2021年10月16日 00:00
赤ちゃんの熱はいつも突然。お子さんが発熱したらつい慌ててしまいますが、そんな時こそ落ち着いて対応したいものですね。赤ちゃんは、体温調節する機能が未熟なため、些細なことがきっかけで発熱してしまうことがあります。ここでは、赤ちゃんの発熱時に慌てずに対処できる目安と対応をご紹介していきましょう。
赤ちゃんが熱を出した時は、ママがそばですぐに気付いてあげることで、適切に対応することができます。
赤ちゃんは体温調節機能が未熟で、免疫力も十分に備わっていないため、熱を出しやすい性質があります。赤ちゃんの発熱のほとんどは、急を要するものではありませんが、いつもと違う様子に早く気付いてあげることで適切に対処することができます。
①機嫌が悪くなったり、ぐずったりする場合
おしゃべりできない赤ちゃんは、発熱で不快な状態を泣いて訴えます。いつもよりぐずって、機嫌が悪くなります。
②鼻水・下痢・嘔吐・咳などの症状が出る
風邪などが原因の場合は、鼻水や下痢・嘔吐・咳などの症状が現れます。発熱に伴い、その他の症状がないかチェックしてみてください。
③熱が出ても機嫌が良く食欲がある場合もある
赤ちゃんは大人よりも体温がやや高めです。熱はあるけれど機嫌が良い場合があります。食欲もあり水分もしっかり摂れていて、おもちゃで遊ぶなど落ち着いた様子の場合はお家で様子をみてください。
免疫力が低い赤ちゃんは、大人ならば跳ね返せる病原体も排除しきれずに、感染症などを引き起こすことがあります。また、真夏の炎天下やエアコンの効いた室内などの環境的要因によっても発熱します。
赤ちゃんの平熱は大人よりも高く、だいたい36.5~37.5℃ぐらいとされています。特に、新生児は体温が高めです。いずれにしても、お子さんの平熱を日頃から把握しておくことが非常に大切です。
大人の平熱は、だいたい36.0~36.5℃ぐらいです。平均すると36.2℃ぐらいで、人によって35℃台の方もいれば37℃という方もいます。大人の37.5℃というと、寒気や全身の倦怠感など発熱時の症状が現れますが、赤ちゃんの場合は37.5℃でも元気な様子で食欲があることが多くみられます。
大人と同じように、赤ちゃんの平熱にも個人差があります。お子さんの平熱を把握しておくことで、発熱時にちゃんと気付いてあげることができます。そのためにも、普段から体温を測る習慣をつけておくことをおすすめします。
赤ちゃんの発熱は、急に起こることがあります。そんな時に慌てないで対処できるように、以下の基準をもとに様子をみましょう。
赤ちゃんが発熱しても機嫌良い場合は、少しご自宅で様子をみていて大丈夫です。おもちゃで遊んだり、絵本を読んだりなど、ほかの物に興味を示して落ち着いた様子であれば、急を要する発熱ではありません。
発熱していても食欲があってごはんをしっかりと食べている様子、水分を十分に摂れている様子であれば心配ありません。熱のある時は、脱水症状に気を付けてください。
赤ちゃんは元々体温が高めなので、37.5℃を目安にして微熱の場合は焦らなくて大丈夫です。こまめに体温を測り、高熱へ上がってないか?発熱のほかに鼻水が下痢・嘔吐などの症状がないか?などに気を付けて、しばらく様子をみましょう。
赤ちゃんは、抵抗力が低いため感染症を引き起こしやすく、体温調節が上手にできないので暑い環境にさらされるだけで発熱します。赤ちゃんが発熱した時は以下の点に気を付けて、ママやパパで正しい対処をする必要があります。
発熱時は、とにかく脱水症状に気を付けて、こまめに水分補給をしましょう。なお、授乳中の赤ちゃんは、母乳やミルクしか飲めないので、水分補給として赤ちゃんが欲しがるだけあげます。特に、発熱に加えて下痢や嘔吐の症状がある場合は、脱水状態に陥りやすいため、尿の量や色などに気を付けて体調の異変をチェックしておきます。
赤ちゃんが汗をかいたままでいると、身体が冷え込んで体温が奪われてしまいます。汗を掻いたらすぐに拭いてあげる・着替えなどが大切です。また、炎天下や暑い室内などでは、
熱がこもらないように身体を冷やしてあげてください。
赤ちゃんの発熱時は、慌てて薬に頼らないことが大切です。特に、熱は上がりきらないと下がらないので、むやみに解熱剤を用いないでください。服薬は医師の判断に従って行いましょう。
赤ちゃんが発熱してから、以下のような症状が見られた場合は、医療機関を受診してください。なお、受診の際は発熱してからの経緯をお医者さんに伝えられるように、メモしておくのもおすすめです。
発熱してから2日~3日経過しても、まだ熱が下がらない場合は医療機関を受診しましょう。発熱は、赤ちゃんも体力を消耗します。専門の医師に診てもらうことで、ママもパパも安心できます。
赤ちゃんの様子が明らかにぐったりしている様子、または息苦しそうにしている場合は、速やかに医療機関を受診してください。この場合、夜間でも救急外来を受診する必要があります。
発熱に伴って、嘔吐や下痢が続いている場合は脱水症状になりやすい状態です。嘔吐・下痢症状が酷い場合や水分補給が十分にできない場合は、速やかに医療機関を受診してください。
赤ちゃんの発熱では以下の点に気を付けて、明らかに様子がおかしい場合は救急外来を受診してください。
抵抗力が低い生後3カ月未満の発熱は、注意が必要です。特に、呼吸が苦しそうな様子や咳や痰が酷い場合は、救急外来に連れて行ってください。また、41℃以上の高熱が出た場合や、赤ちゃんに呼びかけても反応がなく意識がない場合は、夜中でも救急外来を受診してください。
下痢や嘔吐があって、ぐったりとしている様子や、食欲がなく水分摂取ができない場合は、医療機関を受診してください。また、排尿回数が減っていたり、尿の色が濃かったりするなど、排尿の状態も確認しておいてください。
ぐったりして声をかけても応答しない、或いは大泉門が陥没している場合は、医療機関を受診してください。大泉門とは、赤ちゃんの前頭部にある骨がない部分を言います。通常大泉門は平らですが、嘔吐と下痢が頻回となり、脱水状態になると大泉門がへこんでしまいます。
赤ちゃんの発熱は、なんの前触れもなく突然に出ることが多いため、つい慌ててしまいます。そんな時、ママやパパが慌てずに落ち着いて対処できれば、赤ちゃんも安心できます。まずは、焦らずに赤ちゃんを注意深く観察することが大切です。
赤ちゃんの発熱サインに気付くためにも、日頃からお子さんの平熱や体質・性格を把握しておきましょう。
なお、発熱に伴って嘔吐や下痢が激しく、脱水症状の恐れがある場合など、赤ちゃんの様子が明らかにおかしい時は、至急かかりつけ医もしくは、救急外来を受診してください。
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