【管理栄養士監修】離乳食でバナナを食べよう!加熱のやめ時とおすすめレシピ3選

やさしい甘みが特徴的なバナナは、離乳食の赤ちゃんに向いている食材です。「離乳食でバナナはいつから食べられる?」「離乳食のバナナを加熱するのはいつまで?」「離乳食におすすめのバナナレシピはある?」など疑問に思う方も多いのではないでしょうか。 この記事では、離乳食でバナナを与えられる時期やバナナを加熱する理由、加熱なしで与えられるようになる時期や赤ちゃんにバナナを与える際の注意点などについて解説します。 保育園勤務の管理栄養士ママが離乳食初期以降の赤ちゃんにおすすめのバナナレシピも紹介するので、ぜひ参考にして作ってみてくださいね!

離乳食でバナナは初期から食べられる食材

バナナ食べる子ども

 

離乳食でバナナは、生後5〜6カ月ごろの初期から食べられる食材です。
バナナのやわらかい果肉は甘みも強いので、離乳食でも取り入れやすい特徴があります。離乳食で赤ちゃんにバナナを与える場合は、基本的に加熱したものを与えましょう。

バナナには赤ちゃんのエネルギー源となる糖質や食物繊維が豊富に含まれています。離乳食開始後の便秘対策として取り入れてみるのもよいでしょう。

離乳食でバナナを加熱するのはなぜ?

一般的に、離乳食では加熱して与えることがよいとされているバナナ。「離乳食でバナナを加熱するのはなぜ?」と気になる方も多いのではないでしょうか。

離乳食でバナナを加熱した方がよいとされている理由にはいくつかあります。ここではバナナを加熱した方がいい理由について解説します。

やわらかくなる

バナナはやわらかく噛み切りやすい食材ですが、加熱することでよりやわらかくなる特徴がある果物です。

果肉がやわらかくなることでペースト状にしやすかったりつぶしやすくなったりするので、形状を崩して調理したい離乳食に向いています。

赤ちゃんが生のバナナをうまく食べられない場合は、加熱したバナナを角切りにしたりスティック状にしたりして与えるとよいでしょう。

アレルギー症状を和らげる

バナナは加熱することで、アレルギー症状を和らげることが期待できます。
バナナはアレルギーの表示が推奨されている21品目に含まれている食材。赤ちゃんの体質や体調によってはアレルギー症状を引き起こす可能性があります。

加熱すれば必ずアレルギー症状が現れないというわけではありませんが、初めてバナナを食べさせる場合やアレルギー症状が現れないか不安な場合は加熱したものから与えるとよいでしょう。

衛生的に食べられる

離乳食でバナナを加熱して与えると、赤ちゃんが衛生的に食べられるメリットもあります。
赤ちゃんは病原菌に対する抵抗力が弱いので、大人に比べて食中毒になりやすく重症化しやすい特徴も。

食中毒予防のためにも離乳食作りの際はこまめに手を洗って清潔を保ち、バナナなどの食材は加熱してから与えるとよいでしょう。

甘みが増す

バナナは加熱すると甘みが増す性質があります。離乳食では調味料をほとんど使わないので、甘みを出すために加熱したバナナを取り入れてみるのもよいでしょう。

また、青臭さや酸味が強い野菜類と一緒に組み合わせると、赤ちゃんでも食べやすくなるのでおすすめです。加熱したバナナはそのまま与えても美味しく食べられますが、赤ちゃんが苦手な食べ物と一緒に食べさせてあげるのもよいでしょう。

離乳食でバナナを加熱なしで与えるのはいつから?

「離乳食でバナナを生であげてしまったけど大丈夫?」「生のバナナを与えてもいいのはいつから?」など気になる方も多いのではないでしょうか。

バナナは赤ちゃんの月齢や口腔機能に合った形状になっていれば、必ずしも加熱しなければいけないわけではありません。

生のバナナを与える時期に迷った場合は、バナナをつぶして与えられるようになる生後7〜8カ月ごろの中期以降を目安に与えるとよいでしょう。

離乳食でバナナを与える際の注意点

やさしい甘みとやわらかい果肉が特徴的なバナナは、離乳食に向いている食材です。赤ちゃんが安全に離乳食でバナナを食べるためには、いくつかの注意点を理解しておくとよいでしょう。
アレルギーに気をつける
離乳食でバナナを初めて与える際は、バナナアレルギーに気をつけましょう。バナナはアレルギー症状を引き起こしやすい食べ物ではありませんが、アレルギー症状を引き起こす可能性がある「特定原材料に準ずるもの」に含まれている食材です。

離乳食でバナナを初めて与える際は病院を受診しやすい平日の午前中に小さじ1程度から与え、じんましんや発赤、呼吸器の異常などのアレルギー症状が現れたらすぐに病院を受診できるようにしておくとよいでしょう。
スティック状にする際は、十分な長さを確保する
スティック状に切ったバナナは、離乳食後期以降の赤ちゃんが手づかみ食べする時にもおすすめの食べ物です。

しかしバナナは皮を剥くと表面がツルっとしており、前歯でうまく噛みきれないと間違えて飲み込んでしまう恐れがあるので注意が必要です。しっかり自分の手で持って、かじりとれるような長さにカットして与えましょう。

スティック状のバナナを手に持った時に滑って上手に食べられない場合は、まわりに少量のきな粉をまぶしてからあげるのもおすすめです。

離乳食でのバナナの加熱方法と目安時間

加熱すると甘みが増したりやわらかくなったりして、赤ちゃんでも食べやすくなるバナナ。バナナは比較的早く火が通るので、離乳食で手軽に栄養のある食材を取り入れたい方にも向いています。

今回はバナナを離乳食で加熱する方法や、加熱する際の目安時間について紹介します。

鍋での加熱方法

1本以上のバナナをまとめて加熱したい場合は、鍋で加熱する方法がおすすめです。鍋での加熱方法は、1回量だけではなく多めのバナナを下ごしらえして冷凍保存しておきたい場合にも向いています。

<鍋での加熱方法>
1)バナナは皮を剥いておく。
2)沸騰したお湯に1)を加え、5分程度加熱する。
3)やわらかくなったら鍋から取り出す。
4)赤ちゃんの月齢ごとの形状にカットする。

電子レンジでの加熱方法

少量のバナナを加熱する場合は、電子レンジでの加熱がおすすめです。加熱しすぎると、バナナが爆発してしまうこともあるので気をつけましょう。

また電子レンジで加熱するとバナナが黒くなる場合もありますが、表面が酸化してしまっているだけなので衛生的に問題はありません。見た目が気になる場合は、表面に少量のレモン汁を振ってから加熱するのもよいでしょう。

<電子レンジでの加熱方法>
1)バナナ(10g)は皮をむいて、赤ちゃんの月齢ごとの形状にする。
2)耐熱皿に1)と少量の水を加えて、ふんわりとラップをする。
3)電子レンジ500Wで40秒程度加熱する。

離乳食で加熱したバナナは冷凍保存が便利

離乳食で使うために加熱したバナナは、赤ちゃんの月齢に合わせた形状にしてから1回量ずつ小分けにして冷凍保存をしておくのがおすすめです。

バナナペーストは冷凍保存袋に平らになるように入れて、袋の上から割り箸などで1回量ずつに筋目をつけてから冷凍しておく方法もよいでしょう。冷凍保存袋で保存したバナナは筋目の部分を袋の上から手でパキッと割るだけで、簡単に使いたい分を取り出せます。

離乳食を冷凍保存する場合は1週間以内には使い切るようにして、十分再加熱してから食べさせましょう。

離乳食におすすめのバナナレシピ 3選

離乳食でバナナを利用する際は、バナナ本来の甘みややわらかさを生かしたレシピがおすすめです。バナナはつぶすと食材をまとまりやすくする粘りもあるので、口の中で散らばりやすい食材と組み合わせるのもよいでしょう。

保育園勤務の管理栄養士ママが離乳食初期から食べられるバナナレシピを紹介するので、ぜひ参考にして作ってみてくださいね。

【初期】バナナとさつまいものとろとろ

【初期】バナナとさつまいものとろとろ

 

材料(1回分)
・バナナ          小さじ2
・さつまいも        小さじ1
・育児用ミルク(調乳済み) 大さじ1

作り方
1)バナナとさつまいもは、鍋でやわらかくなるまでゆでる
2)1)をすり鉢ですりつぶしてペースト状にする
3)育児用ミルクを加えて、しっかり混ぜ合わせる

ポイント:甘みの強いバナナとさつまいも、ミルクを加えたレシピは赤ちゃんの大好物間違いなし。砂糖を使わなくても、素材本来の甘みを感じられるので美味しく召し上がれます。

【中期】かぼちゃとバナナのヨーグルトサラダ

【中期】かぼちゃとバナナのヨーグルトサラダ

 

材料(1回分)
・かぼちゃ      20g
・バナナ       小さじ1
・無糖ヨーグルト   大さじ1

作り方
1)かぼちゃは皮を削ぎ落とし、5mm角に切る
2)耐熱容器に1)と粗くつぶしたバナナ、かぶる程度の水(分量外)を入れる
3)ふんわりとラップをして、電子レンジ600Wで3分30秒加熱する
4)水気を切って、粗熱が取れたらヨーグルトを混ぜ合わせる

ポイント:赤ちゃんがもぐもぐしやすいように、かぼちゃは形を残しつつバナナはつぶして使用しています。電子レンジでの加熱が足りないようであれば、10秒ずつ追加で加熱してみてください。

【後期】米粉のバナナパンケーキ

【後期】米粉のバナナパンケーキ

 

材料(作りやすい分量)
・米粉         25g
・ベーキングパウダー  1g
・豆乳         大さじ2
・砂糖         小さじ1/3
・バナナ        1/2本(約50g)

作り方
1)バナナは皮をむいて粗つぶしにしておく
2)ボウルに1)と材料全てを加えてしっかり混ぜ合わせる
3)熱したフライパンに2)の生地を加え、中に火が通るまで弱火で両面焼く

ポイント:卵と乳不使用のパンケーキです。米粉使用でもっちりとしているので、離乳食後期の赤ちゃんでも美味しく食べられます。

まとめ

やさしい甘みが特徴的なバナナは、赤ちゃんにも人気の食材。離乳食の赤ちゃんがバナナを食べる場合は食べやすさや衛生面を考慮して、加熱したものを与えるのがおすすめです。

しかしバナナは必ず加熱する必要はないので、赤ちゃんが生のまま食べられるようであれば加熱せずに与えるのもよいでしょう。

赤ちゃんが喜ぶバナナの離乳食レシピを探している方は、ぜひこの記事のレシピを参考にして作ってみてくださいね。


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