2021年12月15日 00:00
多くのママは赤ちゃんの歯がいつ生えるかと待ち遠しいのではないでしょうか?赤ちゃんの歯が生えてくる前に、歯の管理や虫歯予防のためのお手入れを実践できるようにしておくと赤ちゃんの歯が生えた時にスムーズに対応できるようになります。今回は赤ちゃんの歯はいつから生えてくるのか、時期に合わせた虫歯ケアなどを紹介していきます。
赤ちゃんの歯のことを「乳歯」と呼びますが、乳歯が生えてくる時期は生後6カ月~9カ月ごろといわれています。乳歯が生え始める時期には個人差があり、早い子では4カ月ごろから、遅い子では1歳ごろに生え始める場合もあるようです。
乳歯は計20本で、だいたい2歳半~3歳までにすべて生えると言われています。1歳を過ぎても歯が生えてこない場合や、3歳になっても生え揃わない場合は、歯ぐきを触ってみて固いものがないか確認してみてください。固く触れると歯が存在している証拠なので心配はありませんが、生えてくる気配が全くない場合は小児歯科医に相談してみましょう。
赤ちゃんの歯は下の歯から生え始め、下の歯の2本の次に上の歯の2本が生えてくるのが一般的です。上の歯4本、下の歯4本が前歯の部分で、前歯8本が生えた後、となりの歯(犬歯)を飛ばして奥歯が生え、次に犬歯が生え、2歳半ごろに奥歯が生えてくるのが目安となります。たまに上の歯が先に生えたり、生える順が違ったりする場合もありますが、歯が生える順番にも個人差があります。
歯が生えていれば問題ないことがほとんどなので心配はありません。歯が生える順番がバラバラすぎて歯並びがガタガタしすぎたり、すき間が空きすぎたりしている場合には将来の歯並びに影響することもあるので小児歯科医に相談してみるとよいでしょう。
赤ちゃんは歯が生えた時期や生え始める前になると不快や痛みを感じたりしてよく泣いたり、ぐずったり寝てくれなかったりすることがあります。歯が生える前はよだれの量が増え、指や服、おもちゃなど何でも噛んだり母乳やミルクなどを飲まなくなったりします。赤ちゃん自身がうまく対処できればよいのですが、思いどおりにならない時にはぐずるのでママが大変ですよね。
歯が生える時にぐずる赤ちゃんへの対処方法として、
などがあります。
歯がためグッズは、洗うのも簡単なシリコン製がおすすめ。ブレスレットのように木製のビーズが連なっている歯がためは、ビーズが外れて誤嚥する危険性があるので安全のために避けるようにしましょう。冷蔵庫で冷やした歯がためを使用したり、水で濡らしたガーゼなどで歯ぐきを冷やしてあげるのも効果的です。指やガーゼで優しく歯ぐきを揉んであげるのも不快感を改善するのに役立ちます。
赤ちゃんの歯のお手入れをする上で知っておきたいのが、乳歯が永久歯に影響するということです。永久歯は乳歯の下の歯ぐきに存在しており、生え変わる時期までじょうぶな歯になろうと発育します。もし乳歯が虫歯になり進行してしまうと、ミュータンス菌が乳歯の根元に残り永久歯が虫歯になりやすくなってしまいます。また発育中の永久歯が十分な栄養を受けれず、歯の質へ影響や歯並びにも影響を及ぼすので乳歯の管理が大事です。
虫歯になる原因はミュータンス菌、糖質、歯の質です。ミュータンス菌が増え、糖質が口の中にたまればたまるほど虫歯になりやすくなります。また、虫歯は歯の質が弱いと生じることもあります。そのため赤ちゃんでも歯が生えた時期から虫歯予防のためのケアが必要です。具体的にどのような方法で予防するのか説明します。
実は歯はママのお腹の中にいる時から作られており「歯の質」は胎児期にほぼ決まります。乳歯は妊娠2カ月ごろから少しずつ作られ、妊娠4カ月ごろに固くなり始めます。じょうぶな歯を作るためにはビタミンA、ビタミンC、ビタミンD、良質のタンパク質、カルシウムやリンなど十分な栄養が必要となります。ママの身体と、赤ちゃんの歯のためにもバランスよい食事を心がけましょう。
歯磨きは一本でも歯が生え始めた時期から行うことが推奨されています。赤ちゃんはいきなり口を触られるのを嫌がることがあるので、まずはあお向けで寝かせて歯を観察する練習から行います。座った状態で口の中を見るよりあお向けに寝かしたほうが隅々と観察ができます。
もし嫌がって泣いてしまう場合は無理せずに座った状態で綿棒やガーゼでふき取る程度でも十分です。そして一生懸命磨こうとママの顔が怖く見えてしまう場合もあるので、できるだけ笑顔を保つことをおすすめします。
虫歯は糖質が原因となるので、糖質が含まれるジュースやお菓子はなるべく避けるようにし、飲ませすぎず時間をかけて飲ませないようにしましょう。ジュースは糖分が多く含まれているので、できれば飲み物は水かお茶をあげるのを習慣にします。どうしてもジュースを飲まざるを得ない状況の時は、歯をガーゼや綿棒などでふき取ってください。
本来赤ちゃんの口にはミュータンス菌はいませんが、大人と関わる中で少しずつ口に入ってきます。ミュータンス菌は特に糖質によって増殖しやすいので甘いものを避けるようにし、摂取した時にはふき取るようにしましょう。
フッ素はフッ化物といわれており、虫歯になりかけの歯を再石灰化したり、歯垢が生じないように歯を固くしたりする作用があります。そのため、定期的にフッ化物を塗布することは歯を健康に保つことにつながります。
フッ化物塗布も大事ですが、基本的には食事や歯みがきの習慣が大切ということを念頭にいれておきましょう。
定期健診が虫歯の早期発見・治療につながるので、定期的にチェックすることが大切です。虫歯予防はママが子どもの歯の状態を観察する習慣と、国や自治体で行っている歯科定期健診を受けることから始まります。幼児の場合1歳6カ月、3歳に定期的な歯科検診があります。検診で要チェックとなった場合には、歯科で定期的に健診を受けるようにしましょう。
虫歯を予防するためには歯みがきの習慣が重要です。特にママの仕上げみがきは欠かせません。効率よく行うための歯みがき方法について紹介します。
乳歯が生えたての場合はガーゼなどでふき取るだけでも十分です。前歯が8本揃う1歳ごろから、赤ちゃんの歯に合わせて小さい歯ブラシで磨くと良いでしょう。大きすぎると傷つけてしまったり赤ちゃんが痛みを感じたりします。赤ちゃんの口の大きさや歯の数に合わせて歯ブラシを選びましょう。
歯みがきはできれば毎食後に行うのが望ましいですが、最低寝る前に1回は歯みがきをすることが大事です。寝る時間は唾液の量が減り口の清潔が保ちにくくなってしまいます。歯みがきを開始して慣れないうちは毎食後難しいかもしれませんが、少しずつできるように調節してみるとよいでしょう。
赤ちゃんの歯は一般的に6~9カ月に生えます。生えてきたころから虫歯予防のために歯みがきの習慣が大切ということがわかりました。赤ちゃんの歯の健康を保つために、フッ素を塗布したり糖質を控えたりする努力も必要です。ママが少しでも意識していくことで虫歯予防につながっていくのでできることから実践してみましょう。
あわせて読みたい