新生児の母乳量の目安とは?授乳間隔と飲みすぎの原因について

出産を終えてすぐに赤ちゃんとの授乳生活がスタート。授乳のペースが軌道に乗るまでは、試行錯誤の日々となり、寝不足と授乳でヘトヘト…では、生まれたばかりの赤ちゃんは、いったいどれぐらい母乳をあげれば良いのでしょうか。ここでは、新生児期の赤ちゃんの母乳量と、授乳の間隔、そして飲みすぎる原因について見ていきたいと思います。

新生児の授乳について

生まれてから28日未満の赤ちゃんを新生児と言います。初めてのお産の場合、授乳はママも初めて、赤ちゃんも初めてのことで戸惑うことも多いでしょう。とくに母乳だと、いったいどれぐらい飲んでいるのか?どれぐらい飲ませれば良いのか?など、実際に母乳量を見て確認できないため心配になってしまいますね。

 

新生児が母乳を飲む量は、1回の量は当然、毎日の量が変わります。

だいたい平均して1回あたりの母乳量目安は、

「生後日数×10ml(+10ml)」

とされます。

 

例えば、生後1日の赤ちゃんの場合は、

「1日×10ml+10ml=20ml/回」

となります。

 

生後1週間までは、1日に7~10回は授乳するため、1日あたりの母乳量は140~200mlぐらいとなりますね。

その後、生後2週間の赤ちゃんではおよそ500ml/日、生後1カ月の赤ちゃんは650ml/日とされています。しかし、母乳の場合は、はっきりと量が分かるわけではありません。目安として、生後1か月頃に受ける1カ月健診で、1日あたりの体重がおよそ20~40gほど増えていることが理想とされています。

さらに、生後2週間頃までの母乳はまだペースができていないため、出方が本格的ではありません。乳房の状態や母乳の出方など、ママ側の条件と、赤ちゃん側の吸う力や吸い方などの条件の組み合わせによっても、授乳量が変わってきます。

したがって、1カ月を迎えるまでの赤ちゃんの体重増加が少なくてもあまり気にしなくて大丈夫です。産後の1カ月は、疲れたママの体力を回復させることが一番ですから、休みながら赤ちゃんとママの授乳ペースを作っていくことが大切です。

 

新生児の母乳量とは?

母乳の成分であるタンパク質は、すでに分解されているため、消化機能がまだ未熟な赤ちゃんの腸に負担はかかりません。消化吸収を助ける酵素も含まれているので、赤ちゃんが飲みたいだけ飲ませても大丈夫です。新生児の赤ちゃんは、ゆっくりと授乳リズムを作る時期ですから、赤ちゃんの好きなだけ飲ませて様子を見るのがベストです。

①授乳間隔と授乳時間

赤ちゃんの好きなだけの量といっても、赤ちゃんの胃の容量はだいたい決まっています。生後間もない赤ちゃんの胃は、体重1kgにつき2mlが容量の目安です。新生児期でだいたい3kgとしたらおよそ6mlとなります。

また、新生児期の授乳回数目安は、7~10回/日、1回あたりの母乳量がおよそ80mlとされています。あくまでもこれは目安として、あまり回数にとらわれずに授乳することが大切です。赤ちゃんが欲しがるときにあげると良いでしょう。その場合、1日に10回以上になることもありますが、気にせずあげてください。

ママの方も、産後すぐに十分な母乳が出るわけではありません。だいたい産後2日ぐらいから母乳は出始めます。徐々に母乳量が増えて、十分に分泌されるまで、赤ちゃんとのリズムが合ってくるのに時間がかかる場合もあります。

赤ちゃんとママのペースができるよう、2~3時間ほど間隔をあけて左右のおっぱいを5~10分ぐらいを目安に飲ませるとよいですね。1日に飲む回数は、赤ちゃんによっても異なると思っておくと、ママも楽なのではないでしょうか。

 

②1回にかかる授乳時間

基本的に、赤ちゃんの授乳時間には個人差があります。よって、一概には言えませんが、1回の授乳にかかる時間の平均として、およそ15分~20分ほどかかります。これは、あくまでも平均値ですので、これよりも長時間飲む赤ちゃんもいれば、これよりも短時間の赤ちゃんもいます。まだ、生まれたての赤ちゃんは胃も小さく、一度にまとめて飲むことができません。その場合、何度も授乳しなければならないため、ママも大変ですね。

生後2~3カ月頃になると、おっぱいを吸うのも上手になり、また消化器官も発達するため1回に飲む量も多くなります。この頃になると、左右それぞれ平均15分ぐらいに安定してきます。授乳は、ママと赤ちゃんの数だけ実にさまざまで、左右の乳房や乳首にも赤ちゃんの好みがはっきりとしてきたり、ママの乳腺の性質やタイプによっても「授乳しやすさ」というのがはっきりしてきます。授乳時間はだいたいの目安はありますが、毎回授乳しながら、赤ちゃんの様子をよく見て調整することをおすすめします。一般的に、片方の乳房で満足してからもう片方の乳房に替えて授乳するのが良いと言われています。新生児期の授乳において、赤ちゃんの要求を無視して、時間だけで区切ってしまうと、かえって泣き出したり、泣き止まなかったりしてしまいます。

生後3~4カ月頃にもなると、赤ちゃんの消化器官が発達し、また満腹中枢が出来てきて、赤ちゃん自身が満腹を自覚して、自分の意志で授乳をやめることができるようになります。

 

③出ている量が分からない時

では、いったい母乳はどれぐらい出ているのでしょうか?母乳育児では、母乳量が見えないためママ自身が把握することはなかなか難しいですね。母乳は足りているか?少ないのでは?と心配な場合でも、赤ちゃんのおしっこが1日に5~7回以上あって、排便が3回~5回ぐらいあれば、母乳量に問題はないと考えられています。

また、赤ちゃんの体重を計れるのであれば、1日の体重が18~30gぐらいを目安に増加していれば心配いりません。ただし、授乳後のお昼寝が短かったり、機嫌が悪くぐずったり、1回の授乳時間が30分以上ダラダラとかかっている場合は、もしかしたら母乳量が少ないのかもしれません。その場合は、かかりつけの医師や保健師さんに相談してみてください。

 

1回あたりの母乳量の例として、

「生後日数×10ml+10ml」

が一般的とされます。

 

生後1日目であれば20ml/1回

生後2日目であれば30ml/1回

生後3日目であれば40ml/1回

生後4日目であれば50ml/1回

生後5日目であれば60ml/1回

を目安に、生後1週間は、2~3時間おきに授乳し、合計7~10回/日に授乳すると良いでしょう。

生後2週間目~1カ月間は、1回の母乳量を80~120mlと少し増やし、1日の回数も7~8回ぐらいになります。

 

飲みすぎる原因とは?

生まれたばかりの赤ちゃんは、一度に飲める量が少ないため、授乳が頻回になりがちです。とくに、小さめで生まれてきた赤ちゃんの場合は、母乳で大きく育ってほしいと願うあまり、ママも授乳を頑張るケースが多くあります。

母乳が赤ちゃんに足りているのか?と、多くのママが気になるところではないでしょうか。

産後のママの状態は、まだ母乳のペースが出来ていなく、また赤ちゃんも上手に飲めないことから、なかなか授乳ペースが掴めず母乳育児が軌道に乗るまでママも赤ちゃんも苦労します。母乳が十分出ている状態で、赤ちゃんに頻回授乳を行うと、授乳後に赤ちゃんが母乳を吐いてしまったり、お腹がパンパンに張ったりといった症状が現れます。

 

母乳の飲みすぎのサインは以下の通りです。

・お腹がパンパンに張っている

・授乳後に母乳を吐き出してしまう

・体重増加が著しい

・授乳後に泣いたり、うなったりと機嫌が悪い

・授乳しても泣き止まない・反りかえって泣く

・便秘気味で赤ちゃんがうなる

・排便回数が増える

・オムツかぶれが気になる

・授乳後のお昼寝が短い

 

以上のような症状が見られた場合は、母乳の飲みすぎの可能性があるため、赤ちゃんの様子を見ながら授乳回数や授乳時間を調整してみてください。少しでも分からないことや不安なことがある場合は、かかりつけ医や助産師さんに相談してみてください。

 

赤ちゃんの吐き戻しについて

生まれたばかりの赤ちゃんでも、生きていくための「吸啜(きゅうてつ)反射」という反応が備わっています。これは、生まれる以前から備わった反射で、口に触れたものを吸いつくといった無意識の反応です。したがって、生後半年ぐらいまでの吸いつくしぐさや指しゃぶりのようなしぐさは、空腹であることとは無関係と考えて良いでしょう。

この吸啜(きゅうてつ)反射によって、赤ちゃんはおっぱいがそばに来たら、たとえ満腹であっても本能的に吸いつき母乳を飲み続けます。さらに、まだ満腹中枢が未発達なため、胃が満タン状態でも飲み続けることがあります。

このように、赤ちゃんの吸啜(きゅうてつ)反射と満腹中枢の未発達によって、母乳の飲みすぎが生じてしまいます。また、赤ちゃんの胃は大人の胃と異なって真っすぐな状態であることと、入り口の筋肉が未熟なため吐き戻ししやすい体のつくりとなっています。

これらの要因が重なることで、赤ちゃんは簡単に吐き戻しを起こします。飲みすぎると、噴水のように吐き出す赤ちゃんもいるほど、赤ちゃんと吐き戻しは頻繁に起こるので、慌てずに対処していきましょう。

 

過飲症候群とは

数日から数週間と母乳の飲みすぎが続くと、過飲症候群という症状が見られるようになります。風邪のような鼻づまり・喉がゼイゼイと鳴る・母乳の吐き戻しなどの症状が見られます。主な原因としては、母乳の飲みすぎによる吐き戻し、1日に50g以上体重が増える、お腹がパンパンに張るなどが挙げられます。

また、産後ママが母乳が足りていないのではないか?という不安感から母乳をあげすぎるといったケースが多いほか、母乳過多の体質によって赤ちゃんが飲みすぎてしまう場合もあります。授乳中に赤ちゃんがむせたり、母乳が溢れ出る状態で、母乳パッドが手放せないなどは母乳過多の目安となります。

 

月齢による授乳の変化・間隔の目安とは

これまでに、新生児の授乳量や授乳間隔を見てきました。赤ちゃんは、生まれたばかりから生後1週間、2週間、1カ月、2~3カ月と月齢によって授乳量が変化します。以下に、月齢による授乳の目安を挙げていきましょう。

母乳が足りている時

「母乳が足りている」とは、赤ちゃんが満腹で満足している状態・脱水でない状態を言います。母乳が足りている時のサインは以下の通りです。

 

・授乳後の機嫌が良い

・1日に7~8回は飲んでいる

・ゴクゴクと飲んでいる音がする

・顔色が良い

・肌に弾力がある

・排尿がだいたい6~8回/日ある

・排便がだいたい3~7回/日ある

・体重増加が発育曲線に沿っている

 

母乳が足りない時

逆に、母乳が足りていないときのサインは以下の通りです。

 

・授乳後にぐずったりして機嫌が悪い

・授乳中にも不機嫌になり、途中で泣いて乳首から口を離す

・いつまでもおっぱいに吸いついている

・おっぱいから離れない

・授乳ペースが3時間空かない

・排尿、排便の回数が少ない

・便が硬くて出にくい

 

基本的に、母乳が足りていないサインは不機嫌なことが多いですが、不機嫌の理由には母乳以外にもたくさんあります。排尿や排便が少なくなるのも、真夏の暑い時期に汗をたくさんかいたりする場合もあり、赤ちゃんが不機嫌になる原因はさまざまです。

また、母乳量や赤ちゃんの性格や体質によっても個人差があるので、よく赤ちゃんの様子を見ながら判断してみてください。気になることがあれば、助産師さんに相談してみるのも良いでしょう。

 

ママと赤ちゃんのリズム

赤ちゃんが生まれてから、徐々に「母乳が作られるタイミング」と「赤ちゃんが欲しがるタイミング」が一致できるように、母子の授乳ペースづくりをしていきます。

目安として、3時間おきに授乳すると赤ちゃんもママも楽になりますが、ユニセフとWHOの「母乳育児成功のための10カ条」では、赤ちゃんが欲しがるときに母乳をあげることを推奨しています。

母乳は、赤ちゃんがおっぱいを吸うことで女性ホルモンが作用して母乳が作られます。赤ちゃんがしっかりと大きく口を開けて、おっぱいを吸うことで母乳が出てきます。したがって、赤ちゃんが飲みたいタイミングとおっぱいが作られるタイミングが一致することが非常に大切ですね。

 

まとめ

以上、新生児の授乳について見てきました。産後のママは、とくにお産の疲れと寝不足で体力が非常に低下しています。そのなかで行う母乳育児は、赤ちゃんとママの授乳のペースが整うまでは、試行錯誤が続くかもしれません。

母乳育児のいちばんのメリットはスキンシップがとれることです。さらに、ママのリラックスが良質の母乳となることから、授乳回数や授乳間隔などを参考にしながらもあまり捉われないことも大切です。優しく抱っこしながら授乳する時間をかけがえのない時間として、ゆったりと過ごしてみてください。


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