妊娠中の喫煙は絶対にダメ。妊婦が禁煙すべき5つの理由!胎児もママにもリスクが!

「妊娠中にしてはいけないこと」のリストに、必ずといって良いほど載っているのが「喫煙」です。しかし、「タバコを吸っていてもそこまで影響はないでしょ!」と軽く考えてはいませんか?妊娠中の喫煙は、胎児やママの命に関わったり、赤ちゃんは先天性の異常や病気になったりしてしまう可能性もあります。 今回は、妊娠中の喫煙を控えるべき理由を5つご紹介します。取り返しのつかないことになる前に禁煙しましょう!

妊娠中の喫煙が良くない5つの理由

妊娠中の喫煙がNGである理由は、大きく5つあります。

それぞれ詳しく解説しましょう。

①胎児が栄養不足・酸素不足になる

タバコに含まれているニコチンには、血管収縮作用があります。

喫煙による血管収縮作用によって、赤ちゃんに酸素や栄養が届きづらくなってしまいます。

そのため、喫煙が早産や流産の原因となったり、低体重のまま出産を迎えることになったりという危険性があります。

喫煙者の早産や低体重児出生のリスクは、非喫煙者の3~5倍と言われています。

肝臓や腎臓といった内臓が未発達のまま産まれてくることになったりすると本当に心配ですよね。

また、出生体重が少ない子どもは将来肥満になりやすかったり、生活習慣病のリスクが高まったりする可能性が高いという学説もあります。

②赤ちゃんが病気になりやすくなる

妊娠中に喫煙すると、肺や神経伝達に欠陥が起こりやすくなると言われています。

喫煙者が出産する場合、非喫煙者が出産する場合と比べて、赤ちゃんが肺の病気にかかるリスクは次のとおりといわれています。

  • 肺炎や気管支炎になるリスク:約1.5倍~2.5倍
  • 気管支喘息になるリスク:約1.4倍
  • 慢性呼吸器症状になるリスク:約1.4倍

特に心配なのが、赤ちゃんの神経伝達の欠陥です。

何の前触れもなく、突然赤ちゃんが亡くなってしまうという乳幼児突然死症候群(SIDS)と深く関わっているのです。

通常、赤ちゃんはうつ伏せで寝ていても、苦しければ起きたり呼吸をしようとしたりします。

しかし、神経伝達がうまくできていないと、そのまま息ができなくなってしまうと考えられています。

喫煙者と非喫煙者のSIDS発生率は約4.7倍と非常に高く、無視できない原因といえそうです。

また、出生時の四肢の欠損や短縮、生殖器系や消化器系の異常など、先天性の異常が起こるリスクも約1.3倍高まるといわれています。

③出生時に母子ともにリスクがある

妊娠中に喫煙していた場合、染色体の異常が起こる可能性は非喫煙者の2倍以上になります。

染色体の異常は、流産のリスクを高めてしまいます。

また、胎盤が赤ちゃんよりも先にはがれてしまう原因不明の病気である常位胎盤早期剥離にかかりやすく、分娩中に胎児が仮死してしまったり死亡してしまったりということもあります。

その他、妊娠中の喫煙が前置胎盤や前期破水、早期破水などの原因になることもあります。

妊娠中の喫煙によって、赤ちゃんもママも命が脅かされると思うと本当に恐いですね。

④妊娠中のマイナートラブルにかかりやすい

妊娠中の喫煙は血流に関係するため、手足の冷えやむくみといった妊娠中のマイナートラブル(妊娠中に現れる不快症状)に直結しやすいというのも特徴です。

下肢静脈瘤(足の血管が膨れてこぶのようになる症状)や妊娠線など、見た目にも影響してきます。

それだけでなく、脳梗塞や心筋梗塞も発症しやすくなります。

特に、つわりがひどく頻繁に嘔吐してしまい、慢性的に水分不足になっている場合は要注意です。

血液がドロドロの状態で血栓ができやすい時にタバコを吸うと、ニコチンの血管収縮作用で欠陥が詰まりやすくなってしまいます。

⑤赤ちゃんがニコチン中毒になる

喫煙すると、ニコチンは4秒ほどで脳に到達し、仮初めの満足感をもたらします。

ニコチンは胎盤を通って赤ちゃんにも届いてしまい、赤ちゃんの脳にも影響を与えます。

ニコチンには依存性があり、子ども喫煙しているママと同様にニコチン中毒になってしまう可能性があります。

特に気をつけたいのは産後の喫煙です。

タバコを吸っていないと、喫煙者は1時間くらいで落ち着かない気持ちになりますが、受動喫煙や授乳をとおしてニコチン摂取する赤ちゃんも、ニコチン切れで不機嫌になったり、夜泣きが酷くなったりしてしまうようになることがあるのです。

また、タバコの誤飲は命にも関わりますので、特に注意が必要です。

妊婦になったらすぐに喫煙を控えよう

妊娠中の喫煙は、赤ちゃんもママも命の危険があったり発達に影響したり、本当に恐いもの。

「産まれてから禁煙すれば良い」と考えている方もいるかもしれませんが、あまりおすすめはできません。

入院中や出産後の病院では、もちろん禁煙です。

個室では禁煙ですし、基本的に外出禁止なので外に出てタバコを吸うこともできません。

なので、初産の場合、1週間くらい禁煙することになります。

出産後のガタガタの身体で、慣れない赤ちゃんのお世話をするのは想像以上に大変です。

それに加えて「禁煙」が入ってくると、かなりのストレスになります。

後悔しないためにも、妊娠が分かった段階ですぐに喫煙をやめるようにしたいですね。

妊娠中に禁煙するにはどうしたら良い?

禁煙は、最初3日間を耐えることがピークです。

この時期を過ぎれば、ほぼニコチン影響はなくなり、あとは習慣的な依存だけが残るようになります。

日を追うごとに徐々にタバコのことは忘れていき、ヘビースモーカーでも1ヶ月~2ヶ月くらい経った時には、日に一度もタバコのことを考えないという日も出てくるようになります。

ただ、妊娠中は色々と気持ちも不安定になりがちなため、禁煙を難しく感じてしまう方もいるかもしれません。

まずは、パートナーも一緒に禁煙してもらったり灰皿を捨てたりするなど、禁煙環境を整えることが大事です。

また、喫煙のかわりに水や氷を口に含んだり、外出したり運動習慣や没頭できる趣味を見つけたりするのもおすすめです。

禁煙で1番大事なのがモチベーション。

どうしても吸いたくなったら赤ちゃんやママへの害を思い出し、「お腹の赤ちゃんのために我慢している自分は偉い!」と存分に褒めてあげるようにしましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

妊娠中の喫煙が赤ちゃん、そしてママに与える影響について解説しました。

妊娠中にタバコを吸うのは、赤ちゃんにもご自身にも大きな影響を与えかねません。

しっかりと禁煙して、母子ともに健康に出産を迎えられるようにしましょう!

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