2017年11月18日 11:00
楽しいはずの赤ちゃんとの生活も、なんだかイライラしたり憂鬱な気分になってしまったりすることがあります。それはもしかすると産後うつかも。産後うつは立派な病気で、放っておくと長引いてしまったり深刻な状態になってしまったりすることもあります。そのため、早めに気づいて対処していくことが大事です。今回は産後うつの代表的な症状をご紹介したいと思います。
産後うつは産後2週間~1年頃に発症する可能性があるとされているうつ病の一種。現在の日本では10人に1人は発病していると言われているそうです。
出産前後はホルモンバランスの変化も激しく自律神経も乱れやすくなっていますので身体にかかるストレスは実は大変なもの。
それに加え、はじめての出産では慣れないことばかりで気を張りますし、2人目3人目の赤ちゃんでも思ったように育児ができなくイライラしてしまうことも・・・。
特に産後まもない頃は頻回授乳や夜泣きで満足に寝られないこともあります。体力的にも精神的にもつらくなってしまいますし、外出も減って孤独感を感じてしまいがちです。
産後うつにはどのような症状がみられるのかについてもチェックしておきましょう。
「子供をちゃんと育てられないんじゃないか」と不安感に駆られてしまうことは、産後うつの初期症状でよくみられること。「いつか子供を殺してしまうのでは・・・。」と意味もなく不安に思ってしまって取り乱してしまうこともあるそうです。
産後うつの症状は、精神的なものばかりでなく肉体的にもこたえてしまうものも多いです。食べている場合ではないくらいイライラしてしまって食べられなかったり、食べても吐いてしまうという人もいます。また、そもそも食欲がないという症状も現れやすくなるそうです。
いつもソワソワと落ち着かない気持ちになってしまうのも、産後うつの症状の一つと言われています。赤ちゃんはスヤスヤといい子に眠っているのに「もし寝ている間に○○があったらどうしよう」などと不安になって寝られないということもありますし、寝てもすぐに目が覚めてしまうということも・・・。身体はぐったり疲れているのに、1日にトータルで3時間も寝られないという人もいます。
産後うつの場合、近づいたり触ったりするのに抵抗を感じてしまうことも。泣いている我が子に触れなかったりミルクをあげることもできなくなってしまったりという人もいると聞きます。
思うように家事や赤ちゃんとの時間ができなかったりするとつい思ってしまうのが「自分ほどダメな母親はいないのでは」ということ。母乳がでなかったり、おむつを替える時にトラブルがあったり、赤ちゃんがすることにイライラしてしまったり。ちょっとしたことで自己否定に走ってしまいがちになります。
うつ状態の時には、何をしているというわけでもないのに気づけば数時間が経っていたという経験をしたことがある人も少なくありません。赤ちゃんが泣いていてもまったく聞こえていないこともあるようです。
産後は「隣の部屋の針が落ちる音すら聞こえる」と言われる程、ママの感覚は鋭くなります。しかし、音に神経質になってしまい、TVの音や音楽がやかましく感じてしまうことも。また、赤ちゃんの泣き声に過剰に反応してしまうという症状が現れることも少なくありません。
記憶力や判断力が落ち、料理や洗濯といった家事がこなせないことや、今まで以上に時間がかかってしまうようになってしまうそうです。調乳の量や授乳時間を忘れてしまうということもしばしば。
また、人と話をしているのに何を言っているのかよくわからなくなってしまったり思ったように受け答えができなくなってしまうことも
今までは楽しいと思っていた趣味なども、億劫になってしまうというのはうつ状態では聞く話。こうなると「気分転換してきなよ」といわれてもどうしてよいのかわからず、ストレスの発散ができなくなってしまうということもあります。
産後はただ歩いているだけで疲れやすく、いつも背中や腰が張っているという人も少なくありません。急に頭を締め付けられるような重い頭痛に悩まされているという人もいるかと思います。
疲れや頭痛は、産後うつでないときにも襲われることはありますが、これらが原因で産後うつになってしまったり、さらにうつの症状をつらくしてしまう可能性も指摘されています。
自分や赤ちゃんの「死」について考えることが増えてくるという人は少なくありません。
「気づけば赤ちゃんの顔をお風呂につけようとしていた」
「布をかぶせそうになった」
「窓から投げたくなった」
と、ゾッとした経験をしているママもいます。
このような症状が現れたら、ママのためにも赤ちゃんのためにもすぐに病院を受診しましょう。
ここでご紹介した産後うつの症状は、一般的なもので個人によってどのような症状が現れるかは違ってきます。
産後うつは、初期のうちでは
などで改善することができると言われていますが、悪化したり数年にわたって苦しんでしまったりということもあります。
そのため、落ち込むことや不安に襲われることが増えてきたら早めに病院を受診するようにするのが一番です。
冒頭でもお話しましたが、産後うつに悩むママは10人に1人以上いるといわれていて全く珍しい病気ではありません。赤ちゃんのためにもママ自身の健康のためにも治療していきましょう!
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