2018年06月09日 11:00
「奨学金」や「教育ローン」は、誰もが耳にしたことがある単語。しかし、その違いをしっかりと説明できるご家庭は、そう多くはないでしょう。子どもを産んだからには、やはり教育費のことも考えなければなりません。奨学金や教育ローンは、使い方によっては、子どもの未来にとても力を発揮する有効な手段になります。今回は、奨学金と教育ローンの基本的な違いについて、まとめました。子どものためにも、ぜひ勉強してくださいね♪
まず「奨学金」とは、経済的に進学が難しい学生にお金を貸す制度のこと。
契約をする借主は、学生本人です。返済の必要がない「給付型」と卒業後に返済する「貸与型」の2タイプがあります。
それに対し、「教育ローン」は、用途が学生の教育費に限定されたローンのこと。契約をする借主は保護者で、学資ローン・学費ローン・大学ローン・進学ローン・学資融資などといった呼ばれ方もあるようです。
「奨学金」は毎月定額で振り込まれ、「教育ローン」は一括で振り込まれることが基本です。
次に、利息について見てみましょう。
在学期間中の「奨学金」については、利息が発生しません。
日本学生支援機構を利用した場合、「利率固定方式 ※1」で算定され、貸与が終わった時に決定した利率が返還完了まで適用されます。
※1 平成30年1月貸与が終わった人の利率は、年0.27%
また、貸与が終わった時に決定した利率を、おおむね5年ごとに見直す「利率見直し方式 ※2」も採用されているので、細かく確認する必要がありそうです。
※2 平成30年1月に貸与が終わった人の利率は、年0.01%です。
続いて、「国の教育ローン」と「民間の教育ローン」とに大きく2種類に分かれる「教育ローン」の利息についてです。
これは、借りる金融機関や商品によって、ずいぶんと異なってきますが、一般的に、信販系の教育ローンの方が、銀行系に比べると「審査は甘いが、利息が高い」という印象があります。
利息の数パーセント差が、最終的に大きな金額差につながることも。家庭の事情に合った教育ローンを見つけることが、大きなポイントと言えそうです。
「奨学金」を借りた学生は、卒業して社会人になった途端に返済が始まります。これは、子どもが将来のための積立や貯蓄ができない、もしくは、少なくなることを意味しています。
「教育ローン」の返済は、借りた直後から始まります。この場合、親は、教育ローンの返済のために、老後の積立ができなくなるという可能性が出てくるかも知れませんね。子どもが学生の頃には、40代後半から50代という親も多く、まだ住宅ローン返済中というご家庭も少なくないでしょう。
つまり、奨学金は子どもの将来に、教育ローンは親の老後に影響するということです。
奨学金は子どもに掛かってくる借金だから、最小限の金額に抑えたいという保護者のお気持ちはもっともです!
「奨学金と教育ローン、どちらがいいか」と多くの方は考えますが、「奨学金と教育ローンを組み合わせる」という方法もあります。
先ほど記述したように、奨学金と教育ローンにおける利息の仕組みは、全く違います。
在学期間中に利息が発生しないという奨学金の特長を生かし、まずは奨学金で大きく借りて、教育ローンを少なく借りるというパターンがおすすめです。そうすることで、親子で返済する利息分が大きく節約できますよ!
親子でよく話し合い、協力して返済してみてはいかがでしょうか。
全部ローンはきついでしょう。 国公立大医学部+奨学金+(可能ならば)授業料免除とゆー組み合わせをお勧めします。僕はそうでした。 RT @asuimi: 私大医学部行って、3000万近くの教育ローン組んで、全て返済するまでには何年かかるんだろう…
— 不観樹 露生 @倉敷⇨岡山 (@fukanju) April 25, 2010
出典:Twitter
やはり、医学部はお金が大変そうですね。医学部に、お金持ちの息子が多いというのも納得です。
「国公立大医学部+奨学金+(可能ならば)授業料免除」。確かに、子どもの才能が高ければ、こういう選択も検討できますね!教育ローン、ひとりに3,000万近くは、多くのご家庭にとって、厳しいものがあるでしょう…。