださいね。
おなかが空いておっぱいやミルクがほしくて、手足をバタバタさせることがあります。また授乳後にうまくゲップが出なかったときは、お腹が張って気持ち悪いと感じていることも。ゲップが出るまで抱っこしてあげると、落ち着くかもしれませんよ。
ママやパパの姿が見えない・声が聞こえないなど不安を感じると、手足を動かして意思表示をしていることがあります。赤ちゃんがグズグズしながら手足をバタバタさせていたら、まずは抱っこして気持ちを安心させてあげてくださいね。
お昼寝前や夜間の睡眠時に、なかなか寝てくれないと困りますよね。赤ちゃんが手足をバタバタさせることで興奮してしまい、スムーズに眠れなくなってしまうこともあります。そんなときは、おくるみを使ってみてください。おくるみでしっかり包むことで手足が動かなくなるため、赤ちゃんも眠りに入りやすくなりますよ。
赤ちゃんが思い切り手足をバタバタさせられるよう、周囲の環境を整えてあげることはとても大切です。赤ちゃんが安全に生活するために、気をつけたいポイントをまとめました。赤ちゃんの過ごす環境を再度チェックしてみてください。
赤ちゃんの周りに毛布やタオルを置いておくと、手足をバタバタさせているうちに引っかかってしまう可能性があります。タオルや毛布が顔の上に落ちると、最悪の場合は窒息してしまうことも。とくにまだ自由に動けない低月齢の赤ちゃんは自分でタオルや毛布を顔から退けることができないため、注意が必要です。
ベビーベッドで赤ちゃんを寝かせていると、手足をバタバタさせた際に柵にぶつかりケガをしてしまうかもしれません。ベッドの柵に手足が当たらないよう、ガードを付ける・クッション材で覆うなど対策をしましょう。また手足を動かしているうちに、赤ちゃんが移動することも。とくに高さのあるベビーベッドでは、あやまって落下してしまう危険もあります。ベビーベッドを使用している場合は赤ちゃんをベッドの中心に寝かせ、柵を必ず閉めましょう。
赤ちゃんが手足をバタバタさせていると、かわいい反面、心配にもなりますよね。手足を激しく動かす様子は成長の過程で多くの赤ちゃんにみられる行動のため、機嫌よく過ごしているのであればそれほど心配はいりません。ただし機嫌が悪い場合は、不快な気持ちをママとパパに伝えようとしている場合があります。赤ちゃんのサインを見逃さないよう、毎日の触れ合いを通して様子をしっかりみてあげてくださいね。
あわせて読みたい