赤ちゃんの性別はいつわかる?男女の見分けがつく妊娠週数と確認方法

「赤ちゃんが元気であれば、性別はどちらでもいい」と思いつつも、やはり生まれてくる赤ちゃんの性別は知りたいものではないでしょうか。 この記事では赤ちゃんの性別が気になる妊娠中のママやその家族に向けて、男女の見分けがつく妊娠週数の目安や、確認方法についてお伝えします。 赤ちゃんの性別や誕生を楽しみに、安心して妊娠期間を過ごせるようこの記事をお役立てください。

赤ちゃんの性別が決まるのはいつ?

赤ちゃんの性別が決まるのは、受精した瞬間です。男性の精子がもつ性染色体の種類によって、決定します。受精後に、赤ちゃんが成長する過程で男女が変わることはありません。

男性の精子にはX染色体を含む精子と、Y染色体を含む精子の2種類があります。女性の卵子はX染色体のみです。

卵子と受精した精子がX染色体を含むときは、性染色体がXXとなり「女の子」になります。一方、受精した精子がY染色体を含む場合は、性染色体がXYとなり「男の子」になります。

男女の見分けがつく妊娠週数の目安と赤ちゃんの成長

男女の見分けがつく妊娠週数は、一般的には18~20週ころが目安です。早ければ妊娠14週ころに確認できますが、赤ちゃんが小さいためわからないことも多いでしょう。妊娠21週を過ぎると、赤ちゃんの体が大きくなり、性器がほぼ完成するので判別しやすくなります。

男女を見分けるのは、検診時にエコーで見える赤ちゃんの性器で判断されることが多いでしょう。性器には内性器(体の中の性器)と外性器(体の外の性器)があり、男女で大きく違います。

男女の内性器の違いは以下のとおりです。

  • 女性の内性器:卵管(らんかん)、子宮(しきゅう)、膣(ちつ)
  • 男性の内性器:精管(せいかん)、精嚢(せいのう)、前立腺(ぜんりつせん)

男女の外性器の違いは以下のとおりです。

  • 女性の外性器:陰唇(いんしん)、陰核(いんかく)
  • 男性の外性器:陰茎(いんけい)、陰嚢(いんのう)

妊娠週数による赤ちゃんの成長過程を知ると、性別がわかる時期の目安が把握できるでしょう。

妊娠0~3週ころ(妊娠1ヶ月目)

妊娠0~3週はママの排卵、受精、受精卵の着床により、妊娠が成立する時期です。

妊娠0~1週は月経から排卵の準備期で、まだ受精はしていません。妊娠2週目ころにママの排卵があり、卵子と精子が受精すると受精卵になります。そのあと、妊娠3週目で受精卵が子宮内膜に着床すると妊娠が成立します。

妊娠1か月目は自覚症状がほとんどないので、妊娠に気が付かないこともあるでしょう。

妊娠4~7週ころ(妊娠2か月目)

妊娠4~7週ころになると、赤ちゃんの頭と胴の区別がつくようになります。脳やせき髄などの神経細胞、目や耳、口の原型が形成される時期です。まだ赤ちゃんの性別はわかりません。

妊娠4~5週になると市販の妊娠検査薬で陽性がわかるようになります。月経がこない、つわりがはじまるなどの症状から、妊娠に気が付くママが多いでしょう。

妊娠8~11週ころ(妊娠3か月目)

妊娠8~11週ころになると、赤ちゃんは頭、胴、足の3頭身の姿に成長します。首ができ、手足の指や顔の輪郭がわかるようになってきます。心臓、肺、胃腸、肝臓などの内臓の形が完成し、心音が確認できるようになる時期です。

また妊娠8~9週ころから内性器の形成がはじまりますが、まだ性別を判別するのは難しいでしょう。

妊娠8~11週ころは「つわり」で辛さを感じるママが多い時期。ママの気分がいいときに少しずつ食べるなど、無理しないようにしましょう。

妊娠12~15週ころ(妊娠4か月目)

妊娠12~15週ころは、体の器官の形成が終わるころです。胎盤が完成し、羊水の量も増えてきます。

妊娠12週ころまでに外性器の形成がはじまるので、早ければ妊娠12~15週ころに赤ちゃんの性別がわかることもあります。

妊娠12~15週ころは、つわりが落ち着いてくる時期です。ママと赤ちゃんは臍帯でつながっているのでバランスのよい食事を心がけましょう。

妊娠16~19週ころ(妊娠5か月目)

妊娠16~19週ころになると、赤ちゃんの全身に産毛、爪や髪の毛がはえはじめます。より赤ちゃんらしい姿になり心臓の動きも活発になります。

赤ちゃんの性別を知りたい方は、健診時に聞いてみてもいいでしょう。ただしわからないこともあるので、焦らずに待つ姿勢も大切です。

ママのお腹はますます大きくなり、外見からも妊婦とわかる体型へと変化します。赤ちゃんの耳が完成し、音を感じられるようになるので、話かけてみるといいでしょう。はじめての胎動を感じることもあります。

妊娠20~23週ころ(妊娠6か月目)

妊娠20~23週ころには赤ちゃんの顔がはっきりしてきます。羊水の中で活発に動き、体の位置を変えています。

妊娠20~21週ころに外性器が完成します。赤ちゃんも大きくなっているので、超音波検査で陰部が映れば、赤ちゃんの性別がわかるでしょう。

お腹が大きくなるため、腰痛や背中の痛みを感じるママもいます。腰痛予防の体操や、適度な運動を試すのもひとつです。お腹周りにゆとりがある下着や衣類を選びましょう。

妊娠24~27週ころ(妊娠7か月目)

妊娠24~27週ころの赤ちゃんの皮膚は紅色でしわが多い特徴があります。髪の毛は0.5cmほどで、産毛が全身にはえています。

健診時にもし赤ちゃんが逆子でも、まだ大丈夫な時期です。ママのお腹の中で活発に動き回っており、子宮内で姿勢を変えられる余裕があるからです。

妊娠28~31週ころ(妊娠8か月目)

妊娠28~31週ころの赤ちゃんの臓器はほぼ完成に近づき、皮膚が鮮やかな赤色になってきます。

赤ちゃんは頭を下にした姿勢で落ち着いてくるころです。

妊娠28~31週ころは、赤ちゃんの体がますます大きくなる時期。ママの体内のブドウ糖が赤ちゃんに送られるので、ママは甘いものが食べたくなるかもしれません。

妊娠32~35週ころ(妊娠9か月目)

妊娠32~35週ころになると、肺機能も完成し、赤ちゃんはますますふっくらした体型になってきます。

大きなお腹がママの臓器を圧迫し、以下のような症状がおこりやすくなります。

  • 胃もたれ、むかつき
  • 息切れ、動機
  • 腰痛
  • 足がつる
  • 頻尿、尿もれ

ママは楽な姿勢で過ごしながら、入院や出産後の準備をすすめましょう。

妊娠36~40週ころ(妊娠10か月目)

妊娠36~40週は、いよいよ赤ちゃんが生まれくる時期です。赤ちゃんの体の機能は、外の環境で生きていけるよう準備が整っています。

出産への期待が膨らむ一方で「陣痛に耐えられるかな」など、出産時の不安を感じるかもしれません。心配なことがあれば妊婦健診の際に、医師や助産師などに相談しましょう。

赤ちゃんの性別を確認できる超音波検査

赤ちゃんの性別を確認できる検査は、妊婦検診で医師が行う超音波検査です。エコー検査とも言われます。妊娠中に行われる超音波検査には、以下の2つの方法があります。

  • 経膣法(けいちつほう)
  • 経腹法(けいふくほう)

経膣法(けいちつほう)は、超音波を発する細長い棒状のプローブを膣の中に入れて、子宮内を観察する方法です。おもに妊娠初期~妊娠中期(3~4ヶ月ころ)に使用されます。

経腹法(けいふくほう)は、ママのお腹の上から器具を当てて胎児の様子を観察する方法です。

おもに妊娠中期(妊娠4ヶ月)以降から用いられます。

超音波検査で見える性器の形により、赤ちゃんの性別がわかります。

超音波検査で男の子と判断されるとき

超音波検査で男の子と判断されるのは、陰部にピーナッツの形のような外性器が見えたときです。ただし、へその緒が陰茎に見えるなど、わかりにくい場合があります。

超音波検査で女の子と判断されるとき

超音波検査で女の子と判断されるのは、赤ちゃんの外性器が葉っぱやコーヒー豆のような形に見えたときです。男の子ほどはっきり確認できないことがあります。

また子宮が黒い丸として見えると、女の子とわかることも。腹部に2つの黒い丸があれば子宮と膀胱を示すので女の子、腹部に見える黒い丸が1つなら膀胱のみなので男の子、と確認できる場合もあります。

超音波検査で見えないときもある

健診時に「そろそろ赤ちゃんの性別がわかるかも」と期待しても、超音波検査で見えないときがあります。性器が形成されていても男女の区別がわからないときは、以下のような場合です。

  • 赤ちゃんが背中やお尻を向けている
  • 赤ちゃんが足を閉じている
  • 手や足など体の一部が股間に重なっている
  • へその緒が股間に重なっている

ちなみに筆者の場合、赤ちゃんの性別がわかったのは妊娠7ヶ月ころでした。早く知りたいと思いましたが「恥ずかしいのかな」と前向きに捉え、次の健診まで楽しみに待つよう心がけました。

赤ちゃんの性別がわかるのは妊婦健診のとき

赤ちゃんの性別がわかるのは妊婦健診のときが多いでしょう。妊婦健診の目的は、ママや赤ちゃんの健康状態を定期的に確認することです。超音波検査は赤ちゃんの性別を知るためではなく、妊娠経過を把握、確認するために行われます。

標準的な妊婦健診の頻度は、厚生労働省によると以下のとおりです。

  • 妊娠0~23週は4週間に1回
  • 妊娠24~35週は2週間に1回
  • 妊娠36週以降から出産までは1週間に1回

赤ちゃんの成長やママの健康状態を定期的に確認することは、無事に出産するためにとても大切です。妊婦健診は必ず受けるようにしましょう。

出産前に赤ちゃんの性別を知るメリット・デメリット

出産前に赤ちゃんの性別を知りたい方もいれば、生まれるまで楽しみに待ちたい方もいます。出産前に赤ちゃんの性別を知るメリット・デメリットは以下のとおりです。

【メリット】

  • 赤ちゃんの名前を考えられる
  • 衣類や育児グッズを揃えるとき参考にできる
  • 家族・友人に伝えられる

赤ちゃんの性別はママやパパだけでなく、祖父母や親せきも気になるものです。また出産のお祝いを考える家族や友人から性別を聞かれることもあります。

【デメリット】

赤ちゃんの性別が期待と違った場合、ショックを受けることがあります。たとえば「家の跡継ぎが欲しいから男の子がいい」、産み分けをしたので「次こそ女の子が欲しい」など期待している場合があります。

しかし赤ちゃんの性別が思い通りになるとは限りません。もし期待した性別と逆だったとしても、出産までに受け入れできるよう家族の協力も大切です。

赤ちゃんの性別を知りたい・知りたくない旨を医師に伝えるべき理由

赤ちゃんの性別を知りたい・知りたくない旨を医師に伝えるべき理由は、医師の考え方や産院の方針が異なるからです。

たとえば赤ちゃんの性別を言わない医師や産院があります。超音波検査で性別はほぼわかるものの100%ではないので、積極的に言わない医師もいます。一方で性別を知りたいだろうと、気を利かして教えてくれる医師がいるなど対応は様々です。

赤ちゃんの性別を出産前に知りたい、知りたくないなどの希望がある方は、診察前に伝えておくといいでしょう。

赤ちゃんの性別に関するジンクス

赤ちゃんの性別が気になるのはいつの時代も同じ。昔は出産前に性別がわからなかったので、言い伝えに影響力があったのかもしれません。

以下で紹介するジンクスに医学的根拠はありませんが、赤ちゃんの誕生を楽しみにする気持ちからくるものでしょう。気にし過ぎず、話題のひとつとして楽しみながら妊娠期間を過ごしましょう。

ママのお腹の出方

「ママのお腹が前に突き出ていると男の子、横に広がると女の子」

たまたま予想どおりになりましたが、このジンクスに医学的根拠はありません。

お腹の出方は、赤ちゃんの性別により差が出るのではなく、ママの骨盤の広さによるからです。もし骨盤が狭ければ赤ちゃんが入りきらず、お腹が前に出てくることあります。

ママの顔つき

「ママの顔つきが優しくなると女の子、きつい顔になると男の子」

顔つきの変化は自分ではわかりにくいものです。もし周りの人から顔つきが変わったと言われても、あまり気にせず参考程度にとどめておきましょう。

ママの体毛の変化

「ママの体毛が毛深くなったら男の子、薄くなったら女の子」

妊娠中は女性ホルモンの変化により、体毛が濃くなることがあります。ただし赤ちゃんの性別によって体毛の濃さに違いがあるという根拠はないです。

出産後にホルモンバランスが整うと、体毛はもとに戻り気にならなくなってきます。

つわりの症状

「つわりがひどいと女の子、つわりが軽いと男の子」

このジンクスも根拠はありません。つわりの症状は体質や個人差が大きく、感じ方も人それぞれ違います。

胎動の差

「胎動が激しいと男の子、優しいと女の子」

胎動の激しさや感じ方は個人差があります。男女差があるという根拠はなく、胎動を感じるのは赤ちゃんが活発に動いているからです。

食べ物の好みの変化

「お肉やジャンクフードが食べたくなるなら男の子、甘いものが食べたくなるなら女の子」

妊娠中は食べ物の好みが変わりやすく、妊娠がはじめてのママは驚くかもしれません。男女のイメージが影響しているのでしょう。

上の子がいる場合

「上の子が赤ちゃんの性別を言い当てる」

「上の子のつむじの向きが右回りだと同性、左回りだと異性」

このジンクスにも根拠はありません。赤ちゃんの誕生を待つ中で、上の子との会話のひとつとして楽しむ程度にしましょう。

腹帯に書かれている性別と逆

「お寺の安産祈願でもらう腹帯に書いてある性別と、逆になる」

戌の日の安産祈願のあと、性別が書かれた腹帯をもらうことがあります。筆者の場合、上の子は腹帯に書かれていた性別と逆、下の子は腹帯に書かれていた性別と同じでした。

まとめ

この記事では赤ちゃんの性別がわかる妊娠週数の目安、検査方法、性別に関するジンクスをお伝えしました。

無事に出産するために、妊婦健診で赤ちゃんの成長やママの体調を定期的に確認しましょう。赤ちゃんに会える日を楽しみに、妊娠期間を安心して過ごせるようこの記事が参考になれば幸いです。

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