妊娠報告のタイミングはいつがいい?職場で祝福される言い方と例文

妊娠がわかるとうれしい反面、仕事をしている場合は職場にいつ報告すべきか迷う人も多いのではないでしょうか。「妊娠が発覚したらすぐに報告したほうがよいのでは?」と思うかもしれませんが、伝えるタイミングは相手によって異なります。また出産まで安心して仕事を続けるためには、職場の人間関係を良好に保つことも重要です。さらに周囲に配慮する言い方についても忘れてはいけません。本記事では、職場に妊娠報告をするタイミングや祝福される言い方と例文をご紹介します。妊娠報告時に注意すべきポイントもあわせて解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

職場へ妊娠を報告するタイミング

 

実際のところ職場への妊娠報告は、いつ頃すればよいのでしょうか?一般的に病院で赤ちゃんの心拍を確認できれば、妊娠したといえます。しかし報告するタイミングは、相手ごとに変えるのがおすすめです。今回は、上司・同僚・総務部(人事)の3パターンの報告時期とその理由を解説します。

上司には妊娠初期のうちに報告を

妊娠報告をする際には、まず上司に伝えるようにしましょう。妊娠すると体調不良や定期検診のため、仕事を休む機会が増えます。特につわりがはじまる妊娠初期は体調が変化しやすく、症状の重さによっては会社に行くのが難しくなるかもしれません。理由をきちんと伝えずに休み続けると、職場での信頼関係が崩れる恐れもあるため、上司へは妊娠初期のうちに報告しましょう。早めに報告することで、業務量の調整や体への負担が少ない業務への異動など仕事についての相談がしやすくなりますよ。

同僚への報告は安定期に入ってからでOK

同僚への妊娠報告は、安定期に入ってから行うのがおすすめです。妊娠初期はママの体調はもちろん、赤ちゃんも順調に育つかまだわからない時期。妊娠していることが広く知られてしまうと、赤ちゃんに万が一のことがあったときに、ママ自身がつらい思いをするかもしれません。ただし、同じ業務を行っているなど仕事を休んだときに迷惑をかける可能性が高い相手には伝えておくとよいでしょう。急な体調不良で休むことになっても、理解してもらいやすくなります。

総務部には上司への報告後に伝える

総務部には、上司に伝えた後で報告するのがおすすめです。社員が産休・育休を取得すると職場の人員配置や業務量の調整が必要になりますが、体制が整うまでにはある程度の時間がかかります。総務部への報告が休みに入るギリギリになると、引き継ぎなどがうまくできず、職場に迷惑をかける可能性も。産休・育休を取得するための手続きもしなければならないため、総務部(人事)にも上司と同じく早めに伝えましょう。安定期前に報告するか悩む場合は、上司に相談するのもよいですよ。

職場へ妊娠報告するときの言い方と例文

職場へ妊娠報告するときは、祝福してもらえるよう言い方にも気をつけたいですよね。報告する際は現在の体の状態(妊娠週数)や出産予定日に加えて、産休・育休を取得するのかなど伝える内容は相手によっても違ってきます。ここでは、上司・同僚・総務部(人事)・取引先の4パターンの言い方や具体的な例文をご紹介するので、ぜひ活用してみてください。

上司

上司へ妊娠を伝える際には、自身の体調のことを報告するため、周囲に人がいない場所だと話しやすいですよね。事前にメールやチャットで「仕事についての相談があるため、話をする時間を作っていただきたい」という旨の連絡をしておくとスムーズに進められます。妊娠報告時に伝える内容は、主に以下の7項目です。

  • 妊娠したこと
  • 現在の週数
  • 出産予定日
  • 現在の仕事の状況
  • 仕事の引き継ぎ
  • 産休・育休を取得したいこと
  • 復帰予定時期(子どもが〇歳頃)

出産後も仕事を継続する場合は、妊娠報告に加えて、育休後の働き方も一緒に相談しておきましょう。妊娠によって今までどおりの働き方ができなくなる可能性もあるため、迷惑をかけて申し訳ないといつ気持ちもしっかり伝えてくださいね。

<例文>

私事ではございますが、実は妊娠していることがわかりました。現在〇週で、出産予定日は〇月〇日です。産休・育休を取得したいと考えており、産前は規定どおり〇月まで働きます。育休をいただいた後は、〇月〇日頃に復帰予定です。今後、業務や体調など相談させていただければと思います。

同僚

同僚には、仕事の休憩中など空き時間に伝えます。同じ業務を担当している人には直接伝えるのがマナーですが、営業職など外回りでなかなか会えない場合はメールやチャットで報告しても問題ありません。業務量の調節や引き継ぎをお願いするかもしれないことも一緒に伝えておきましょう。

<例文>

私事ではございますが、妊娠していることがわかりました。現在は妊娠〇週で、出産予定日は〇月〇日です。産休・育休を取得する予定のため、業務の引き継ぎは追ってご相談させていただければと思います。業務のことでご迷惑をおかけすることも出てくるかと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。

総務部(人事)

総務部や人事へは、メールにて妊娠報告を行うのが一般的です。報告内容には現在の状況のほか、産休・育休の取得予定についても伝え、必要な手続きを確認しておきましょう。

<例文>

上司には報告しましたが、現在妊娠〇週であることがわかりました。出産予定日は〇月〇日です。産休育休を取得したいため、必要な書類や手続きについてご教示いただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。

取引先

取引先には、遅くとも産休を取得する1ヶ月前までには報告するのがマナーです。とくに関わりが深い取引先には、直接会って報告するなど丁寧に対応しましょう。妊娠の報告とあわせて、これまでの感謝も忘れずに。自分が業務を離れた後、取引先に不安を感じさせないよう、後任の担当者が決まっていれば紹介します。後任の担当者への引き継ぎも時間をかけて行いましょう。

<例文>

私事で大変恐縮ですが、現在妊娠しており、◯月に出産を控えております。そのため◯月◯日より、長期間お休みをいただくこととなりました。後任は〇〇が担当させていただきます。後日、後任よりご挨拶をさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

職場への妊娠報告時に考えておくこと

 

職場へ妊娠報告する際には、体調に無理なく仕事を続けるためにも、妊娠・出産時に利用できる制度を確認しておくことも重要です。また、出産後の働き方もあわせて相談しましょう。時短勤務ができるかなど、出産後の働き方についての疑問や不安に感じることを質問するのもよいですね。

妊娠・出産時に利用できる制度を確認する

妊娠・出産時には産休・育休だけでなく、今までどおり働き続けるためさまざまな制度を利用可能です。男女雇用均等法では母性健康管理の措置(※1)として、時差通勤や勤務時間の短縮などの通勤緩和、休憩時間や休憩回数の増加といった休憩に関する措置をとるよう定められています。また、主治医が発行する「母性健康管理指導事項連絡カード(※2)」を活用すれば、前述した措置を受けられるよう職場に申し出ることもできます。妊娠中は体調が変化しやすいため、どんな制度を利用できるのか知識を深めておきましょう。

参考(※1):厚生労働省「働く女性の母性健康管理措置、母性保護規定について」

参考(※2):厚生労働省「母性健康管理指導事項連絡カードの活用方法について」

産休・育休後の働き方を考える

職場へ妊娠報告をする際には、今後の働き方についても相談しましょう。まずは出産後に仕事を続けるのか、退職するのかを考えます。職場に復帰する場合は、産休・育休を利用できるか確認が必要です。またフルタイムで働くのか、時短勤務にするのかも、家族で話し合いをはじめておくとよいですね。

職場へ妊娠報告する際に気をつけること

妊娠は喜ばしいことですが、職場に報告する際には周囲に配慮したりタイミングを考えたりと気をつけるポイントがいくつかあります。そこで今回は、職場へ妊娠報告をする際の注意点を5つまとめました。産休に入るまで気持ちよく仕事を続けるためにも、ぜひ参考にしてみてください。

上司には口頭で伝える

上司には、できるだけ直接会い口頭で伝えましょう。妊娠中は仕事を休む機会が増えるため、上司とは相談しやすい関係づくりをしておくことが大切です。妊娠報告をする時間をとってもらい、現在の状況や今後の働き方についてしっかりと伝えます。ただし上司が多忙でなかなか時間を作ってもらえないときは、メールや電話で報告してもOKです。その場合でも、後日会ったときにはあらためて妊娠報告をしてくださいね。

周囲に配慮する

職場には、不妊治療中や流産の経験があるなど妊娠について悲しい思いをした人がいるかもしれません。そのため妊娠報告をするときには、周囲への配慮が欠かせません。妊娠はとても喜ばしいことですが、職場の同僚に伝えるときはうれしい気持ちを少し落ち着かせてくださいね。

伝える相手をしっかり決めておく

妊娠報告をする際には、事前にいつ頃・誰に伝えるかをしっかり決めておくのがおすすめです。妊娠初期の段階で仲の良い同僚に話すと、噂が社内で広まり、知られたくない人の耳に入ってしまうかもしれません。また同じ職場内でも一部の人にしか伝えないと、「自分は聞いていない」「何で言ってくれなかったの」と気まずくなる可能性も。職場の人間関係に影響が出ないよう、同僚にはできるだけ同じタイミングで伝えましょう。

感謝の気持ちを伝える

妊娠中にはママの体と赤ちゃんを守るためのさまざまな制度が定められていますが、利用できるのが当たり前という考えはやめましょう。仕事は1人でしているわけではありません。急な休みなどで、自分の担当業務をフォローしてもらったときはきちんと感謝の気持ちを伝えることが大切です。日頃から感謝の言葉を口にしておくと、いざ産休で職場を離れるときに気持ちよく送りだしてもらえますよ。

タイミングに注意する

職場へ妊娠を報告するタイミングは、前述したように上司や総務部(人事)には妊娠初期・同僚には安定期以降に伝えるようにしましょう。会社では、社員が妊娠すると業務量を調節したり育休からの復帰後の部署を考えたりとさまざまな業務が発生します。妊娠の報告が遅れると、会社は産休に入る前に十分な準備ができず、迷惑をかける可能性も。反対に自分の担当業務の引き継ぎ先が決まっていない段階で同僚に伝えてしまうと、「あの業務は誰がやるのか」と周囲に不安を感じさせてしまうかもしれません。妊娠中だけでなく、育休後もスムーズに仕事に復帰できるよう、報告のタイミングには注意してください。

まとめ

職場への妊娠報告は、タイミングが重要です。妊娠すると体調不良などで急に仕事を休むことが増えるため、上司には妊娠初期のうちに報告します。総務部や人事にも早めに伝え、産休・育休を取得するための手続きについて確認しましょう。同僚には、体調が落ち着いてくる安定期以降の報告がおすすめですよ。妊娠中は業務量の調整など会社内で配慮してもらうことが多くなるため、周囲への感謝の気持ちを忘れてはいけません。妊娠中も無理のない範囲で仕事を続けられるよう、上司や同僚としっかり連携をとるようにしてくださいね。


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