2017年07月14日 18:30
妊娠初期から妊娠後期まで、妊婦さんに必要な栄養を手軽に摂取できるレシピを管理栄養士の杉山みな子さんがご紹介。今回は妊娠中に気軽に作れるお魚料理「ししゃもの揚げないレモン南蛮」です。魚には不飽和脂肪酸(DHAやEPA)が多く含まれており、血液をサラサラにし、血圧を下げたり、免疫力を高めたりする効果があるので、妊娠中には魚を上手に食べることがポイントですよ!
(ソース)
エネルギー:274Kcal、たんぱく質:22.0g、カルシウム:363mg、塩分:1.2g
1.玉ねぎは薄くスライスし、水にさらして辛味を取る。繊維を切るように(輪切りのように)スライスすると早く辛味が取れます。水にさらし固く絞っておきましょう。人参は短冊切りにし、一つまみの塩を振ってしんなりしてきたら絞ります。
2.フライパンを熱し、ししゃもを両面焼きます。少量の油をひいてもOK。テフロン加工されたものならそのまま焼いても、洗い物を減らしたい方はクッキングシートをひいて焼いてもOKです。
3.ボールに合わせ調味料を作ります。レモンは5、6枚スライスしたものを取り、残りはレモン汁を絞って調味料に入れます。
4.バットに焼きあがったアツアツのシシャモを入れ、すぐに合わせ調味料をかけます。全体になじませ、玉ねぎと人参、スライスレモンをのせてラップをし、冷蔵庫で冷やします。
5.お皿に盛り付け、イタリアンパセリなどを散らして出来上がり!ジップロックなどで冷凍保存も出来ます。
ししゃもを丸ごと使う料理で、材料もとてもシンプル。栄養価が高いだけでなく、作り置きおかずとしても定番メニューにしたい一品です(作りおきは冷蔵庫で約5日間可能。また、ジップロックなどで冷凍保存もできます)。
また、通年で手に入る材料を使っているので、一年中使えるレシピとなっています。もちろん、季節によって魚を変えるなどのアレンジもできますよ。
合わせ調味料に油を入れなくても美味しく食べることができます。ししゃもに塩分が含まれている(干物なので)ので、合わせ調味料に塩は入れません。レモンや酢の酸味を生かして、妊娠中は特に減塩調理を心がけましょう。
調理したらすぐに食べたいところですが、冷蔵庫で一晩寝かせるのもおすすめ。一晩漬けると、味がかなり馴染んで、より美味しく食べることができます。
また、作り方 1でご紹介した人参に塩を振って絞る作業をしておくと、漬けた時に味が早くなじみますよ。
今回はレモンやオリーブオイルを使用して洋風に仕上げましたが、旬の魚を使ってグリルで焼き、同じ手順で南蛮漬けを作ることが出来ます。夏場はあじや小鯛などもオススメ。小鯛の南蛮漬けも調理してみました!
夏はトマトやオクラなど、加熱しなくてもおいしく食べられる野菜も多いので、付け合わせに用いると更に栄養のバランスが取れますよ。
高たんぱく、高脂質の献立ですが、魚の脂肪には不飽和脂肪酸であるDHAやEPAが多く含まれており、血液をサラサラにし、血圧を下げたり、免疫力を高めたりする効果があります。DHAやEPAは、妊娠中に限らず、ずっと積極的に取って欲しい栄養素で、抗酸化作用が高く、最近では認知症予防にも効果があると言われています。
また、玉ねぎにも高い抗酸化作用があり、血液をサラサラにする効果があるので、魚と一緒に摂取することで相乗効果が期待できます。
丸ごと食べられるししゃもは、栄養価がとても豊富な魚です。たんぱく質や脂肪だけでなく、妊婦さんに積極的に摂取してほしい葉酸やカルシウム、ビタミンB12も多く含まれているので、妊娠中には特にオススメ食材ですね。
肉料理に比べて魚料理は手間がかかるイメージがありますが、今回ご紹介した「ししゃもの揚げないレモン南蛮」は、手軽に料理できるのも魅力。焼いて食べるシンプルな食べ方でもいろいろな魚を楽しむことが出来ます。週の半分は魚料理をメインするのがおすすめですよ。
また、妊娠初期でつわりがひどい時、妊娠後期でおなかが張って食欲がないという時にも食べてほしいレシピです。さっぱりとした味付けなので妊娠中の食欲がない時も食べやすく、必要な栄養を効率よく摂ることができますよ。
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記事監修:管理栄養士 杉山みな子さん
一般企業、外食産業を経て出産を機に退職(現在2児の母)。現在は育児をしながら母校である東京家政学院大学に勤務し、後輩の育成に携わっている。地域や企業に向けて食育活動も広く行なっており、料理教室や食育教室を主宰、行政発行の冊子の監修やレシピ開発、メタボ対策や高齢者向け講習などの実績を持つ。