【管理栄養士監修】冬の定番野菜白菜は初期の離乳食から使える!食べやすいレシピ4選

あっさりしていて淡白な味わいの白菜は、冬の定番野菜です。「白菜は離乳食でいつから食べられる?」「白菜はどの部分を使えばいい?」「電子レンジで加熱するなら何分?」など疑問に思う方も多いのではないでしょうか。 この記事では、白菜を離乳食で食べられる時期や月齢ごとの大きさや1回の摂取目安量、白菜の下ごしらえの方法や鍋や電子レンジでの作り方、離乳食で白菜を使う際のポイントについて解説します。 保育園勤務の管理栄養士ママが白菜の簡単離乳食レシピも紹介するので、ぜひ参考にして作ってみてくださいね!

白菜は生後5〜6カ月ごろの初期から食べられる!

 

クセが少ない白菜は、生後5〜6カ月ごろの離乳食初期から食べられる冬の定番野菜です。白菜のほとんどは水分からできており、その中にはカリウムやカルシウムなどのミネラル類、ビタミンCや食物繊維などの栄養が豊富に含まれています。

白菜に含まれている栄養成分は離乳食開始後によく見られる便秘の対策にも向いているので、ぜひ普段の離乳食作りで白菜を積極的に取り入れてみてください。

【赤ちゃんの月齢別】白菜の量と形状の目安

食べる赤ちゃん

 

白菜は離乳食初期から使える食材ですが、使う部分によっては繊維が多い特徴もあります。食べにくいと嫌がって口から出してしまう可能性もあるため、離乳食で白菜を与える際は赤ちゃんの月齢に合わせたかたさや大きさにして与えましょう。赤ちゃんの月齢別の白菜の量と形状の目安をご紹介します。

【赤ちゃんの月齢別】白菜の量と形状の目安

離乳食初期ではブレンダーやミキサーを使うことで簡単にペースト状にできます。ただし繊維が残ってしまうため、繊維を嫌がる場合は裏ごししてあげるのもよいでしょう。

生後7〜8カ月ごろの中期では、フードプロセッサーを使うと簡単にみじん切りができるのでおすすめです。

離乳食で使う白菜の下ごしらえ

ほとんどが水分で占めている白菜は、離乳食でも使いやすい食材です。ただし芯や葉先、外側や内側など場所によって特徴が違っているため、白菜を使う際には下ごしらえの方法を理解しておくとよいでしょう。

この章では、ママやパパが気になる「赤ちゃんにおすすめの部位や黒い点々を食べさせてもいいのか」など、白菜を離乳食で使用する際の下ごしらえについて解説します。

芯の部分は初期には不向き

白菜の芯の部分は繊維が強いので、初期や中期の赤ちゃんには向いていません。加熱してもやわらかくなりにくいので、離乳食開始後の初期や中期では芯の部分を避けて、やわらかい葉先を使うとよいでしょう。

生後9〜11カ月ごろの後期以降で、繊維を嫌がらずに噛んで食べられるようになっている場合は、食べやすい大きさに切ってから少しずつ与えてください。

外側と内側、どの部分が向いている?

生後5〜6カ月ごろの初期から食べられる白菜は、どの部分でも使えます。ただし一番外側の葉はかたいので、離乳食では避けておくとよいでしょう。

離乳食初期や中期の赤ちゃんに使う部分は、やわらかくて甘みのある内側の部分がおすすめです。また繊維が多い外側の部分は、噛んで食べられるようになる生後9カ月以降の後期や完了期の赤ちゃんに向いています。

黒い点々は食べられる

白菜の芯の部分によくみられる黒い点々。虫や農薬、傷みなどが原因だと思っている方も多いのではないでしょうか。

白菜の黒い斑点は「ゴマ症」という生理反応によってできるポリフェノールの一種で、普通に食べても健康に問題はありません。離乳食の赤ちゃんでも食べられるので、捨ててしまわずに使ってみてください。

生の白菜は噛める力がつく2〜3歳から

生の白菜は、離乳食の時期の赤ちゃんには向いていません。芯の部分はシャキシャキとしてかたく、葉の部分は繊維を感じやすいため赤ちゃんが嫌がる可能性があります。生の白菜を与える場合は、しっかり噛んで食べられるようになる2〜3歳ごろから与えましょう。

また赤ちゃんは大人に比べると免疫力が弱いので、離乳食で生野菜を与えるのは衛生的にもおすすめしません。離乳食では食べやすさや衛生面を考慮して、加熱したものを与えましょう。

鍋や電子レンジでの作り方

離乳食で白菜を使う際は、赤ちゃんが食べやすいようにやわらかく加熱したものを与えましょう。白菜は水分量が多く、鍋や電子レンジで加熱すると比較的早く火が通ります。忙しい離乳食作りに負担を感じている方は、ぜひ毎日の離乳食作りで白菜を取り入れてみてください。

鍋のゆで時間は5〜10分程度

白菜は鍋でゆでると、しっとりやわらかく仕上がります。口の中で散らばりやすいみじん切りや角切りにする際にも向いています。

鍋で手軽に白菜をゆでたい場合は、大人用の汁物の具材と一緒に離乳食用の白菜もゆでてから調味料を加える前に取り分けて使うのもおすすめです。

<鍋でゆでる方法(葉1枚分)>

①白菜はぶつ切りにする

②鍋にお湯を沸かして、①を5〜10分中火でゆでる

③水を切って、月齢ごとの大きさにする

電子レンジでの加熱は600Wで3分程度

時短で白菜を加熱したい場合や鍋を使いたくない時は、電子レンジでの加熱方法がおすすめです。ただし電子レンジ加熱は短時間で加熱できるメリットもありますが、水分が蒸発しやすいというデメリットもあります。

白菜を上手に電子レンジ加熱するためには、水少々を加えてからふんわりとラップをして加熱しましょう。

<電子レンジで加熱する方法(葉1枚分)>

①白菜はぶつ切りにする

②耐熱容器に①と水大さじ1を加える

③ふんわりとラップをして電子レンジ600Wで3分程度加熱する

④水を切って、月齢ごとの大きさにする

白菜は冷凍保存がおすすめ

白菜は生のままや加熱後に冷凍保存ができます。生のまま冷凍する場合は、ひと口大に切ってから冷凍保存袋に入れて密封して冷凍しましょう。

当日の離乳食作りの負担を減らしたい場合は、加熱したあとの白菜を冷凍保存しておくのがおすすめです。赤ちゃんの月齢ごとの形状にしてから、1回量ずつ冷凍保存容器や冷凍保存袋に入れて冷凍しましょう。

冷凍保存した白菜は、1週間以内に使い切るように心がけましょう。また食中毒予防のためにも、十分加熱してから食べさせるように意識しておくといいですね。

離乳食で白菜を使う際のポイント

加熱するとやわらかくなる白菜はクセもなく、離乳食におすすめの食材。食べ物の味に慣れていない赤ちゃんでも食べやすいので、毎日の離乳食作りで取り入れてみてください。離乳食で使う際にはいくつかのポイントを押さえておくとよいでしょう。

白菜を嫌がる赤ちゃんに食べさせる工夫

白菜は繊維が多かったり口の中で散らばりやすかったりしやすいので、口から出してしまうことがあります。赤ちゃんが離乳食で白菜を嫌がる場合は、食べやすいように調理の工夫をしてみるのがおすすめです。

初期や中期でペースト状にしたりすりつぶしたりして与える場合は、裏ごしをして繊維を取り除いてあげるとよいでしょう。

また葉先の部分をみじん切りにして与える場合はとろみをつけたり、さつまいもやかぼちゃなど、口の中でまとまりやすい食材と組み合わせたりしてあげると食べやすくなるので試してみてください。

白菜に食物アレルギーはある?

白菜はアレルギー症状が現れやすい特定原材料には含まれていないため、アレルギーの危険性はほとんどありません。

ただし赤ちゃんの体質や体調によっては、白菜を食べてアレルギー症状が現れる可能性もあります。離乳食で白菜を初めて与える場合は、小さじ1杯程度から与えて様子を見るのもいいですね。白菜を食べたあとに下痢やじんましんなどの症状が現れた場合は、食べさせるのを中断して病院を受診しましょう。

初期から食べられる白菜の簡単離乳食レシピ 4選

どんな料理とも合いやすい白菜は、離乳食開始後のおかゆに慣れたあとから食べられる食材です。初期の赤ちゃんでは、食べやすいように裏ごししてあげるのもよいでしょう。

生後5〜6カ月ごろの初期から食べられる白菜の簡単離乳食レシピを紹介するので、ぜひ参考にして作ってみてください。

基本の白菜ペースト

基本の白菜ペースト

 

材料(3〜4回分)

・白菜(葉先)   40g

・水        適量

作り方

1)白菜はぶつ切りにする。

2)鍋にお湯を沸かし、1)をやわらかくなるまでゆでる

3)水気を切った2)をすり鉢ですりつぶす。

4)裏ごしして、繊維を取り除く。

ポイント:鍋で作る基本の白菜ペースト。すり鉢ではなく、ブレンダーやミキサーを使うと簡単にペースト状にできるのでおすすめです。作った白菜ペーストは製氷皿や冷凍保存容器に入れて冷凍しておくと、解凍してすぐに使えるので試してみてくださいね。

白菜の昆布だしスープ

白菜の昆布だしスープ

 

材料(3〜4回分)

・白菜(葉先)       20g

・玉ねぎ          20g

・昆布だし         80ml

作り方

1)白菜と玉ねぎはぶつ切りにする。

2)鍋に昆布だしを加え、1)をやわらかくなるまでゆでる

3)ブレンダーに加えて攪拌させる。

ポイント:昆布だしを使うことで旨みをしっかり感じられるレシピです。ぶつ切りにした食材と昆布だしを耐熱容器に入れて、ふんわりとラップをして電子レンジ600Wで3分加熱して作ることも可能です◎

豆腐と白菜のとろとろ

豆腐と白菜のとろとろ

 

材料(2回分)

・絹ごし豆腐        小さじ2

・白菜(葉先)       40g

・かつおだし        80ml

・米粉           少々

作り方

1)白菜はぶつ切りに切る。

2)鍋にお湯を沸かし、1)と豆腐をやわらかくなるまでゆでる

3)水気を切った白菜と豆腐をそれぞれすり鉢ですりつぶしておく。

4)白菜は裏ごして鍋に戻し、かつおだしと米粉を加えてとろみが出るまで加熱する。

5)皿にすりつぶした豆腐をのせ、上から4)をかける。

ポイント:豆腐だけで食べたり白菜と一緒に食べたりできるレシピです。とろみのついた白菜と混ぜて与えることで、赤ちゃんでも食べやすくなるのでおすすめです。

さつまいもと白菜の出汁がゆ

さつまいもと白菜の出汁がゆ

 

材料(3〜4回分)

・10倍がゆ         40g

・さつまいも        10g

・かつおだし        80ml

・白菜(葉先)       10g

作り方

1)さつまいもと白菜はぶつ切りにする。

2)鍋にお湯を沸かし、1)をやわらかくなるまでゆでる

3)水気を切ったさつまいもと白菜をそれぞれすり鉢ですりつぶしてペースト状にする。

4)10倍がゆにさつまいもペースト、かつおだしを加えてしっかり混ぜ合わせ、皿に盛り付ける。

5)上から白菜ペーストをのせる。

ポイント:葉物野菜独特の青臭さが苦手な赤ちゃんでも食べやすいおかゆレシピです。甘みの強いさつまいもや、かつおだしの旨みでおいしく食べられます。

まとめ

白菜は生後5〜6カ月の初期から食べられる食材。離乳食初期で白菜を使う場合は、内側の葉先の部分をしっかり加熱してペースト状にしたものから与えられます。今回の記事で紹介した初期から食べられる白菜の簡単離乳食レシピを参考に、ぜひ毎日の離乳食で取り入れてみてください。

初期や中期では葉先の部分が向いていることや冷凍保存方法など、白菜の使い方のポイントを押さえれば、離乳食開始後の赤ちゃんもきっとおいしく食べてくれますよ!


ライター名:谷岡友梨

保育園で管理栄養士として5年間勤務し、離乳食・アレルギー食・幼児食の献立作成、調理に携わる。現在では離乳食のレシピ考案、コラム執筆などを行いながらママたちへの離乳食相談を行っている一児の母。


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