子供がおもちゃで遊び始める時期と選び方は?おもちゃのプロがレクチャー!

おもちゃ屋さんやベビー用品店から100円ショップまで、色々なお店に売っているおもちゃ。「知育玩具」や「感性が育つおもちゃ」も多く、妊娠中も赤ちゃんが生まれた後も、つい気になりますよね。でも、おもちゃいつから買ってあげて、どのように選べばいいのでしょうか?その答えを、おもちゃメッセンジャーとして毎日おもちゃに触れている佐藤達矢さんに教えてもらいました!おもちゃのプロが考える選び方は、子供だけでなく、ママの気持ちも大切でした。


赤ちゃんが生まれてからでは遅い「おもちゃ」の考え方

「赤ちゃんにおもちゃはいつから必要なの?」と考えるお母さんも多いでしょう。一般的に、赤ちゃんがおもちゃに興味を持ち始める時期は大体生後6ヶ月くらいと言われています。生まれてすぐの赤ちゃんは自分の体を動かすことが不思議でたまらない時期なので、この時期にあまりに多くのおもちゃを買っても、「おもちゃで遊ぶ」という機会はほぼないと思いますので、無理に買う必要はないでしょう。

ではなぜ「生まれてからでは遅い」のでしょうか?その理由をお話します。


おもちゃを用意したからと言って、赤ちゃんが気に入るとは限らない

「おもちゃを買い与えたのですが、全然遊んでくれません。」

これはよく聞くお母さんの悩みの一つです。せっかくいいおもちゃだと思って買い与えたのに、遊んでもらえないと、親としてもちょっとショックですよね。

特に「知育」や「頭が良くなる」などの言葉を聞くと、ついつい「子どもにとっていいものだ!」 と思って買ってしまうこともあるかと思います。

しかし、そういう思惑で買い与えた時は、高い確率で子どもは遊びません。特に「能力アップ」系の言葉が使われているおもちゃは、親が食いつきやすい言葉を営業戦略で使っているという側面もあるので、むやみやたらに言葉に騙されて買わないように気をつけましょうね。


子供と一緒に遊ぶことの重要性

「でも、能力が上がるというのは、子供の将来にとってとてもいいことでしょ?」

もちろん、子供の能力が上がっていくのはいいことです。「知育玩具」と言われるおもちゃは、実際に製作者の方たちが「どういうおもちゃなら、これを遊んだ子供の能力が上がるだろうか」と真剣に考え、本気で作ったからこそ、「知育玩具」として売られているのです。「知育玩具」というキーワードはとても目につきますし、多少値段が高いおもちゃでも、「子供の頭が良くなるなら先行投資だ!!」と意気込むことができ、ついつい買っちゃうのです。

でも、そのおもちゃを買う理由が、もしも「子供の能力が上がってくれたら」という理由だけなら、そのおもちゃは選ばなくて大丈夫です。子供は何もしなくても能力は上がります。さらに言えば、そういった、親が思い描いた企みはことごとく子供に見破られますし、その先にある光景が「全然遊んでくれない」になってしまうのです。


おもちゃを選ぶ基準として知ってほしい考え方

「親の企みはことごとく見破られる…」と言いましたが、それでも遊んでくれるおもちゃはもちろん存在します。では、「なんでそのおもちゃで子供は遊んだのか?」そんな疑問が思い浮かびますが、理由は単純です。

それは「そのおもちゃを楽しいと感じたから」です。

ここで一つ、考えてほしいことがあります。

「あなた(お父さん、お母さん)は、それで遊んで楽しいと思いましたか?」

おもちゃを買う際、子供が遊ぶ姿を思い浮かべますが、それはあくまでも「これで遊んでくれたらいいな」という想いから買うことが多いと思います。しかし、残念なことに、それは親のエゴで終わってしまうことがあります。

では結局どんなおもちゃを選んであげればいいのか。

それは「親も一緒に楽しめる」ものを選ぶということです。

おもちゃの持っている力としてとても大きい要素の一つに、“コミュニケーションが取れる”というものがあります。コミュニケーションが取れるということは、少なくても、子供と親のお互いが楽しいと思える点があることが大前提で存在しているということになります。楽しいと思える点はそれぞれ違ったとしても、お互いが楽しめている状況であれば、自然とそのおもちゃで遊ぶことになりますよ。

ですので、子供に買ってあげるおもちゃを選ぶ基準として、もう一つ、「大人も楽しめて、一緒に遊びたくなる」という基準をおいてみてはいかがでしょうか。

子供のためになるというのはもちろんですが、親も一緒に楽しめるおもちゃ、自分で「遊んでみたい!」と思えるおもちゃをぜひ探してみてくださいね。


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記事作成:おもちゃメッセンジャー佐藤達矢さん

おもちゃメッセンジャ―として『おもちゃのカフェ会』の活動を始め、『おもちゃBAR』『おもちゃ交流会』などのイベントを開催。企業や行政で講師としての活動や、おもちゃに関する情報のコラムなども多数執筆。現在は木のおもちゃのある空間を増やすための企画『Wood Toy Project』を推進中。 また、『ママがつながると世界がつながる(通称ママつな)』という1000人を超える団体の管理人をしている。『ママつな』では様々な専門家と組むことで様々な価値をお母さんたちに提供している。