2024年11月01日 20:00
魚を手軽に取り入れられる鯖缶。「離乳食で鯖缶はいつから食べられる?」「鯖缶はそのまま与えてもいい?」「1歳の赤ちゃんにおすすめの鯖缶レシピはある?」など気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。 この記事では、離乳食の赤ちゃんに鯖を与える時期や使用する際の注意点、鯖缶の冷凍保存方法などについてご紹介します。 保育園勤務の管理栄養士ママが離乳食後期以降の赤ちゃんにおすすめの鯖缶レシピも紹介するので、ぜひ参考にして作ってみてくださいね!
離乳食の赤ちゃんが初めて鯖缶を食べられるのは、生後9カ月ごろの後期以降。鯖缶は鱗を取り除く必要がないので、魚の調理が面倒と感じている方にもおすすめです。
鯖缶の多くはぶつ切りになっていることがほとんどですが、離乳食で与える際は、赤ちゃんの月齢や発達に合わせた形状にしてから与えましょう。
後期(生後9〜11カ月):小骨を取り除いて細かくほぐす
完了期(生後1〜1歳6カ月):小骨を取り除いてひと口大にほぐす
毎日の離乳食作りで、手軽に魚を取り入れられる鯖缶。鯖缶には筋肉の構成成分である「タンパク質」や骨や歯の健康に欠かせない「ビタミンD」、酸素を全身に運ぶ働きがある「鉄分」などの栄養素が豊富に含まれています。
鉄分は生後9カ月以降になると不足しやすい傾向があるので、鉄分補給のためにも離乳食で鯖缶を取り入れてみるのもよいでしょう。
また脳神経の成長に必要な「DHA」や「EPA」などの必須脂肪酸が多い特徴もあります。成長が著しい離乳食中の赤ちゃんには、DHAやEPAが補える鯖缶を積極的に取り入れてみてください。
赤ちゃんの成長に必要な栄養素が豊富に含まれている鯖缶。離乳食で使う鯖缶を選ぶ際は、「水煮タイプ」の缶詰がおすすめです。
鯖缶には水煮や味噌煮、しょうゆ煮などさまざまな種類が販売されています。味噌煮やしょうゆ煮では味が濃すぎるため、離乳食の赤ちゃんには向いていません。
水煮タイプの鯖缶であっても、塩分はしっかり含まれています。離乳食で使う鯖缶を購入する際は、塩分含有量の少ない水煮の缶詰を選ぶのもよいでしょう。
生の鯖よりも、料理で使いやすいメリットがある鯖缶。タンパク質や鉄分など、赤ちゃんの成長に必要不可欠な栄養素を手軽に補えるので、離乳食の赤ちゃんにもおすすめです。
赤ちゃんに鯖缶を与える際は、いくつかの注意点を知っておくことも大切です。離乳食で鯖缶を利用する際の注意点を解説するので、ぜひ毎日の離乳食作りの参考にしてみてください。
離乳食の赤ちゃんに鯖缶を与える際は、お湯をかけて軽く塩抜きしてから使うのがおすすめです。水煮缶であればそのまま使用しても問題はありませんが、塩分の過剰摂取には注意が必要です。
鯖缶の水煮タイプでは、1缶(190g)あたりに食塩1.8gが含まれています。1日あたりの塩分摂取量として生後6〜11カ月では1.5g未満、1歳では3g未満にすることが推奨されているので食べ過ぎないように気をつけましょう。
ただし鯖缶の塩抜きを忘れてしまったからといって、食べさせられないわけではありません。塩抜きを忘れて味が濃くなり過ぎてしまった場合は、水やお湯で軽くすすいでから与えるのもよいでしょう。
鯖は栄養豊富で成長期の赤ちゃんにもおすすめの食材ですが、アレルギー症状が現れやすい食品のひとつでもあります。そのため赤ちゃんが初めて鯖を食べる際は、少量から与える必要があります。
初めて鯖を与える際は1さじ程度から与え、食事中や食後に発疹やじんましん、呼吸器の異常などのアレルギー症状が現れていないか様子を観察してあげましょう。
鯖缶を食べたあとにアレルギー症状が現れたり、赤ちゃんの体調が悪くなったりした場合は病院に相談することも大切です。
赤ちゃんに鯖缶を与える際は、アレルギーと似た症状を引き起こすヒスタミン中毒にも気をつけましょう。
ヒスタミン中毒は鮮度が落ちた鯖によってもたらされるもので、鯖缶を食べた直後から1時間程度の間にじんましんや発熱、吐き気や頭痛などの症状が現れます。
ヒスタミン中毒は一般的に重症化はしにくい特徴がありますが、アレルギー体質であったり、免疫力が低下していたりする場合は症状が重くなる可能性もあります。
開封した鯖缶はできるだけ早く食べ、常温で長時間放置しないように気をつけましょう。また缶詰が膨張している場合や、開けたときに異常なにおいがする場合は食べるのを避けておくのもポイントです。
鯖缶に入っている鯖には、小骨やヒレが存在していることもあります。鯖缶を使う際は赤ちゃんが安全に食べられるように、小骨やヒレをしっかり取り除きましょう。
鯖缶の鯖は加熱加圧殺菌済みのものがほとんどなので、生の鯖に比べると骨までやわらかくなっている特徴があります。しかし咀嚼機能が未発達な赤ちゃんでは、上手く噛みきれないため注意が必要です。
鯖缶の骨は身の方に大きい骨があるものが多くあるので、指先やフォークを使って小骨や皮についたヒレを取ってから使用しましょう。
少量しか使用しない離乳食の場合、開封後の鯖缶が余ってしまいますよね。開封後の鯖缶は、冷凍保存しておくとよいでしょう。
鯖缶は未開封のままであれば、比較的長期保存が可能な食品です。しかし開封後は傷みやすく、長時間放置しておくとヒスタミン中毒の恐れもあるため注意が必要です。
開封後の鯖缶を冷凍する場合は、鯖を1回量ずつ製氷皿に入れたりラップに包んだりして、密閉してから冷凍保存が可能です。また冷凍した鯖は1週間以内に使い切りましょう。
離乳食後期以降の赤ちゃんから食べられる鯖缶。鯖缶は、離乳食で手軽に魚を取り入れたい方におすすめです。離乳食で鯖缶レシピを作るときは、赤ちゃんの月齢に合わせた食べやすい工夫を取り入れてあげるとよいでしょう。
今回は生後9カ月以降の赤ちゃんにおすすめの鯖缶レシピを5つ紹介します。離乳食の鯖缶レシピを探している方は、ぜひ参考にして作ってみてくださいね。
材料(2回分)
・鯖缶(水煮) 60g
・木綿豆腐 50g
・玉ねぎ 25g
・サラダ油 適量
(A)
・卵 1/2個
・みそ 小さじ1
・砂糖 小さじ1
・パン粉 大さじ2
作り方
1)木綿豆腐は水切りをしておく。鯖はお湯をまわしかけて塩抜きをし、手でほぐす。玉ねぎはみじん切りにする
2)ポリ袋に1とAを加え、しっかり揉み込む
3)フライパンにサラダ油を熱し、2を丸く成形して両面焼く
4)蓋をして弱火で中に火が通るまで加熱する
ポイント:手づかみ食べができる鯖ハンバーグです。卵なしで作る場合は、豆腐を多めに使用して、片栗粉を加えてタネを作るとよいでしょう。
材料(2回分)
・鯖缶(水煮) 60g
・にんじん 20g
・水 小さじ1
・しょうゆ 小さじ1/2
・みりん 小さじ1/2
作り方
1)鯖はお湯をまわしかけて塩抜きをし、手でほぐす。にんじんはおろし器ですりおろしておく
2)鍋に1と水、しょうゆとみりんを加えて加熱する
ポイント:さっぱり美味しく食べれられる鯖のおろし煮です。冷凍保存も可能なので、多めに作ってごはんにかけたり溶き卵を加えたりしてアレンジして食べるのもおすすめです。
材料(1合分)
・米 1合
・鯖缶(水煮) 40g
・にんじん 40g
・しょうゆ 小さじ1と1/2
・酒 小さじ1
・砂糖 少々
・だし汁 適量
作り方
1)鯖はお湯をまわしかけて塩抜きをし、手でほぐす。にんじんは2cm長さの拍子切りにする
2)材料をすべて炊飯器に入れて混ぜ、だし汁を1合目の目盛りまで加えて通常炊飯する
ポイント:鯖を使った炊き込みご飯は、離乳食の赤ちゃんだけでなく大人も一緒に楽しめます。多めに作っておけば、小分けにして冷凍保存もできるのでおすすめです。
材料(2人分)
・鯖缶(水煮) 60g
・にんじん 40g
・玉ねぎ 1/5個
・しょうが 少々
・万能ねぎ 少々
・サラダ油 適量
(A)
・しょうゆ 小さじ1/2
・みりん 小さじ1/3
・みそ 少々
・いりごま 適量
作り方
1)鯖はお湯をまわしかけて塩抜きをし、手でほぐす。にんじんと玉ねぎ、しょうがはみじん切りにする。万能ねぎは小口切りにしておく
2)フライパンに油を熱して1を炒める
3)火が通ったらAを加えて汁気がなくなるまで弱火で炒める
ポイント:ごはんにかけて食べられる鯖そぼろレシピです。パスタやうどんと一緒に和えても美味しく食べられます。
材料(2人分)
・鯖缶(水煮) 60g
・玉ねぎ 1/5個
・だし汁 大さじ1
・しょうゆ 小さじ1/2
・砂糖 小さじ1/3
・卵 1個
作り方
1)鯖はお湯をまわしかけて塩抜きをし、手でほぐす。玉ねぎは1cm長さの薄切りにする
2)鍋に玉ねぎとだし汁、しょうゆ、砂糖を加えて弱火で火が通るまで加熱する
3)鯖缶と溶き卵を加えたら、蓋をして弱火で卵に火が通るまで熱する
ポイント:大人も美味しく食べられる鯖と玉ねぎの卵とじレシピです。鯖の旨味とふわふわの卵が相性抜群で、赤ちゃんウケも間違いなし。
鯖缶は生後9カ月ごろの後期以降から食べられる食品です。「調理が面倒だから普段からあまり使わない…」「鯖に多い栄養素を手軽に摂りたい」と感じている方は、毎日の離乳食作りで鯖缶を活用してみてください。
離乳食で鯖缶を使う場合は水煮缶を使用したり、お湯をかけて塩抜きしたりする工夫を取り入れることも大切です。
実際に離乳食で鯖缶を取り入れてみたいと思った方は、ぜひこの記事で紹介した後期以降におすすめの鯖缶レシピを参考にして作ってみてくださいね!
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