2023年01月06日 00:00
妊娠おめでとうございます。さて、出産予定日は妊娠40週ですが、妊娠37週になると赤ちゃんがいつ生まれても良い正産期になります。陣痛や破水はいつ起きるかわからないので、いざというときに慌てないように遅くとも妊娠36週までには出産準備をしておきましょう。 赤ちゃんは体温調節がまだうまくできないため、特に冬生まれの赤ちゃんの場合は、寒さ対策が大切です。この記事では、育児の必需品から、あれば便利なものまで項目順に紹介します。
赤ちゃんは体温調節機能が未熟なため、寒い冬は特に体調を崩しやすいです。赤ちゃんが風邪をひかないように、衣類の枚数で体温を調節しましょう。
寒い冬の時期は、短肌着+長袖のコンビ肌着が基本装備です。これに加えて、寒さによって靴下やミトン、コンビドレスやおくるみを使いましょう。また、退院やお宮参り、お食い初めなどに素敵なセレモニードレスがあると、写真も華やかになりますね。
ただし、使う機会が少なかったり予算の兼ね合いもあったりするため、買い過ぎはもったいないです。最低限必要なものを揃え、必要に応じて買い足すことをおすすめします。
主に生後0〜3ヶ月の間に使う、一番下に着る肌着です。赤ちゃんの汗を吸収してくれる必需品です。長袖の短肌着もありますが、コンビ肌着と合わせる場合は袖が短い方が重ね着しやすいです。
短肌着と違い、すそが分かれていてボタンで留めることができるコンビ肌着。赤ちゃんが足を動かしてもはだけることがなく安心です。
コンビ肌着1枚を肌着にしてもいいですし、寒いときは短肌着の上に重ねて使ってもOK。特に冬生まれの赤ちゃんの場合は、長袖のコンビ肌着がおすすめです。
コンビドレスは別名ツーウェイドレスとも呼ばれます。2wayの名前の通り、股下のボタンの留め方を変えると、スカートタイプのベビードレスとズボンタイプのプレオールの2通りの着せ方ができます。
新生児は1日10回以上おむつを変えることもあるため、ベビードレスにするとおむつ変えが楽です。足が活発に動くようになる生後2〜3ヶ月頃は、ズボンタイプにするとはだけることがないため安心ですね。
フリルや刺繍入りのおしゃれなドレスで、退院やお宮参りなど特別なおでかけのときに着ると素敵な思い出が残せます。着る機会が少なく、普段着にはできないので、おしゃれなコンビドレスで代用する人もいます。
赤ちゃんを包むための大きな布です。赤ちゃんの体温調節ができるだけではなく、お腹の中にいるような安心感を得られ、寝かしつけやすくなります。バスタオルで代用することも可能です。
新生児の間は家にいることがほとんどなので、靴下は必需品ではありません。外出するときもおくるみで包んだりすれば良いので、必要に応じて用意しましょう。
赤ちゃんは無意識に顔の周りに手を持っていくことが多いです。自分の爪で顔を傷つけることを防止するためにミトンを使います。
ミルクの飲みこぼしで服を汚すのを防止します。ガーゼで代用することも可能です。
おむつは、紙おむつと布おむつの2つに大きく分かれます。
紙おむつは使い捨てタイプなので、後始末が楽です。吸水性や保水性が高いので、布おむつに比べて赤ちゃんが不快で泣くことが少なく、おむつ交換の回数も減ります。
布おむつは紙おむつに比べておむつ交換の頻度が高くなるので、その分赤ちゃんのおしりの状態を見る機会が増え、おしり荒れなどのトラブルに早く対応しやすくなります。また、紙おむつよりもおむつはずれが早い傾向にあります。ただし、布おむつはおむつを洗うという手間がデメリットになります。
メリット・デメリットを考え、どちらにするか選択するといいですね。
紙おむつはまとめ買いすると安くなることが多いです。ただし、最初に購入する新生児用のおむつのサイズはあくまで目安です。生まれた体重によっては1ヶ月未満でサイズアウトすることも多いため、買い過ぎに注意しましょう。
輪になった生地を折りたたんで使う輪型おむつと、そのまま使えるコンパクトダイアパーの2種類があります。おむつカバーにセットして使います。
布おむつがずれないように使います。通気性の良いものがおすすめです。
おむつ替えのときにおしりを拭くために使います。トイレに流せるタイプや厚手のものがおすすめです。
おしり拭きを30〜65℃まで加熱してくれる便利グッズです。寒い冬は、おしり拭きウォーマーを使うことで赤ちゃんの不快感を軽減することができます。
コードレスタイプや据え置きタイプなどいろいろな製品があるので、どこで使うかを想定して選択できるといいですね。
使用済みのおむつは燃えるゴミとして捨てて大丈夫ですが、においが気になる人は蓋つきのゴミ箱がおすすめです。専用カートリッジを取り付けるタイプのおむつ用ゴミ箱は、においが漏れにくいためリビングでも使いやすいです。
紙おむつ用消臭袋を使うと、カートリッジタイプよりも安く、においが防げます。外出でも便利です。
完全母乳を希望する人もいれば、産後すぐに仕事復帰することを見越して母乳とミルクの混合や完全ミルクを希望する人もいると思います。
授乳スタイルは人それぞれで、どちらもメリット・デメリットがありますが、母乳の出方によっては希望が叶わないこともあります。母乳とミルク、どちらにも対応できるように、最低限の準備はしておきましょう。
ただし、ミルクも使用期限があったり、便利だと思って準備した搾乳器を使わなかったりすることもあるので、買い過ぎには注意。必要になったら追加購入するのも良いでしょう。
哺乳ビンはガラス製とプラスチックの2種類があります。
おしゃれなデザインの哺乳瓶も多いので、自分の好みで選ぶのもおすすめ。モチベーションが上がりますよ。
多くのメーカーで、哺乳瓶の乳首のサイズはSS〜Lの6種類が用意されています。新生児はSS、生後1ヶ月以降はSサイズと、赤ちゃんの飲む量に合わせてサイズを大きくしていきます。
ゴムの寿命は1〜2ヶ月程度となるため、2人目以降の出産で前の哺乳瓶が残っている場合でも、乳首は新しいものを用意しましょう。
粉ミルクは、缶タイプ・詰め替えパック・個包装タイプと大きく3種類に分かれます。
缶タイプや詰め替えパックを使う場合は、開封して1ヶ月で使い切る必要があります。完全ミルクや混合でコスパを重視する場合は缶タイプがおすすめですが、空き缶が溜まって処理が面倒だと思う人には詰め替えパックがおすすめです。
完全母乳で粉ミルクを使う頻度が少ない場合は、個包装タイプの方が得でしょう。
赤ちゃんは細菌に対する免疫力が低いです。また、粉ミルクは栄養が豊富なので、哺乳瓶の消毒が不十分な場合に細菌が繁殖しやすいです。そのため、哺乳瓶を使った後は十分な消毒が必要です。
哺乳瓶を消毒する方法は、煮沸消毒・薬液消毒・電子レンジ消毒の3種類があります。完全ミルクで哺乳瓶を使う回数が多い場合は、薬液消毒が簡単でおすすめです。完全母乳で粉ミルクを使う回数が少ない場合は、電子レンジがお手軽です。
どの消毒方法も、消毒前にしっかり洗うことが大切になります。
粉ミルクは消毒液では洗浄できないため、消毒する前によく洗うことが大切です。スポンジでは哺乳瓶の底まで届きにくいため、専用のブラシを使いましょう。最近は100円ショップでも売っているため手軽に購入できます。
母乳を増やすにはできるだけ母乳を出すことが大切です。搾乳器を使うと手軽に母乳を出すことができますよ。
搾乳器は手動タイプと電動タイプがあります。価格が安くお手軽に使えるのは手動タイプですが、電動の方が圧倒的に楽です。ただし、搾乳器は人によって使わないこともあったり、手絞りで十分だったりするため、出産前の購入はおすすめしません。
出産前は情報収集程度にし、出産後に購入する必要があるかおっぱいの状態で決める方が良いでしょう。
哺乳瓶を消毒した後は十分に乾燥させることが大切です。哺乳瓶乾燥スタンドがあれば効率良く衛生的に哺乳瓶を乾燥させることができます。整理整頓もできる便利グッズです。
消毒液タイプで消毒している人は、使う直前まで入れっぱなしでも問題ないですが、薬液のにおいが気になる人は乾燥させると安心ですね。
生まれたばかりの赤ちゃんは抵抗力が弱いです。大人と同じ浴槽に入ると細菌に感染するリスクがあるため、赤ちゃん専用のベビーバスを用意して沐浴を行います。
目安として産後1ヶ月までは少なくともベビーバスを使いますが、明確な決まりはありません。ベビーバスが狭く感じるまで使い続けても大丈夫ですよ。
また、爪切りや耳かきを使った赤ちゃんの衛生ケアも大切です。赤ちゃんの風邪症状で多い鼻水のケア用品についても解説します。
ベビーバスは、安定性がある「床おきタイプ」と、持ち運びに便利な「エアータイプ」、洗面器に設置しやすい「マットタイプ」と大きく3種類に分けられます。折りたたみ式だと収納しやすいのでおすすめです。
ベビーバスはサイズが大きく設置場所を考える必要があるため、購入前にどこで使うか想定して選びましょう。
使う期間が短いため、衣装ケースをよく消毒して代用する方法もあります。
赤ちゃんの肌は大人と比べて皮膚が薄く敏感なため、赤ちゃん専用のベビーソープを使いましょう。しっかり泡立てるのが汚れを落とすコツとなるため、最初から泡が出てくるポンプタイプが簡単でおすすめです。
お湯の温度は、冬は38〜40℃くらいが適温です。湯温計を使えば正確にわかりますが、今の水栓は温度設定できるものが多いので、40℃でお湯を入れれば問題ないです。
念の為、赤ちゃんを入れる前に熱くないか、ぬるくなっていないかを確認しましょう。
ガーゼとは、細い木綿の糸を漂白し、あらく織り上げた柔らかい布のことです。肌触りの良いガーゼは、ミルクを飲むときや顔を拭くときに使います。
使う場面の多いガーゼですが、傷みやすくシワになりやすいというデメリットもあります。1日にたくさん使うため、多めに用意しておくと便利です。
沐浴をするときに、赤ちゃんのお腹の上にガーゼを置いておくと安心するそうです。体も洗いやすくなります。
沐浴用のガーゼは、ガーゼハンカチと違い少し大きめのサイズです。普段使うガーゼで代用してもいいですし、なくても問題なく沐浴を行うことはできます。
赤ちゃんは体温調節が未熟なため、環境温度によっても体温が上がりやすいです。いつもと様子が違う場合は、まず熱を測りましょう。
大人用の体温計を使っても問題ないですが、赤ちゃん用体温計は早く測れたり耳で測れたりと使いやすい工夫がされていて便利です。用意しておくとストレスが減ります。
赤ちゃんの耳掃除は、沐浴後に耳の入り口の見える範囲を綿棒で優しく拭くだけにしましょう。耳の奥まで掃除するのは、耳垢を奥に押し込んで外耳道を塞いだり、耳を傷つけたりする原因になるため、おすすめしません。
また綿棒は、赤ちゃんが便秘になった場合に綿棒浣腸で使うこともあります。綿棒浣腸をする場合は、大人用の綿棒を使いましょう。
赤ちゃんは指を無意識に顔に近づけるため、目を傷つけないためにもこまめに爪を切ることが大切です。
爪切りは、はさみタイプ・てこタイプ・ヤスリタイプの3種類に分けられます。新生児の時期は、はさみタイプが使いやすいです。
赤ちゃん専用のハンガーは、使う期間が短いから買うのがもったいないと思うかもしれません。ただ、現在は伸縮式になっていて大きくなってからも使えるものがあります。
乳幼児期は洗濯物が増えるので、使いやすい子ども専用のハンガーがあると家事の負担が減ってストレス軽減につながります。
赤ちゃんは自分で鼻をかむことができないため、鼻吸い器でサポートしてあげましょう。
鼻吸い器は、口吸いタイプ・スポイトタイプ・電動ハンディタイプ・電動据え置きタイプの4種類に分かれます。おすすめは、吸引力の強い電動据え置きタイプです。
赤ちゃんは生後6ヶ月頃になると風邪をひきやすくなるため、それまでには準備しておきたいですね。
赤ちゃんが成長し発達するためには、睡眠が大切です。新生児期の赤ちゃんは1日16〜20時間寝て過ごすので、睡眠環境はとっても重要です。
また、生後5、6ヶ月を過ぎるまでは寝返りもできないので、うつ伏せによる危険を防ぐためにも赤ちゃん専用の寝具を選ぶことが必要です。特に、敷布団は体が沈まないように硬めで吸湿性や放湿性の良いものを選びましょう。
ここでは赤ちゃんに必要な睡眠グッズを紹介します。どこで寝かせるのか想像しながら揃えましょう。
ベビーベッドがあると、寝るときに赤ちゃんを押しつぶす心配がなくなったり、おむつ替えのときに腰の負担が少なかったりと、便利で安心な場面が多いです。
しかし、ベビーベッドは置くスペースが必要なため、購入する際はどこに置くか考えなければなりません。また、ベビーベッドは2歳まで使える場合が多いですが、夜間添い乳をする場合はお母さんと一緒のベッドで寝る方が楽でしょう。そのため、購入したけど結局使わなかった、というケースもあります。
心配な方は、レンタルという方法もありますよ。
基本的な赤ちゃんの布団セットは、上記8点セットになります。ただ、枕は赤ちゃんには必要ないともいわれているので、必須ではありません。
最低限、敷き布団とシーツ、布団だけ揃えて、必要と感じたら買い足しても大丈夫です。
子育ての悩みの一つが夜泣きです。その対策として、メロディグッズがあると良いでしょう。
赤ちゃんはお母さんのお腹の中にいる間、心拍や血流音などいろいろな音を聴いているため、胎内音に似た音を聴くと安心しやすいです。
明るい照明は赤ちゃんにとって刺激が強く、眠りを妨げる原因になります。そのため、夜間に授乳やおむつ交換するとき用に、適度な明るさの授乳ライトがあると便利です。
チャイルドシートやベビーカーは、もっとも価格の高い出産準備品の一つです。チャイルドシートは退院後すぐに使うので、余裕を持って準備しておきましょう。
また、冬生まれの赤ちゃんは防寒グッズも必要です。ここでは、購入必需品から、寒い時期に生まれたからこそ必要になる防寒グッズを紹介します。寒さ対策のアイテムをしっかり揃えて、体温調節が苦手な赤ちゃんをサポートしましょう。
6歳未満の子どもには、チャイルドシートの使用が義務付けられています。さまざまなタイプがありますが、特におすすめなのは、乗り降りしやすい回転型や取り付けが簡単なISOFIXです。
ただし、車種によっては取り付けができない商品もあるので、購入前にしっかり確認しておきましょう。
生後1ヶ月から3歳頃まで使えるA型と、生後7ヶ月から3歳頃まで使えるB型の2種類があります。ベビーカーによって機能も異なるので、どの場面で使うのか、いつから使いたいのかを想定して選びましょう。
ベビーカーの汚れ防止や振動軽減、防寒効果などが期待できるベビーカーシート。シート1枚で赤ちゃんの座り心地がアップしますよ。
抱っこひもの上からかけたり、ベビーカーに取り付けたりできるタイプだと、使える機会が多く便利です。
ベビーカーにクリップでつければ、落ちる心配もなく手軽に赤ちゃんの防寒対策ができます。室内で掛布団の代わりとして使うこともできますよ。
赤ちゃんの胸から足までを覆う寝袋のような防寒具です。ブランケットと違い、めくれて足が出ることがなく安心です。
対面・前向き・おんぶなど、さまざまな抱っこスタイルが可能な「キャリータイプ」、新生児から使えてコンパクトな「スリングタイプ」、密着度が高い「ベビーラップ」、乗せ降ろしが簡単な「ヒップシート」と、抱っこひもは4種類に分かれます。
赤ちゃんを抱っこするときの負担を軽減するためにも、1つは用意しておきたいですね。
冬生まれの赤ちゃんの出産準備で大切なのは寒さ対策です。基本的な出産準備品は年間を通して変わりませんが、寒い冬は1枚上に着る服が多くなったり、お散歩のときの防寒グッズが必要になったりします。その結果、出産準備を進めると予想外にお金がかかってしまうこともあるでしょう。
「買ったけど使わなかった……」という事態を避けるためにも、最初から完璧に全て揃えようとするのではなく、必要に応じて買い足すという心構えがおすすめです。
ライター:なっち
プロフィール:クリニックや大学病院で助産師として7年間勤務し、妊婦健診、分娩介助、妊産婦指導に携わる。現在は大学院で先天性疾患に関する研究中の二児の母。
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