2017年09月02日 16:00
妊娠すると、赤ちゃんの為にも自分の為にも、より良い栄養を考えた食事をしたいですよね。でも、鉄分や葉酸を摂取し続けるのも、塩分を気にするのも大変。さらに身体がきつかったり、疲れやすい時期に長時間キッチンに立つのは面倒…。そんな悩みを解決するのがトモママのカンタン妊婦レシピ。管理栄養士さんに、妊婦中に簡単に作れてしっかりと栄養も取れる美味しいレシピを教えてもらいました。 ※気になるレシピは、詳細ページで詳しい作り方をご覧くださいね。
カンタン妊婦レシピをご紹介していく前に、妊娠中の食事で気を付けたいポイントのおさらいをしましょう。
<鉄分>
妊娠中は赤ちゃんに優先的に鉄分が送られてしまうため、ママの身体に行き届きにくくなるのが鉄分。貧血などの症状を招いてしまうため注意が必要です。
鉄分が不足してしまうと、赤ちゃんに酸素が不足してしまいます。それにより、発育不全を招いてしまう恐れがあるので気を付けて摂りたい栄養素です。
また鉄分はビタミンCと一緒に摂取するといいと言われています。
<カルシウム>
赤ちゃんが体を形成するために欠かせないのがカルシウム。妊娠中は妊娠前の1.5倍にあたる900㎎が1日で必要とされています。
カルシウムを摂取して補えていないと、ママの身体から赤ちゃんは補おうとします。そのため、ママの歯や骨がスッカスカの状況に!将来、骨粗しょう症になってしまうリスクが!そうならないためにも意識してカルシウムを補うようにしましょう。
<葉酸>
妊娠するとお医者様に言われるのが葉酸の摂取。
特に摂取したほうがいいのは妊娠初期。葉酸を摂取することで、赤ちゃんの発育する初期の段階で、脳やせき髄の元となる神経管というものがうまく形成されない障害のリスクを低下させることがわかっています。
塩分の摂りすぎは、妊娠高血圧症候群になってしまう可能性が高まります。
妊娠高血圧症候群になってしまうと、胎盤に送られる血液が減少し、赤ちゃんの発育の遅れの原因となります。
最悪の場合は早産や死産を引き起こす可能性のあるとても怖い病気なので、塩分の摂りすぎには十分ご注意ください。
また、妊娠中はママから赤ちゃんに栄養が送られる際に糖分も同時に送られるため、甘いものが欲しくなってしまう人が多くなるようです。
しかし、糖分も摂りすぎには注意が必要です。摂取しすぎると肥満の原因になり、妊娠中に太りすぎると出産時のリスクを高めてしまうのでほどほどをこころがけましょう。
かつおの中華甘酢炒めのポイント
鉄分の多いかつおを使い、たくさんの野菜と一緒に炒めました。さっぱりとしていて、食欲があまりわかない時でも食べられる料理です。
野菜は玉ねぎやズッキーニ、パプリカを使用。野菜の1日の推奨摂取量(350g)の半分以上を使用している点もポイントです。ボリューミーですがお野菜たっぷり、片栗粉のとろみで旨味もUP!塩分少なめなのに満足がいくおすすめのレシピです。
詳しい材料・作り方・栄養価は下記のページでご紹介しています。
スパニッシュオムレツのポイント
野菜がゴロゴロ入った色鮮やかなスパニッシュオムレツ。なんとフライパン1つで簡単に作れちゃいます。
トマトやかぼちゃ、きぬさやといった緑黄色野菜をたくさん入れることで葉酸と共にビタミンB12もたくさん摂取!ひとり分で一日に必要な野菜の40%を摂取することができちゃいます。
作り置きやアレンジがしやすいレシピなので、仕事をしている妊婦さんには特におすすめ。サンドウィッチにしたり、サルサソースをかけたりしても美味しいですよ♩
詳しい材料・作り方・栄養価は下記のページでご紹介しています。
ししゃもの揚げないレモン南蛮のポイント
ししゃもを丸ごと使った簡単お魚料理。作り置きにもオススメのレシピです。ししゃもは揚げないで焼くことでカロリーが抑えることができています。ししゃもの塩分と合わせ調味料で漬け込むことで、しっかり味が馴染んで美味しいですよ!
たんぱく質、脂肪、葉酸、カルシウム、ビタミンB12など栄養価が豊富なししゃも。ししゃもは骨までまるごと食べれるので、カルシウム不足に悩んでいるママにとってもおすすめ。
詳しい材料・作り方・栄養価は下記のページでご紹介しています。
炊飯器で作るスパイシーごはん
野菜たっぷりのボリューム満点、エネルギーは抑えられていて高たんぱくのヘルシーレシピ。全体的にバランスのとれたワンプレートメニューです。
炊飯器を使うことで調理の手間を大幅にカットされているのもおすすめのポイント!料理がしんどい時でもカンタンに作ることができます。
固いお野菜も炊飯器の力でほくほく柔らか。スパイシーな味付けで塩分控え目でも気にならず美味しくいただけます。
詳しい材料・作り方・栄養価は下記のページでご紹介しています。
かんたん深川風卵とじのポイント
あさりの缶詰を丸ごと使ったお手軽レシピ。タンパク質や鉄分ミネラルがたっぷりです。小松菜も使っていますのでカルシウムや葉酸といった、妊娠中に嬉しい栄養素も効率よく摂ることができます。
それなのに調理時間はなんと10分!
これならキッチンに立つのが億劫な時も作ってみようかなと思う気になりますよね。
詳しい材料・作り方・栄養価は下記のページでご紹介しています。
記事監修:管理栄養士 杉山みな子さん
一般企業、外食産業を経て出産を機に退職(現在2児の母)。現在は育児をしながら母校である東京家政学院大学に勤務し、後輩の育成に携わっている。地域や企業に向けて食育活動も広く行なっており、料理教室や食育教室を主宰、行政発行の冊子の監修やレシピ開発、メタボ対策や高齢者向け講習などの実績を持つ。
妊娠初期の食事のポイントのまとめはこちらから。
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