2026年03月01日 00:00
赤ちゃんの便秘は珍しいことではありませんが、「大丈夫かな…」と不安になるママも多いことでしょう。 便秘に関する知識や対策を理解しておくことで、「何日出ないと便秘なの?」「どんなときに病院へ行くべき?」といった不安にも落ち着いた対処ができるようになるでしょう。 今回は、赤ちゃんが便秘になる原因や効果的なマッサージ、受診が必要なサインについて詳しく解説します。
赤ちゃんが便秘になる背景には、月齢や授乳、離乳食の状況、生活リズムなどの要因が絡んでいます。特に赤ちゃんの腸はまだ未熟なため、こうした要因を敏感に受け取りやすいことが便秘の原因につながっているといえるでしょう。
ここでは、赤ちゃんが便秘になる主な原因や便秘と判断する目安について解説します。
赤ちゃんの排便リズムは個人差があるため、「何日出なければ便秘」という明確な基準は存在しません。特に母乳で育つ赤ちゃんは、必要な栄養をほとんど吸収するため、3〜5日排便がなくても問題ない場合があります。それでも腸がしっかり働いていれば、やわらかい便がまとまって出ることも珍しくありません。
一方でミルク育児の赤ちゃんは、毎日〜2日に一度排便するケースが多いといえます。そのため、数日排便がない場合は便秘を疑ってもよいでしょう。
赤ちゃんの便秘を判断する際に大切なことは、「日数」ではなく、便の硬さや赤ちゃんの様子です。コロコロとした固い便が続く、力んでも出ない、不機嫌などのサインが見られたら便秘の可能性を考えましょう。
生後0〜3ヶ月の赤ちゃんは、消化機能が未熟で腸の働きが整っていないため、便秘になりやすい時期です。授乳間隔が安定しないことも影響し、お腹にガスが溜まりやすくなることで便が出にくい場合もあります。
さらに、体を大きく動かす機会が少ない月齢でもあるため、腸を刺激する要素が少ないことも便秘につながりやすい要因です。また、この時期の赤ちゃんは環境の変化にも敏感で、気温の低下や抱かれ方の違いだけでも腸の動きが鈍るケースがあります。
毎日排便がない場合でも、その多くはこの時期特有の生理的なものです。こうした赤ちゃんの未熟さを理解し、日々の小さな変化を見逃さないようにしましょう。
ミルク育児の場合、赤ちゃんに粉ミルクの種類や濃さが腸に合わず、便が固くなることがあります。また、乳首の形が赤ちゃんに合わないと空気を多く飲み込み、お腹の張りにもつながるでしょう。特に、ミルクの切り替え時期は便の変化が起きやすいため、様子を見ながら進めてください。
離乳食が始まると、食材の内容が便に影響を及ぼします。食物繊維が不足する、炭水化物に偏る、水分量が少ないといった要因は便秘を引き起こすことがあるでしょう。離乳食期は食材の選び方・調理の仕方・水分量といった調整を丁寧に行うようにしてください。

赤ちゃんの便秘対策では、授乳の与え方や抱く角度、体温などを確認することから始めましょう。お腹の調子は日々変化するため、無理のないケアを続けながら赤ちゃんの自然なリズムに寄り添う姿勢を心がけてください。
ここでは、赤ちゃんの便秘に効果的な対策やケアポイントについて解説します。
赤ちゃんの便秘対策としてまず見直したいのが、授乳量と与え方です。
飲む量が多すぎると腸に負担がかかり、逆に少ないと便が硬くなる原因になります。月齢に応じた授乳の適量や回数を知ったうえで、赤ちゃんがどの程度で満足しているかを観察しながら調整してください。
また、授乳姿勢も赤ちゃんの便秘に影響します。
抱く角度が浅かったり、哺乳瓶の傾きが合わなかったりすると空気を多く飲み込んでしまうため、お腹にガスが溜まりやすくなり、排便がスムーズに進まないことがあるでしょう。
さらに、授乳後のゲップが不十分だとお腹の張りが続き、吐き戻しや不機嫌の原因にもなるため、毎回しっかりと出してあげることが大切です。
離乳食期の便秘は、食材選びが大きく影響します。そのため、便をやわらかくし、腸の動きを助ける食物繊維と水分を多く含む食材を取り入れるようにしてください。たとえば、さつまいも、かぼちゃ、にんじん、りんご、梨、バナナなどは便秘対策として最適な食材で、赤ちゃんにも食べやすい傾向があります。
一方で、白米やパン、うどんなどは食物繊維が少なく、便が固まりやすい場合があります。これらの主食ばかりに偏らないよう、野菜や果物と組み合わせてバランスよく与えてください。
離乳食の進み具合に応じてとろみを増やしたり、だしでしっかり煮込んだりすることでも水分が確保できます。赤ちゃんの便の変化をこまめに観察し、食材の選び方と調理法を柔軟に調整しながら、自然な排便につなげていきましょう。
腸の動きは温度に左右されやすい特徴があります。赤ちゃんのお腹は大人より冷えやすいことから、動きが鈍くなる場合もあるため、普段から温めケアを心がけるようにしてください。
たとえば、薄手の腹巻きを利用するとお腹が温まりやすく、腸の活動が整いやすくなるでしょう。また、お風呂上がりの体が温かい時間帯は、腸がリラックスして動きやすいため、マッサージをする絶好のタイミングです。
体を温めるだけでも腸の働きが整い、排便リズムが改善するケースは多いため、毎日の習慣に温めケアを取り入れていきましょう。

赤ちゃんの便秘解消を目的としたマッサージは、腸の動きを促す有効なケアだといえます。お風呂上がりや落ち着いたタイミングを見て、赤ちゃんに無理のない範囲で取り入れていきましょう。
ここでは、赤ちゃんの便秘対策におすすめのマッサージ3選をご紹介します。
のの字マッサージは赤ちゃんのお腹に「の」の字を描くように、時計回りへやさしく撫でる方法です。腸の走行に沿って刺激できるため、自然な排便を促しやすい特徴があります。
赤ちゃんのお腹は敏感なため、マッサージの際は手のひら全体を使い、撫でる程度の力加減で行ってください。ゆっくりやさしく、大きく動かすことで腸の緊張が和らぐでしょう。
簡単で続けやすい便秘対策として、家庭で最も取り入れやすいマッサージのひとつです。
お尻トントンマッサージは、赤ちゃんのお尻の左右にあるくぼみ部分を軽くリズミカルに叩く方法です。この部分には骨盤まわりの筋肉を動かす神経が集まっており、刺激を与えることで便を押し出すリズムが整いやすくなります。トントンと軽く触れる程度で十分ですが、一定のリズムを保つことがポイントです。
特に、便が出そうで出ないときに行うと効果的で、ガス抜きにも役立ちます。お尻まわりの緊張がほぐれると、排便が自然に促されるため、便秘が続く赤ちゃんにおすすめのケアです。
足の屈伸ポンピングは赤ちゃんの両足を持ち、ゆっくりと胸に近づけて戻す動きを繰り返す方法です。この運動によって下腹部に直接圧がかかり、腸が動きやすくなります。
強い力で押し込む必要はなく、足の自然な可動域に合わせて軽く屈伸させる程度でよいでしょう。テンポは早すぎず、ゆっくり丁寧に動かすことで腸にやさしい刺激が伝わります。
おむつ替えの際や寝る前の時間にも取り入れやすいため、毎日の習慣として続けやすいケアです。

赤ちゃんの便秘は多くの場合、家庭でケアを行いながら様子を見ることもできますが、赤ちゃんの表情や泣き方、全身の様子からも判断することが大切です。気になることがあれば、早めに小児科へ相談しましょう。
ここでは、赤ちゃんの便秘における小児科を受診すべきサインについて解説します。
赤ちゃんのお腹がいつもより明らかに膨らみ、パンパンに張って苦しそうな様子がある場合は、便秘によるお腹の張りを超えて、医師の診察が必要になることがあります。
特に触れると嫌がって泣く、体をのけぞらせる、授乳を断る、呼吸が浅くなるなどのサインが見られる場合は注意が必要です。
また、腸の動きが極端に弱って便が詰まり、ガスが抜けない状態が続くと、腸閉塞や腸重積といった重大な疾患につながる恐れがあります。こうした症状は進行が早く、短時間で赤ちゃんの状態が急激に悪化するケースもあるため、「しばらく様子を見よう」と自己判断で時間を空けないようにしましょう。
お腹の張りは普段の授乳や生活の中で気づきやすい変化のひとつです。毎日おむつ替えの際に触れて状態を確認し、普段との差を感じたときは迷わず小児科へ相談してください。
血便が混ざる、激しい嘔吐が続く、泣きながら踏ん張っても便が出ないなどの症状は、通常の便秘とは異なるサインです。便が硬すぎて肛門が傷ついたり、腸に炎症が起きている可能性があるため、早期の診察が必要になります。
赤ちゃんの泣き方や呼吸のリズム、全身の動きなどを細かく観察し、少しでも普段と違うと感じたら速やかに小児科へ相談してください。早期の診察により適切な治療を受けることで、大きなトラブルを防げるでしょう。
赤ちゃんの便秘が続くと、つい「自分のケアが悪いのかな…」と不安を感じるママも少なくありません。しかし、赤ちゃんの腸は未熟なため、便秘が起こりやすい時期であることを理解しておいてください。
実際に感じている不安や悩みをひとりで抱え込まず、必要なときに相談できる環境を整えておきましょう。身近に小児科や助産師がいる場合は、気になることを小まめに相談してみてください。専門家からアドバイスを受けることでママの気持ちが軽くなり、育児への安心感が高まります。
また、自治体の育児相談窓口や子育て支援センター、オンライン相談サービスなどの活用もおすすめです。
赤ちゃんの便秘は成長とともに改善するケースが多いため、焦らずゆっくり見守る姿勢も大切。信頼できる相談先を複数確保しておくことが、ママと赤ちゃん双方の安心へつながるでしょう。
赤ちゃんの便秘は月齢や体質、食事内容など多くの要素が絡み合って起こります。まずは「何日出ないか」だけで判断せず、便の硬さやお腹の張り、赤ちゃんの機嫌などを見るようにしてください。
また、赤ちゃんの様子を見ながら、必要に応じて授乳やミルクの与え方の見直し、離乳食のバランス調整、体を温める工夫、腸の動きを促すマッサージなども行いましょう。
毎日の育児は、何かと不安を感じやすいものですが、正しい知識と頼れる相談先があれば、ママの気持ちも軽くなります。赤ちゃんの成長に寄り添いながら、無理のない範囲で毎日のケアを続けていきましょう。
ライター名: Masayo.M
修士(教育学)
熊本大学大学院教育学研究科 修士課程 修了
保育者として保育園をはじめ、幼稚園や認定こども園において15年以上の勤務経験があります。
子育て世代のママに向けて、笑顔や価値につながる記事執筆を心がけています。
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