2022年10月15日 00:00
赤ちゃんの寝つきが悪かったり、夜中に何度も起きてしまったりと、なかなか寝ない赤ちゃんに悩むママやパパは多いですよね。 「小さいうちは夜中に何度も起きるのが当たり前」「抱っこして寝かしつけないと寝ないのは、赤ちゃんだから仕方ない」と思っている人もいますが、実はそうではありません。 ネントレを上手に進めることができれば、寝かしつけも夜中に何度も起きることも必要なくなります。今回はそんなネントレの方法や、注意点について詳しく解説。赤ちゃんの寝かしつけに悩むママやパパは、ぜひ参考にしてみてください。
ネントレとは「ねんねトレーニング」の略で、赤ちゃんが1人で寝られるようになるための睡眠トレーニングのことを指します。赤ちゃん自身の眠る力を育てることで、睡眠のリズムを整えることがネントレの目的です。
ネントレをうまく進められると、夜中に赤ちゃんの目が覚めても、おむつ交換や空腹感がなければ自分の力で眠りにつくことができるようになります。寝かしつけなどにかかるママやパパの負担を軽減できるのも、ネントレを始めるメリットのひとつですね。
ネントレを始めるのは、生後4~6ヶ月以降がベストです。6ヶ月頃になれば、ママも赤ちゃんの生活リズムや睡眠のタイミングをつかみやすくなってきます。赤ちゃん自身の生活や睡眠のリズムが整ってくる時期に合わせて、ネントレを始めてみましょう。
ネントレを始める際には、いくつかのポイントを押さえる必要があります。これから解説する3つのポイントを理解していれば、赤ちゃんの睡眠リズムを整えるためのネントレを始めるのはそこまで難しくはありません。4~6ヶ月以降から少しずつ始めたい、ネントレのやり方をご紹介します。
ネントレを始める際、最初に決めておきたいのが赤ちゃんの寝る時間です。赤ちゃんが布団に入っている時間を10時間前後と考えて、起きる時間から寝る時間を逆算してみてください。たとえば、朝は7時に赤ちゃんを起こしたいのであれば、9時頃に布団に入るのが理想です。
9時に布団に入ると決めたら、その時間に合わせて1日のスケジュールを決めていきましょう。離乳食やお昼寝、お風呂の時間や授乳・ミルクの時間など、ある程度の流れを自分の中で決めておいてください。
寝る時間が決まったら、次は入眠儀式を決めます。入眠儀式とは、赤ちゃんが寝る前に行うルーティーンのことです。毎日同じ入眠儀式をしてから布団に入る習慣をつけることで、赤ちゃんが睡眠時間を受け入れやすくなり、スムーズな眠りへとつながります。赤ちゃん自身が「寝る時間だ」と本能的に理解できるようにすることが目的です。
入眠儀式は睡眠時間の30分ほど前から、部屋を薄暗くして始めましょう。内容は「絵本を読む」「子守唄を歌う」「おしゃぶりをする」などなんでもOK。ママやパパが毎日習慣にしやすいルーティーンを考えてみてください。
ネントレをする際は、抱っこをして寝かしつけをしないというのが重要なポイントになります。布団やベッドに置いた赤ちゃんが泣いていると、ついつい抱っこしてあやしたくなるママやパパは多いですよね。それでも、ネントレ成功のためにはできるだけ抱っこをしないことを心掛けてみてください。
抱っこではなく、トントンしたり背中やおなかをさすったり…。声を掛けて安心させてあげるのもひとつの方法です。抱っこをしてしまうといつまでも赤ちゃん自身の眠る力を育てることができないので、抱っこ以外の方法で安心感を与えてあげてください。
ネントレを始めてみると、意外と難しかったりスムーズに進まなかったりと、壁にぶつかってしまうママやパパも少なくありません。「もうやめようかな…」とくじけてしまう時もあるでしょう。そんな時に覚えておきたい、ネントレを成功させるための5つのコツをご紹介します。
ネントレは赤ちゃんの睡眠や生活リズムを整えてから始めるとお話しましたが、リズムを整える必要があるのは赤ちゃんだけではありません。ママやパパの生活リズムを赤ちゃんに合わせることで、よりスムーズにネントレを始めることができるようになります。
赤ちゃんとママやパパがまったく別々のリズムで生活していたら、一緒にいる赤ちゃんも落ち着きません。仕事などで生活のリズムを変えるのが難しい場合は、ネントレを始める最初の数週間だけでも、できるだけ赤ちゃんのリズムに合わせて生活するようにしてみてください。
ネントレで夜にしっかりと寝てもらうためには、日中の過ごし方にも意識を向けることが大切です。日中は太陽の光が入る明るい部屋で過ごし、体内時計を正確に刻めるようにします。できるだけ体を動かす遊びを取り入れるのもおすすめなので、時間に余裕があれば散歩に行くのもよいでしょう。
日中にしっかりと体を動かして疲れると、赤ちゃんも深い眠りに入りやすくなります。赤ちゃんがなかなか寝つけないと悩んでいる方は、日中の過ごし方に動きやおでかけを取り入れるようにしてみてください。
赤ちゃんが寝る前の時間は、テレビやスマホを見せずにうす暗い部屋で睡眠に向かうためのルーティーンを行いましょう。テレビやスマホなどの光や音は脳を刺激してしまうので、興奮して寝つけなくなってしまう可能性があります。
入眠儀式が終わったら、寝る前には部屋を真っ暗な状態にしましょう。赤ちゃんが不安がるのではと思うかもしれませんが、真っ暗な方が深い眠りに入りやすくなるといわれています。
ネントレには「絶対にこうしなければいけない」というルールはありません。なので、入眠儀式に使った絵本を読み聞かせながらトントンしてみたり、おしゃぶりを使ったまま部屋を暗くしたりするのもアリです。
寝る前のルーティーンだから、眠る前には止めないといけないと思うのではなく、ママやパパが進めやすい方法を探って、がんばり過ぎないネントレを心掛けてみてくださいね。
ネントレを進めるうえで一番大切なことは、ママやパパが心にゆとりを持ってネントレと向き合うことです。心にゆとりがない状態でネントレを始めてしまうと、赤ちゃんの泣き声などを聞いているうちに、自分がだめだという気持ちになってしまうこともあります。
ネントレは心にゆとりを持って、「うまくいったらラッキー」くらいの気持ちで進めるのがベストです。もしもネントレが進まずにイライラしてしまうようなことがあったら、それは心に余裕がない証拠。無理にネントレを進めようとせず、一度休憩して心と体をゆっくり休めましょう。
ネントレは赤ちゃんの寝る力を育てるためのトレーニングなので、赤ちゃんだけでなくママやパパにとってもたくさんのメリットがあります。ただしメリットだけに目が行ってしまうと、ネントレで大きな失敗をしてしまう可能性も。ネントレを始める際に覚えておきたい、4つの注意点についてご紹介します。
ネントレでは基本的に抱っこをしないとお伝えしましたが、トントンしたりさすったりしても赤ちゃんが泣き止まない場合は、そのまま放置するのはやめましょう。ギャン泣きしていてどうしようもないレベルであれば、体の位置を変えたり、おむつやお腹が減っていないかなどを確認したりしてみてください。
ずっと泣いている赤ちゃんの声を聞き続けるのは、ママやパパにとっても辛いものですよね。寝言泣きや軽い泣き方であれば様子を見ても問題ありませんが、火がついたように泣いている場合は、何か異常がないか確認することが必要です。
どうしても赤ちゃんが泣き止まない場合は、無理をせずにその日はネントレを諦めてしまいましょう。そのまま抱っこして、赤ちゃんを安心させてあげてください。ネントレは必ずしなくてはいけないものではないので、うまくできない日は潔く諦めることも大切です。
ネントレは4~6ヶ月以降から始めるのがベストですが、ヶ月の赤ちゃんを1人で寝室に置きっぱなしにするのは、ママやパパからしても不安が大きいですよね。
4ヶ月からすぐにネントレを始めたい場合は、乳幼児突然死症候群のリスクも考えてママやパパが同じ部屋で過ごすようにしてください。同じ部屋で寝るけど赤ちゃんだけベビーベッド、というようなネントレの始め方をする家庭も多いですよ。
ネントレでは基本的に抱っこをしませんが、抱っこをしないと泣き続ける赤ちゃんもいます。そんな時は、できるだけ抱っこをせずに、赤ちゃんに安心感を与える方法で乗り切ってみてください。
たとえば、腕枕や添い寝など、抱っこをしなくてもママやパパの温もりを感じられる体勢で寝かしつけをしてみましょう。慣れてきたら、徐々に離れていけば問題ないので、最初はくっついた状態で寝かしつけをしてみるのもアリです。
またどうしても抱っこでしか泣きやまない赤ちゃんの場合は、抱っこするまでの時間を少しずつ長くする方法もおすすめ。ちょっとずつ時間を長くしていくことで、赤ちゃんも抱っこをされないことに少しずつ慣れていけるはずです。
赤ちゃんを部屋に1人にしてネントレをする場合は、ベビーカメラなどを設置して様子を見守ると安心です。スマートカメラやタブレットなどでも代用できるので、常に赤ちゃんに異変がないか、確認できる状態をキープできるとよいでしょう。
特に、寝室が2階にあるなどこまめに部屋をのぞくことができない場合は、赤ちゃんの様子を常に確認できるカメラの設置がネントレには欠かせません。子守唄機能や温度感知センサーなどを搭載しているものもあるので、ネントレ開始前にぜひチェックしてみてください。
ネントレは主に夜の睡眠についてのトレーニングになりますが、実はお昼寝もネントレに深い関わりを持っているんです。ネントレをうまく進めるためには、お昼寝の仕方や時間についてもしっかり考える必要があります。ネントレとお昼寝の関係性について、ご紹介しましょう。
4ヶ月頃になると、お昼寝の回数は2~3回ほどになります。ただしお昼寝の回数や時間が多いと夜になかなか寝つけないこともあるので、赤ちゃんが眠たがっているタイミングを見ながら、お昼寝をさせてあげましょう。
赤ちゃんにはそれぞれの生活リズムがあるので、夜になかなか寝つかない場合は昼寝の時間を短くしてみるのもひとつの方法です。大切なのは子どもに合わせること。無理して昼寝をさせないのではなく、一緒に遊ぶ時間を長くするなどして、徐々に短くしていくイメージで昼寝を短縮してみましょう。
9ヶ月頃になると、お昼寝が1回になる子も多いです。もしも午前と午後で2回お昼寝をしていて夜になかなか寝られない赤ちゃんの場合は、午後のお昼寝をなしにして、寝る時間を少し早めてみるのもおすすめです。
ただし、ネントレのために赤ちゃんに無理をさせるのはNGです。少しずつ時間を短くしたり、遊ぶ時間を長くしたりして自然と昼寝の時間が必要なくなるように促してみてください。
ネントレには、赤ちゃん自身の眠る力で小さい頃から質の高い睡眠ができるようになるメリットがあります。また、赤ちゃん育児で睡眠不足になりがちなママやパパにとっても、睡眠時間を確保できる点は大きなメリットになるでしょう。ただし、無理をしてまで進めて、赤ちゃんに無理をさせたりママやパパがイライラしたりするのはよくありません。心に余裕を持った状態で、お互いが円滑に進められるネントレの方法を見つけてみてくださいね。
ライター名:yuzuko
元保育士で3人の子どもを育てるママライターです。
現在7年ぶりの赤ちゃん育児を楽しんでいます。
毎日笑って過ごせればOK!をモットーに、家族5人で仲良く暮らしてます♪
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